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鍛冶場に行こう

3000ユニーク本当にありがたいです。

これからも宜しくお願いします。

「決闘の件はアドルフが乗ったぞ!何人でも良いと伝えておいたから今頃人を集めているハズだ!楽しみだな!」


「そうですね。では、こちらの草案の修正をお願いします。」


「え?」


「昨日皆さんが建てた街の衛生確保についての草案ですが人数はそれで構いませんが日当が安過ぎます。これらの計画は途中で頓挫してはならないのですよ、つまりこれを行う人はある程度の金銭が稼げるくらいにはならない、そうしないと生活が成り立ちません。人がやりたくない仕事にはある程度の配慮が必要です。

…後はですね、街の生ゴミや汚物の処理についてどう住民に説明するのか?というのが抜けてますね。周知徹底は必ず必要だと昨日講義でお話したでしょう。

はい、やり直しです。人集めをしてるであろうアドルフも含め全員集合して再検討し、全員で情報の共有をして下さい。終わったら昨日と今朝に今後の計画案を書面に纏めておいたのでご確認下さい。明日にまた確認しますので今日中にお願いします。わたしは鍛冶場にいってきますので頑張って下さいね。」


硬直する司令の手の中に羊皮紙の束を差し出し退室していく。「今日もなのかぁ!!」と叫び声が聞こえたが無視である。





「ここが鍛冶場ですか…周囲には何もありませんね。」


「火災防止と資材の搬入を考え家一件分くらいのスペースを周りに取る事とすると指令が街の立ち上げの時に決めてしまいましたしね。」


一緒に来たのは指令の補佐をしている文官のウェイドさん。積み上がった予算だの計画書だのが今回の発案により大幅に変わる予定なので会議室に閉じ籠る事になった指令ではなく、今後の計画を立てる為に俺の元に付いて色々と手配などをしてくれる事となった。

これは指令には内緒だが彼には他にも色々と話し合い今後の街の運営に関しても勉強して貰わないとならない。ウェイドさんと裏で繋がりいい加減に彼らに色々と考え覚えて貰おうという腹積もりなのだ。


「なんか切り株とかあるし、資材の搬入を考えてというか周りは放置しているというか…。」


「それは言わぬが華というものです。まずはこの街の鍛冶場で作業している職人を紹介しましょう。こちらです。」


作業場に入ると二人の体格の良い髭面の50歳くらいの男性が二人待ち構えていた。


「おいおい、ウェイドさん。客人が鍛冶場を暫く使うというからどんな職人が来るのかと待っていたらまだガキじゃねぇか!こんなひょろひょろのガキに鍛冶仕事が出来るか!」


「偉そうに威圧する暇があったら仕事して技術で語ったら如何ですか?腕の未熟な者こそ大きな声で吠えたがる。」


一瞬で男達は顔を真っ赤にして殴りかかってくる。


「この野郎!頭に乗りやがって!!」


勢いよく詰め寄り殴りかかるその1人目の右腕の外側に素早く周り込むとすれ違い様にまず肘打ち一閃。直撃を受けてそのまま崩れる彼を残しもう1人に向き直ると既に相手は殴りかかってきていた。その身体に背をぶつける様に潜り込むと殴る為に伸ばした腕を掴み背負い投げで地に叩きつけた。勿論、腕は掴んだまま少し上に引いて頭は打たない様に気をつける。


「作業場で騒ぐな、良いから立って仕事しろ。自己紹介の後に今ある材料を見せてくれ。出来るだけ早く作業に移りたい。」


今度は違う理由で顔を真っ赤にして二人は立ち上がる。あ、1人目のオッサン足にきてるな…プルプルしてる。


「オレはガストンでこっちがコグスワースだ。ここの鍛冶場を任されているが今のところ補修やら修理やらで新しい物造りはしていない。しかし、本当にお前に鍛冶仕事が出来るのか?普通は10年以上修行してやっと一人前の入り口に立てるのだ。我々も腕が良いとは決して言えないがこれでも80年以上鎚を握っているんだ。」


「なっ…80年って…まさかドワーフか!?」


「今頃気付いたのか…。」


短足の普通のオッサンと思ってました。物語の様に極端に背が低かったり樽みたいな体型してないんだもの分からないよ。


「ドワーフって始めて会ったからな。さっき言った通り職人は技術で語るものさ、文句があるなら作業をみてからにして貰おう。という訳で材料見せてくれ。」


「鉱石やインゴットなら隣の小屋に入っとるぞ。そこの扉から直接行けるから行ってみるか。」


扉を開くとそこは…山?…鉱石有りすぎだろ。インゴットも山になってるし…どうすんだよコレ。というか…。


「凄いじゃろ!これだけ有れば作り放題だぞ!」


「てめぇら…片付けしろやぁ!それでも職人かぁ!ぶっ飛ばすぞ!」


こうして初日は資材の整理整頓で潰れるのであった。

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[気になる点] > 「火災防止と資材の搬入を考え家一件分くらいのスペースを周りに取る事とすると指令が街の立ち上げの時に決めてしまいましたしね。」 一緒に来たのは指令の補佐をしている文官のウェイドさん。…
2022/03/08 18:14 退会済み
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