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朝議

「という訳で我々の街とポータリィムをつなぐ街道は煉瓦舗装とし、煉瓦の大きさの規格は資料に掲載されている物とし並べ方や数も以下の通りとなります。ルートは後日、話し合いの上で設定するものとし、暫くは煉瓦の用意等につとめるという事で如何でしょうか?」


「やはり石畳じゃあ駄目なのか?」


「コスト的に高くつく事と、煉瓦より重い為に重労働になりますし、何より煉瓦を並べる事より高い技術が必要になるので民に仕事を作るという概念からすると悪手と言わざるをえません。」


「つまりは民に仕事が出来て、簡単で、安いという事だな?…じゃあ、何か問題あるのか?」


朝の会議の中でのマサルとランスロットの会話に溜め息をつき、文官で補佐官のウェイドは頭を抱えた。


「何を聞いていたんです!煉瓦は割れやすい為に入れ替えをすれば修復しやすい反面、継続的に道路の整備が必要になると言ってるじゃないですか!」


「それも民の仕事を作って社会にお金が回る様にするって事じゃないのか?」


「街の外には危険が付きまとう為にある程度の護衛が必要になります。その点については如何でしょう?」


「戦えるように鍛えよう!」


「止めろ脳筋!」「止めて下さい脳筋!」


マサルとウェイドが再度頭を抱える。


「………あのなランスロット。民が戦えるようにして街の為に道の舗装まで出来るんなら、それはもう兵士としてでも雇わないと無駄だぞ?」


「そうです、臨時雇いの域を越えしまいます。そこまでの予算は流石に付きません。」


「じゃあ、どうするんだ?」


首を傾げるランスロット。


「道路の整備が必要なくらい完成すれば交易が発展する。つまりは仕事と雇用が発生するわけだ。」


「細かく言えば、護衛として冒険者を、荷の運搬や積み降ろし、連絡員、馬車屋に馬の世話係など様々な仕事が発生すると思われます。」


「荷を預かる倉庫を作って倉庫番なんて仕事も考えられるな。付随して屋台や飯屋などの飲食店も増えてくるしな。」


「………つまりは、書類仕事がまた山の様にあるって事なんだな?」


「「心配するところはそこか!(ですか!)」」


スパンっ!と良い音のツッコミと共に会議は終わるのだった。


「すみませんマサル。ちょっと良いでしょうか?」


会議が終わり、話かけてきたウェイドの顔には元気がない。


「どうした?何か問題があったか?」


「えぇ、これから他の街との交易が進むというのにポータリィムには強みがありません。もっと言うと出せる交易品に乏しいのですよ。」


「交易品…あぁ、なるほど!生の魚は腐りやすいし、干物にするには手間もかかるし適した魚があるという事だな。蜂は数に限りがあるし、時期物だしな。」


「そうなんです。何か新しいアイデアに心当たりがありませんでしょうか?」


「そうだな…何か考えてみるよ。」


そう言い何やら考えてこむマサルであった。



年末の多忙さに体力と精神力を削られている作者ですが皆様はゆっくり正月休みの雰囲気をお過ごしでしょうか?

今年からお年玉の習慣が廃止にならないものでしょうか?渡す側になると色々と面倒な風習ですよね。

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