ポータリィムへ
結構、話は移動しながらという事になり約300名でぞろぞろと行列でポータリィムへと向かう事になった。
「で、何でポータリィムなんだ?」
「それは簡単だ、近いからだな。バゼラールカの復興を考えるにしても、グレイタス王国が吸収してしまうにしてもポータリィムは問題となった王都に一番近い都市となる。つまり面通ししておくだけでも今後の進展が違うし、後ろの兵士や騎士も休ませてやりたい。」
「なるほど…話は分かったのだが、バゼラールカの別の都市という訳にはいかなかったのか?」
「………えっ?………あぁ!他のバゼラールカの都市!そうだよな!あるよな!」
「ちょっと!?マサルの中でのバゼラールカってどうなってるんだ!!?」
「こないだまでバゼラールカの名前すら知らなかった俺にお前ら何を言ってるんだ?」
「「「「「「……………………。」」」」」」
何故か皆が足を止め天を仰いだ。
「何だよ………俺のせいじゃないだろ?むしろ他の案があるなら言ってくれよ。」
「「「「「「……………………。」」」」」」
今度は誰もが目を背ける。
「………全員がノープランかよ。文句ばっかり言いやがって………。」
「結局、俺たちは命令されて行動する末端の寄せ集めだからな。」
「じゃあ、派兵部隊の隊長は誰なんだよ?」
今度は視線がザーグに集まった。
「じゃあ、ザーグが指揮をとってみるか?」
「あ、いや…オレはアレだ。マサルの部下になるから…。」
「俺はグレイタスの国民ですらないけどな。」
「分かった分かった…オレたちが悪かった。もう文句は言わないよ。だから勘弁してくれ。指揮系統はマサルに任せるよ。」
「勘弁して欲しいのは俺のほうなんだけどな…。しがない一般の小市民なんだからな。」
「………一般とか小市民ってなんなんだろな…。」
「色々間違っているな…。」
好き放題言いやがって…。
「言っておくけど、俺の仕事は魔物を討伐して調査として死骸の回収をした時点で終わってるんだからな?今やってるのは完全にサービス残業なんだから文句言わないでくれ。それとも誰か給料くれるのか?」
「………実はバゼラールカ王都の廃材だけでボロ儲けなんじゃないのか?」
そう言われればそんな気も…。
「なるほどな…アレ貰っていいのかなぁ。」
「「言いわけないだろ!!」」
ザーグとの呑気な会話はスレイとナックルによってぶったぎられた。
「やっぱり駄目だよねぇ…じゃあ、どこかで放置だな。」
「ちょっと待て!それはそれで困る。」
「わがままだなぁ…。」
こんなコントがひたすら続きついて歩いていた後続はポータリィムに着く頃には変な披露していたのだった。
熱が38.8度を記録しました。
もしかしたら更新が止まるかも知れませんがご了承下さいませ。