兎人族の集落
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「ここが兎人族の集落かぁ、家は木と草で作ったで家で集落全体を木の柵で囲んで防衛柵にしてるのか。」
一夜を過ごしホブゴブ君との命を懸けて戦った場所から集落までは約5km程もあり、移動の時間に加え説明や戦える大人を狩りから戻るのに時間がかかり思ったより時間がかかったらしい。ジータとメイは汗だくで必死に走り集落まで報せに戻ってくれたらしい。何をしにそんな遠くに行ってたかと問うと燃料にするのに乾燥したオオトカゲの糞を集めに行っていたらしい。
集落の長とも何事もなく話は終わり行く宛がないならとここで住む事も快く了承してくれた。なんか余所者を住まわすにあたって無用心では?と聞いたら長と話している時に優しく肩に手を置いていたのは心臓の音を聞いていて嘘を言ってないか見極めていたらしい。意外と抜け目ないと思いながらも他に言えない様な判別するスキルでもあるのかも?と推測して深く追及するのは止めた。危ないと思えば自分が注意すれば良いのだ。
「取り敢えず当面はジータとメイの家の居候か。よろしくな二人とも!」
二人は父親が幼い頃に魔物との戦いで死別して母親と三人で暮らしているらしい。男手がない分はやり貧しい生活らしく子供の二人も頑張って働いているらしい。周りは無理をさせない様に優しくしてくれるらしいが何をすれば生活が豊かになるのかすら分からないから集落全体にも言えるが貧しさを打開出来ないでいるのだ。
取り敢えずまだしてないスキルの確認しとかないと…。ちゃんと働かないと居たたまれな過ぎる。
「「ただいま〜!」」
二人に続いてドキドキしながら家に入ると八畳一間くらいで多少の煮炊きが出来るかもという感じの囲炉裏と獣の革の敷物に、収納らしき革の袋がぶら下げているだけの簡易過ぎる部屋が一室だけ。トイレも台所も机や椅子すらない…。中には20代前半の綺麗なうさ耳女性がいた。
「あら、おかえりなさい。お客さんです?」
「お邪魔します。わたし鳴海優と申します。ジータ君とメイちゃんと縁がありまして少しだけの間でもこちらの集落に滞在させて頂けたらと思いまして。それでお二人に自分達の家においでとお誘いを受けたのですがご迷惑だったでしょうか?」
「にいちゃん行くところないんだって!」
「おにいちゃん私たちの為にホブゴブリンと戦ってくれたの!一人で倒しちゃったんだよ!」
そんな風に二人が一生懸命に説得してくれて何とかお世話になる事が決まった。
「何にもないところですが雨風くらいは凌げると思いますので自分の家だと思ってゆっくりして下さいね。」
と優しい言葉をかけて貰いほっとする一方、この貧しい生活に人一人を受け入れてくれた事に罪悪感が込み上げる。
「じゃあ、お昼にしましょ。二人はその後森で少し木の実を拾ったりしてちょうだい。」
「「は〜い!」」
ご飯を食べたら二人と一緒に森で木の実集めながらスキルチェックかな。出来そうなとこから頑張ります!
まだこの集落は比較的新しくめぼしい物はありません。
さて、主人公には何をさせよう…。当たりはつけてますが作者の気分と天候次第で幾らでも集落が発展したりしなかったりするのです。