あたしは悪くないもん(80/90)縦書き表示RDF


あたしは悪くないもん
作:猫満月



第79話 復讐


翌日。京子は教室に到着した。時計を確認すると、まだ7時20分。
いつもなら8時5分頃に着くのだが、今日は目的があるので早く来たのだ。

「おはよー、京子!」

数分後、元気よく教室に入ってきたのは瑠夏と奈々だった。京子は笑みを浮かべて、2人を振り返る。

「おはよ!」
「ごめんなさい、ちょっと寝坊しちゃいました」
「大丈夫だよ。あいつが来るまで時間あるし。それまでに全部終わらせちゃお」

頷きあって、3人は足取り軽く下足場へと続く階段を下りていった。


下足場に着いた瑠夏たちは、まっすぐ涙の靴箱へ足を運んだ。

「美衣子の時は外靴だったから、今回は上靴やっちゃおうか」
「上靴? あはは、それは困るよねー」
「……思い切りこらしめてやりましょう」

3人は、早速行動を開始した。

「美衣子の時は土を詰めたんだよね」
「今回はー……画鋲でも入れようか」

片方の靴の中に、教室から持ってきた画鋲を詰める。
画鋲が靴の中に刺さってしまったが、お構い無しに続けた。

「もう片方はどうする?」
「美衣子の時は埋めたんだよね、確か」
「それなら、もっと酷い方法で使えなくしてやりましょう」

奈々はそう言うが早いか、涙の靴をもってどこかへ行ってしまった。
それを待っている間2人は、続けて靴箱にも嫌がらせをしようと企んだ。

「流石にまた中傷落書きはやばいかなぁ。すぐバレそうだよね」
「んー、どうしよう? あ、忘れ物入れに赤い絵の具があるけど……」
「あ、それ使えるかも。借りちゃお!」

2人は忘れ物入れの中から絵の具を拝借し、赤い絵の具を指に出して涙の靴箱の中を真っ赤に塗った。外から見ても分からない、赤いアート。

「……ただいま戻りました」

暫くして帰ってきた奈々の手には、墓場に落ちていたという大量のカラスの羽と、美衣子の時と同じような菊の花が握られていた。

「これ、中に詰めたらいいんじゃないでしょうか……何となく不気味ですし」
「うん、そうだね。全部入れちゃおう」

カラスの羽と菊の花を靴箱に詰める。涙の靴箱だけ、呪われた空間のようだ。

「ところで、奈々。靴はどうしたの?」
「裏庭の焼却炉で燃やしてきました」
「お〜! やるねぇ、奈々」

3人は一旦教室に戻り、涙の机やロッカーの中を物色した。
机の中には大量のノートや教科書、そしてロッカーの中には体操着とジャージが丁寧にしまってあった。
3人は迷う事なく教科書、ノート等を1枚ずつ破ってシュレッダーにかけ、そのくずは適当に教室のゴミ箱に捨ててしまった。
体操着とジャージは男子トイレの個室に丸めて捨ててきた。用を足そうと入った男子が見つければ、きっと大騒ぎになるだろう。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう