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あたしは悪くないもん
作:猫満月



第16話 不安


私が何をしたっていうの?
ねぇ、るぅちゃん。瑠夏ちゃん。京子ちゃん。奈々ちゃん。クラスのみんな。
どうして私、こんな目に遭うの?
もう嫌だよ。苦しいよ。辛いよ。
理由が分からないから、凄く怖いよ。

ちょっと前まで友達だったじゃん。ずっと前から親友だったじゃん。
私にとって、今もみんなは大好きな友達なんだよ?
それなのに、どうしてなの……?

「美衣子!」

自分の名前を呼ぶ声。私は、はっと顔を上げた。その声は、るぅちゃんたちの声だった。
みんなが穏やかな目で私を見てる。そこで私も、笑みを浮かべた。きっと、今までのは悪い夢だよね?
そう思って走り出そうとしたら、体がやけに重い事に気が付いた。

「……あ、」

喉の奥から小さく声が漏れる。体が重い……、何かがのしかかってる。
その瞬間、るぅちゃんたちの表情が急変した。
鬼のような形相を浮かべたるぅちゃんたちは、私に向かって罵声を飛ばしてきた。

「早くしなよ、美衣子!」
「早くしないと始められないじゃん!」
「この、グズ!」

次々とあびせられる罵声を聞き、私は現実を思い出した。
……あぁ、そうだ。今日の体育は跳び箱なんだ。
その跳び箱の準備を、私はたった1人でさせられてるんだ。

「……ごめんね。今、行くから」

鉛のように重い足を引きずりながら、抱えていた跳び箱を1段1段積み上げていく。
のしかかる跳び箱が苦しくて、私を睨み付けるるぅちゃんたちが恐ろしくて、私は必死で涙をのみ込みながら作業を続けた。
ようやくいつもどおりに5段積み上がり、ほっと息を吐くと、るぅちゃんが突然、私の背中を強く叩いた。

「きゃっ! な、何? るぅちゃ……」
「……美衣子、何してんの? もっと積みなよ」
「え? な、なんで? いつも5段って決まって……」
「いいから、ごちゃごちゃ言わずに早くしろっつーの!」
「! ご、ごめん、……わかった」

言われるがままに体育館中の跳び箱を寄せ集め、必死で積み上げる。
その結果、体育館内にあった跳び箱は全て無くなってしまった。
積みあがった跳び箱を見上げて、私は両目を見開いた。跳び箱は、私の背丈よりも高くなっていた。
14段。……相当運動神経が良くないと、飛ぶことはできないだろう。
そんな事を考えながら跳び箱をみあげていると、るぅちゃんが私の肩を叩いて、笑った。

「わかってると思うけどさ、あんたが1番先に飛びなよ?」

……え? 何、言ってるの?
思わず、私はるぅちゃんの方を振り返った。……るぅちゃんの目は、本気だった。
色々な人に突き飛ばされて、私はいつの間にか列の1番前に立たされた。両足が、がくがくと震える。












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