ファイル97:コナンと哀の恋運動会『中編』
コナンと哀が赤組の客席に戻ってくると、上級生達が仮装行列をしているところだった。
10月という事もあり、カボチャちょうちんやドラキュラ、フランケンシュタインや魔女など、さまざまなオバケの仮装を見る事ができた。
一番怖い仮装だったのは、ガシャドクロの仮装だろう。
何しろ、哀や刃、ユリが一番腰を抜かした仮装だったからだ。
本物の小学生である風月がまったく驚いていないというのは、少し変ではあるが・・・
そして、午後の種目が始まる時間となった。
コナン達1年生が残っている種目は、赤白青黄対抗の騎馬戦、2人3脚、そして赤白青黄対抗リレーである。
他学年の残る競技は、5年生の鼓笛隊、4年生のスウェーデンリレー、そして最上級生である6年生の一番の見せ場、組体操と借り物競走である。
コナン達は騎馬戦の時間になったので、入場門へと急いだ。
観客席からの応援合戦が熱い。
「次は騎馬戦かー・・・」
「どの組が勝つかな?」
「そりゃあ赤組だろうよ!」
「なんたってあっちには、最強の4人がいるんだからな・・・」
そう、コナンと哀が組んだ騎馬と、刃がいる騎馬、ユリがいる騎馬だ。
この4人ほど、最強の子はいないだろう。
そして、いよいよ始まる時間になった。
『それでは・・・開始!!!』
「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ガッ!
ドゴォ!!
『おーっと、のっけから壮絶な潰し合いだぁー!!!』
ドドドドドドド!!
「ん!?」
ドドドドドドド!!
「あれはC組の鷺宮、綾崎、ビリーとB組の如月が組んだチームだ!!」
「は、速い!!」
「全員逃げろー!!」
ガシ!
「え・・・」
グァッ!!
「キャアアア!!」
ドシャ!!
ビリー・ホーガン
「ハチマキを取ればいいんだぞ、風月!」
風月
「この方が早い!!」
ドガガガガガガガガ!!
『圧倒的な攻撃だー!!』
刃
「どうする?」
日下
「早いうちに潰しとくか?」
浅井
「ほっとけ。数を減らしてからにしないと、他のヤツらに足下をすくわれる。」
刃
「わかった!」
木山
「スキあり!!」
ヒュ!
刃
「!!」
ギュッ!
バシッ!!
木山
「え・・・」
刃
「やー、危ない危ない!」
志田
「上が剣野だとこっちも動きやすいな!負ける気がしないよ!」
浅井
「6騎目か。順調だな。」
ガッ!
美剣
「え!!」
田中
「な・・・何だぁ!?いつの間に取られた!?」
ビリー
「ウチの組か!あれほど背後には気をつけろと・・・」
綾崎
「どこの組の騎馬だ!?」
ドッドッドッ・・・
『灰原選手、早くも7本目ぇ!!』
ザッ!
その後試合は進み、かなり騎馬数が減った。
『さぁ、騎馬戦もいよいよ中盤戦だー!!3騎のエースが撃破数を競う、激しい展開だぁー!!』
佐久間
「くそっ!赤組と白組の圧勝じゃねえか!!」
波賀
「オレ達他組勢は火の目も見ぬまま沈むのか!?」
赤城
「チ・・・チクショー!!だがっ、ザコにはザコなりの意地ってモンがあるぜ!!ソイツを見せてやる!!」
角田
「つ、ついにやるのか?あれを!!」
八木
「おおし!!」
「おおおおお!!」
刃
「!?な・・・!?あ、あれは!?」
「融合合身!!!」
ドォン!!!
「何ぃぃぃ!?」
『な、なんと、全青組騎が合体したぁー!!?まるでピラミッド!!騎手は全員頂上!これでは攻められない!!』
ユリ
「何あれ、組み直してるじゃないのー!!反則じゃない!!」
「フン・・・騎手の足は地面についてねーぜ!ルール上は問題ねぇハズだ!!」
ボソボソボソボソ・・・
『許可!!』
ユリ
「ウソ!?」
『通ったー!!今年の実行委員はなんと懐が広い!!』
ユリ
「広すぎよー!!」
「フハハハハ!!密かに特訓してた甲斐があったぜ!ハチマキははるか頂上!取れるもんなら取ってみろぉ!!」
タッ!
「え?」
ダンッ!!
『おおーっと!1人の少女がピラミッドを軽々と登っていく!!』
「な・・・なんだとぉぉぉぉぉ!?」
ガッ!
「キャア!!ハチマキが!!」
『ま・・・またもや灰原選手だー!!』
「ボヤボヤするな!反撃だー!!」
「それが・・・全く動けません!!」
「何ぃー!!」
ドドドドドドドドドド!!!
「うわぁぁぁ!!」
『崩れたーっ!!』
刃
「アホか・・・」
ストッ!
『灰原選手は無事に着艇!!』
コナン
「よくやった、哀!!」
哀
「コナン君こそ、絶妙のタイミングで・・・こんなにハチマキが・・・」
ビリー
「フ・・・どう思う?」
風月
「フンッ、敵ではない!あの程度・・・それは一騎分よ!!哀ちゃん!!」
哀
「え・・・?えっと・・・あ、はい・・・」
「ククク・・・黄組(ボク達)はそうはいかないぞ!!」
ドドドドドドド!!
『出たーっ!!F組の大食い3兄弟!!なんという重量感!騎手が体に埋まって、よく見えない!!』
片瀬
「まるで阿修羅像だな。」
歩美
「イヤ、ダルマでしょ・・・」
浅井
「届くか?あの肉の塊の中央・・・」
刃
「イヤ〜、ムリ。」
日下
「となりゃあやる事は・・・」
志田
「1つっきゃねえよな!」
刃
「え?」
志田
「いくぞ剣野!!」
ダッ!!
刃
「え?お、おい!!」
浅井
「オマエは振り落とされなきゃいいよ!!」
『あーっと!果敢にも剣野騎がこれに挑むー!!』
「む!兄者!9時の方向に敵騎!」
「なにぃ?あれは・・・剣野さん!実は好みの範囲内だ!!」
「あの下のヤツぶっ潰すぞぉ!!」
ドッドッドッ・・・
刃
「ああいうのを狙うなら、やっぱり脚・・・かな?」
浅井
「確かにバランス悪そうだな。突っ込むから指示出してくれ!」
刃
「わかった!」
ガシィ!!
「ブハハハハ!!ムダムダぁ!この日に備え、40キログラムも増量したのだ!!」
浅井
「(ア、アホかコイツら!なんつー腹だ!!)」
歩美
「ありゃ、元太君以上に重たそうだね・・・」
哀
「ヤバいよ、刃ちゃん・・・」
コナン
「さあ・・・どう出る?刃ちゃん!!」
刃
「浅井君!レフトサイドの足を!!」
浅井
「ここかー!!」
ガッ!
「ブヒョ!?」
ギュッ!
刃
「80度回って!そしてライトサイドから・・・ぶちかませーっ!!」
ドン!!!
「ブホァーッ!!!」
ビタァン!!
『破った!剣野騎の4人、見事なコンビネーションで肉の壁を突き破ったー!!』
刃
「やったな、浅井君!!」
ガッシ!
浅井
「バ、バカ、やめろ!!」
日下
「コラァ!!浅井テメー何1人でいい思いを!!最後一番痛かったの、オレだぞ!!」
志田
「しかし、浅井にしちゃー珍しく熱くなってたな。」
刃
「あ、それアタシも思った。」
浅井
「そ・・・そんな事ねーよ!」
その後も進み、残す騎馬は赤組と白組それぞれ数騎だけとなった。
歩美
「!!」
歩美騎は、元太の騎馬と光彦の騎馬に囲まれていた。
元太
「歩美か・・・」
光彦
「今回は敵同士ですよ、歩美ちゃん。容赦はしません。」
歩美
「くっ・・・」
刃
「歩美ちゃんがヤバい!!浅井君、お願い!」
浅井
「おう!」
たくま
「おっと、そうはいかねぇ!」
ザンッ!!
刃
「む?」
たくま
「骨のあるヤツがいなくなって、退屈してたんだ。オマエ達にはこの坂本・東尾騎の相手をしてもらうぜ!」
マリア
「刃ちゃん・・・!」
刃
「チッ・・・こんな時に・・・」
浅井
「何なんだ、オマエは・・・」
ユリ
「歩美ちゃんの援護は任せて、刃ちゃん!!」
刃
「ユリちゃん!頼んだわよ!」
歩美
「歩美、いきます!!三笠君、片瀬君、辻井君、お願い!」
三笠
「ああ、君の命とあらば、何でも聞くぜ!」
片瀬
「どうすればいい?」
歩美
「まずは大きく回り込んで、2騎を攪乱するのよ!!」
三笠・片瀬・辻井
「了解!!」
ザザザザ!!
『吉田騎、大きく回り込んだー!!』
歩美
「まずは元太君から!!」
三笠
「おう!!」
ドゴォ!!
元太
「ガッ!!」
歩美
「そのまま光彦君もやっつけろぉー!!」
グォッ・・・
光彦
「甘いですね!!」
ヒュッ!
ドォン!!
グラッ!!
歩美
「あっ・・・」
ドシャッ!!
『あーっと!吉田騎、白組の2騎と相討ちだー!!』
三笠
「すまない、歩美ちゃん・・・」
歩美
「いいのよ!この次にがんばれば、ね・・・」
『・・・ってな間に、剣野騎が大ピーンチ!!白組のエース2騎に囲まれているー!!』
ザ・・・!!
刃
「クッ・・・浅井君!後ろを取られた!!」
浅井
「チッ!汚いな・・・」
ビリー
「背中がガラ空きだ!気は進まんが、やらせてもらう!!」
グアッ!!
刃
「く・・・くそ!!」
ドカッ!!
ユリ
「くっ・・・」
刃
「ユ、ユリちゃん!!」
ユリ
「ま、最後はこんなもんっしょ・・・」
ドシャア!!
浅井
「剣野!!今だ!!」
刃
「ああ!一騎討ちなら負けない!!」
ガッ!!
マリア
「あっ!!」
たくま
「しまっ・・・」
ドシャア!!
『取ったぁー!!剣野騎が余裕で東尾騎を撃破だー!!』
刃
「ユリ・・・サンキュ!」
志田
「お、おい剣野!!」
日下
「後ろ!!」
刃
「え・・・」
風月
「もらった!!」
シュルッ!!
刃
「あああああーっ!!」
『なんと剣野騎、雪辱のリタイアー!!』
歩美
「どうしよどうしよ!負けちゃうよー!!」
ユリ
「イヤ、まだだわ・・・」
刃
「まだあの2人が・・・いる!!」
ドドドドドドド・・・
沈黙が降りる・・・
コナン
「残ったのはオレ達だけらしい・・・気を引き締めろ、哀!!」
哀
「はい!!」
コナン・哀
「いくぞ!!!」
ビリー・風月
「来い!!!」
最終決戦の幕・・・上がる!!! |