ファイル85:怪しげな転校生、風月『後編』
前回までのあらすじ
帝丹小学校に新しく転校してきた少女、如月風月。
一度見ただけでコナン達全員の名前を言い当てるなど、ミステリアスな少女だ。
不審に思った刃とユリが彼女を尾行すると、案の定、風月は黒の組織の一員だった。
風月と対決する刃とユリだったが、彼女にコテンパンにやられてしまう。
その上、刃とユリは怪しい男達に誘拐されてしまった!!
刃とユリを引きずり込んだ車は、猛スピードで走り去っていった。
風月
「ああ、どうしよう・・・あの2人、誘拐されちゃったよ!!どうすればいいのかしら・・・ん?」
風月は、地面に落ちていたある物を拾い上げた。
風月
「・・・これ、バッジ?何なのかしら、これ・・・」
風月はバッジのボタンを押した。
ピッ!
コナン
「はい、こちらコナン・・・」
風月
「うわぁっ!!って・・・これ通信バッジだったのね・・・」
コナン
「ああ、風月ちゃん。どうしたの?」
風月
「コナン君、それが大変なの!!刃ちゃんとユリちゃんが誘拐されちゃって・・・」
コナン
「な、なんだって!?」
風月
「それで、私が助けに行こうと思って・・・」
コナン
「そうか。それなら、そのバッジ落としちゃダメだよ!」
風月
「え?どうして?」
コナン
「そのバッジには、発信機が内蔵されてるんだ。それがボクのかけてる追跡メガネと同調して、居場所がわかるようになってんだ。」
風月
「そうなの・・・(っていうか、工藤新一君そんな事を私に教えていいのかしら・・・)わかったわ、必ず来てね、コナン君!」
コナン
「わかった、待ってろよ!」
ピッ!
風月
「フゥ・・・大したものね、このバッジ・・・さあ、そろそろ行きますか・・・ディメンション:RING、インビジブルボディ!!」
スウゥゥゥ・・・
風月
「よし!!これで・・・」
風月は飛び出していった。
風月
「待っててね、2人とも!!」
同じ頃、怪しい男達に誘拐されてしまった刃とユリは、車の後部座席に寝かされていた。
2人は手足をロープで縛られ、口にガムテープを貼られている。
刃・ユリ
「う〜ん、う〜ん!!」
刃とユリは、ロープをほどこうと必死にもがいた。
刃・ユリ
「うぅ〜ん!!」
しかし、手の縄も足の縄もそれぞれキツく結ばれていて、女の子の力ではビクともしなかった。
刃・ユリ
「うぅ・・・」
2人は悲しくて、涙が出そうだったが、それを必死にこらえていた。
今ここで涙を流しては、男達を調子に乗せるだけだからだ。
というのも、車に引きずり込まれる際に風月の姿が見えたため、刃はワザと探偵バッジを落としたのだ。
風月なら、バッジの機能に気づいて、必ずコナン達に連絡をとってくれるだろうと。
刃とユリは、風月に警戒心を持っていたが、その一方で彼女の事を信頼してもいたのだ。
2人は、風月がコナン達を連れて助けに来てくれる事を信じていた。
そして、その予感は的中する事になる。
風月
「ハァ〜、やっぱり車は速いわね・・・でも、これなら追いつける!!」
風月は、スピード:RING『ジェットシューズ』の力で、刃とユリを誘拐した車を猛スピードで追いかけていた。
風月
「この:RINGのスピードは、スピード:RINGの中でも随一・・・あっという間に追いつけるわ!!」
そして、10分もしないうちに、車が見えてきた。
風月
「よーし、見つけた!!」
風月はさらにスピードを上げると、車の屋根に飛び移った。
ドン!!
「ん?」
「なんだ?」
男達は窓から顔を出して上を見たが、何もなかった。
それもそのはず、風月の体はディメンション:RINGインビジブルボディによって、透明になっているのだ。
普通の人間に、風月の姿が見えるワケがない。
しばらくして、車はマンションにたどり着いた。
駐車場に着くと、2人の男が刃とユリを運び出し、腕に抱えて歩き出した。
刃・ユリ
「モゴモゴ・・・」
「フフフ・・・」
男達は笑いながら、刃とユリを運んでいく。
風月は、男達の姿が見えなくなると、透明化を解除し、走り出した。
しばらく歩くと、男達が刃とユリを一室の中に閉じ込め、ドアにカギをかけているのが見えた。
風月は、様子をうかがう。
男達は、施錠を確認すると、階段を登っていった。
風月
「(よーし、今だわ!!)」
風月はドアへと駆け寄った。
風月
「シールド:RING、アカズキー!!」
風月はアカズキーをドアに差し込んだ。
ガチャ!
ドアは簡単に開いた。
風月
「よし!!」
風月は部屋へと入り込んだ。
刃とユリは体育座りの状態で、部屋の奥でジッとしていた。
風月
「刃ちゃん、ユリちゃん!!」
刃・ユリ
「ん、ん〜ん!!(ふ、風月!!)」
風月は刃とユリに駆け寄り、2人の口のガムテープをはがした。
ピリリ・・・
刃
「イ、イタタ・・・」
ユリ
「助けに来てくれたのね・・・」
風月
「大丈夫?今ほどいてあげるわ・・・」
しかし、その時・・・
「何やってんだ、お嬢ちゃん?」
風月
「えっ・・・!?」
風月が振り返ると、そこには男2人が立っていた。
風月
「くっ・・・」
「不法侵入とは、感心できないねぇ・・・」
風月
「フン、あなた達の方がよっぽど悪い事してるじゃない。」
「ほざけ!!」
男達はナイフで風月を刺した。
ドスッ!!
風月
「うっ・・・」
風月は倒れた。
刃・ユリ
「ふ、風月ちゃん!!」
2人は泣き出した。
「さあ、次はオマエ達だ・・・」
刃・ユリ
「うぅっ・・・」
風月
「それでおしまい?」
「!?」
男達が振り返ると、そこには無傷の風月が立っていた。
「バ、バカな!!」
「ちゃんと刺し殺したはず・・・!!」
風月
「ネイチャー:RING、マッドボディ。」
見ると、風月はドロッとした姿になっていた。
風月
「この:RINGを使ってる間は、直接的な打撃は効かないわ。さあ、今度はあなた達の番よ。」
「ひいっ・・・!!」
風月
「ネイチャー:RING、スタンガン!!」
バチバチバチッ!!
「があぁぁぁ・・・!!」
ドサッ!
男2人は倒れた。
風月
「ディメンション:RING、マジックチェーン。」
風月は鎖を使い、男2人を捕まえた。
風月
「これで事件は解決ね。」
その後、風月が呼んだ警察が到着し、男2人は逮捕された。
この事で、刃とユリは風月に感謝はしたものの、まだ彼女の事を怪しんでいたのだった・・・ |