ファイル82:コナンと哀の危険な逃避行!?
ある日の帝丹小学校
この日、コナンはいつになく真剣なまなざしであった。
そして、その手には探偵団バッチがにぎられていた。
コナン
「こちらコナン。ハリーはダメだ。そっちは?」
ハリー??
哀
「こちら灰原。トムもダメね。」
トム?
コナン
「わかった。とりあえずA地点に。」
何かの暗号か?
そして2人は数分後、予定の場所で落ち合った。
コナン
「ハリーもダメ、トムもダメ。その上ロンもダメ。」
哀
「この分だと、ハーマイオニーもチョウもダメね。」
コナン
「くそ、執念深いやつらだぜ。」
どうやら、コナンと哀は誰かに追われているようだ。
しかしなぜ、彼らが追われているのか?
その原因は、先日2人が怪盗キッドとレディーを撃退した事に発する。
さて、この事件。
全国的に報じられたわけで、もちろん帝丹小学校の多くの生徒の知る事となった。
今回の事件がいままでと違ったのは、コナンと哀のカップルを、新聞やTVが大きく取り上げた事だった。
まあ、確かに美少年美少女カップルの探偵ならば絵になる。
各新聞社は、コナンや哀の以前の事件までも調べていた。
それが2人の写真つきで載ったワケだから、2人の人気が上がらないワケがない。
しかも、2人ともインタビューに対し、『自分は特に何にもしていない』と控えめなコメントしかしていなかった。
2人にしてみれば、組織対策からそう言ったのだが、この謙虚さがより一層人気を高めた。
コナン達の人気が上がり、それによって帝丹小学校内に2人のファンクラブができてしまったのだ。
大活躍して、謙虚で、おまけに2人とも大人びているのだから(っていうか大人だし)その人気の高さは異常であった。
もっとも、その追っかけはコナン達が1年生で下校時間が早いだけあって、以前はたいした事はなかったが、今週保護者面談で全学年が半日になったので、上級生も追いかけたい放題であった。
コナンと哀はそれから逃げるのに四苦八苦していた。
そういうワケで、ここ数日コナンと哀は上級生のファンに追われていた。
無論、実際は自分達より年下の子供に好かれてもうれしくともなんともない。
そこで、こっそり帰るようにしていた。
正面玄関は避け、裏口、職員玄関などを通って帰っていたワケだが、上級生達はコナン達の会話をどこでどうしたものか聞きつけ、先回りするようになった。(後に盗聴器を使っているのが判明。)
そこで、コナン達も出口に暗号をつけた。
それがさっきの物である。
ちなみに、ホームズのキャラではないのは哀の猛反対があったからだ。
『あなたの欠点は音痴とそのネーミングセンスの低いところね。』と言われたそうだ。
もちろん、これにコナンが相当な心理的ダメージを喰らったのは言うまでもない。
さて、とにかくコナンと哀は学校から出るにも一苦労していた。
敵(?)も知恵を働かせているらしく、ここのところは職員玄関や裏口などにまで網を張っていた。
コナン
「ちくしょう、一体どこから出ろっていうんだよ。」
哀
「ねえコナン君、ダンブルドアは見た?」
哀の一言に、コナンの顔がパッと明るくなる。
コナン
「そうだ、もしかしたら誰もいないかも。よし、行こう。」
そして、行ってみた。
そこは正面玄関であった。
つまり、普通に出て行く場所である。
そして、誰もいなかった。
コナン
「アイツら、オレ達が絶対ここから帰らないって思ったらしいな。」
哀
「固定観念って、恐ろしいものね。」
コナン
「さ、とにかく早く帰ろうぜ。じゃねえと、いつまた上級生が来るか・・・」
そこまで言った時。
「いたぞ!!」
ウワサをすればなんとやら。
コナン
「早!!とにかく逃げるぞ、乗れ哀。」
そう言って、スケボーに飛び乗る。
哀
「あ、うん。」
哀が乗ると、コナンはスケボーを急発進させた。
「おお!!」
驚く上級生たちを尻目に、コナンたちは颯爽と走る。
コナン
「なんとかまけたな。」
哀
「そうみたいね。」
安堵の息を漏らす2人。
しかし彼らは知らなかった。
そういうカッコいい事をするから、さらにファンが増えている事を・・・
この追いかけっこは、まだまだ終わりそうになかった・・・ |