FBIから来た女:1〜リアン・ハートネスとジンの章(74/111)縦書き表示RDF


FBIから来た女:1〜リアン・ハートネスとジンの章
作:ユーリ



ファイル74:狙われた中国人『後編』


前回までのあらすじ



女手1つで大成功した王麗華の元に、中国人のお金持ちばかりを狙う中風雷という怪盗から『妹の鈴華を誘拐する』という脅迫状が届いた。
服部平次の機転で一度は難を逃れたものの、中風雷は一度の失敗で犯行をあきらめるようなタマではない。
そんな中、鈴華と髪の色が似ており、なおかつ髪型も同じロングヘアーである剣野刃が鈴華と入れ替わり、身代わりになる事になった。
しかし、少し外に散歩に出たスキに、刃は中風雷に誘拐されてしまった・・・!!




「キャッ!」

ドサッ!

刃は床に投げ出された。

「この小娘、ふざけた事をしようとして・・・今すぐ殺してあげましょうか?」

女がギロリと刃をにらんだ。


「イ、イヤです・・・」

中風雷
「じゃあ、余計な行動はしないでくれたまえ。」

そう言うと、中風雷は刃の両足も縄で縛った。

その後、大きなハンカチを持ってきて、刃の口に巻きつけた。


「う〜ん、う〜ん・・・」

相棒の女が刃を肩にかつぎ、柱まで彼女を運んでいく。


「う〜ん、う〜ん!」

ジタバタもがく刃を柱まで運んでくると、彼女を柱に縄でつないだ。


「うぅ〜ん、うぅ〜ん・・・」

「これでこの子は逃げ出す事ができないわね。」


「うぅ〜ん・・・」

刃はうつむいた。

中風雷
「さてと、電話をかけるとするか。」

そう言うと、中風雷は携帯を取り出し、番号をプッシュした。


「(平次・・・助けて・・・助けてぇ!!)」



プルル・・・プルル・・・

ガチャ!

麗華
「はい、王ですが。」

中風雷
「妹の鈴華を誘拐した。妹を返してほしければ、明日の夕方5時30分までに1億円を用意しろ!!」

平次
「い、1億やと!?」

中風雷
「明日の朝、また電話する。」

プツッ!

麗華
「刃ちゃんの声を聞く事はできなかったわ。」

鈴華
「刃ちゃん・・・私の身代わりで人質に・・・」

和葉
「平次、刃ちゃんは無事やんな?」

平次
「ああ・・・(少なくとも、明日の夕方5時30分まではな・・・)」

しかし、平次はこの事はあえて口には出さなかった。

今言っても、ますます和葉達を混乱させるだけなのは目に見えているからだ。

遠山
「逆探知はできたか?」

大滝
「ええ、どうやら吹田市内のどこかの倉庫から携帯電話でかけてきたものと・・・」

遠山
「そうか・・・」

平次
「(待ってろや、リアンちゃん・・・必ずオレが助けたるからな!!)」



一方、吹田市内の倉庫の中に監禁されている刃。

刃はなんとか逃げ出そうとして、必死にもがいていた。



「う〜ん、う〜ん!う〜ん、うぅ〜ん!!」

刃は縄をほどこうと暴れたが、かなり丈夫に縛られているらしく、縄はビクともしない。

中風雷達の様子をうかがおうにも、柱につながれていては動こうにも動けなかった。

おまけに、口にもさるぐつわをされていて、大声を出す事もできないのだ。


「うぅ・・・」

刃は、自分が情けないと思っていた。

鈴華の身代わりを自ら買って出たというのに、こんなにもあっさりさらわれて、身動き取れなくされてしまうとは・・・


「(アイツら、アタシの事をまだ鈴華ちゃんだと思ってる・・・お願い・・・どうか、このままバレないで・・・)」

中風雷
「気分はどうだ、お嬢ちゃん?」

中風雷と相棒の女が中に入ってきた。


「んん〜ん!んむぅむん、んんむぅ!!」

「『さるぐつわを外して』ですって。」

中風雷
「しょうがないな、少しだけだぞ?」

そう言って、中風雷はさるぐつわをゆるめた。


「ちょっと、あなた達!こんな事していいと思ってるの?」

中風雷
「あん?」


「麗華姉はね、両親がいない状態で必死にがんばったから、お金持ちになったのよ!そんな麗華姉を脅してお金を奪おうだなんて、あなた達卑怯だわ!!」

中風雷
「どうとでも言え。オレ達はただ、うざってぇ金持ち達を困らせたいだけだ。」


「最低ね。」

「うるさい小娘ね。」

そう言って、相棒の女が刃の口を再びさるぐつわで塞いだ。


「ん〜、んむぅ〜・・・」

中風雷
「フン、よくしゃべる娘だ。」



その頃、平次は吹田市内をバイクで疾走していた。

吹田市内には7つの倉庫があり、平次はそれらを片っ端から調べ回っていた。

平次
「これで5つ目・・・ここも外れか・・・残るはあと2つ・・・待っとれよ、リアンちゃん!すぐに助けたるからな!!」




それから10分後、中風雷は再び王家に電話をかけていた。

中風雷
「30分後、吹田北公園のベンチに身代金入りのバッグを置け。相棒が回収し終えたら、妹は返してやる。」

ピッ。

相棒の女が出て行くと、中風雷は刃の方を向いた。

両足の縄はほどかれて、柱から外されてはいるが、刃は中風雷が怖くてたまらなかった。

中風雷
「さあ、これで交渉は成立。お嬢ちゃんの役目も終わりだ。」


「んっ、んんっ、んんぅ・・・」

中風雷
「悪いが、死んでもらうよ?」

中風雷は刃に銃口を向けた。


「(間に合わなかった・・・グスン・・・もうダメ・・・!!)」

刃が泣きそうになった、その時だった。

平次
「そこまでや、中風雷!!」

平次が木刀を持って、倉庫の入り口に立っていた。


「(へ、平次・・・!!)」

中風雷
「チッ、この場所を突き止めるとは、やるな・・・だが・・・」

中風雷は刃を腕に抱え、拳銃を突きつけた。

中風雷
「人質はこっちにあるんだ。おとなしく手を引きな。」

平次
「くっ・・・」

その時、中風雷の股に激痛が走った。

なんと、刃が中風雷の股めがけて足で蹴りつけたのだ。

中風雷
「がっ・・・」

中風雷が倒れ込んだスキに、刃は抜け出して平次の元に駆け寄った。

次に中風雷が気づいた時には、もう平次に木刀で殴り倒されていた。

平次
「大丈夫か?」


「う、うん・・・あ、身代金ともう1人の相棒は・・・」

平次
「ああ、それなら心配いらん。」



その後、取り引き場所に現れた相棒の女も待ちかまえていた和葉に投げ飛ばされ、2人は大阪府警に逮捕された。

その後、平次、刃、和葉は麗華から礼金をたっぷりもらって、ごちそうを食べに行ったというのは、ここだけのナ・イ・ショ。


作「さて、第22回生対談なワケだけど、どうだい、遠山和葉ちゃん。初めてここに来た感想は?」
和「アタシの出番、投げ飛ばしシーンとここだけかいな!!」
作「まあまあ・・・事件が無事解決して、よかっただろ?」
和「そうですね、リアンさんも無事やったし。ところで、次回はどうなるんです?」
作「コナン君と哀ちゃんの仲が・・・」
和「コナン君と哀ちゃんの仲が?」
作「スゴい事になります!!」
和「スゴいって・・・なんか気になるわ・・・」
作「和葉ちゃんから見た、あの2人の感想は?」
和「けっこうお似合いって感じやね、あの2人。アタシ、このカップリングやったら、文句ないわ。」
作「じゃあ、平次君とリアンちゃんは?」
和「微妙・・・」
作「微妙か・・・じゃあ、いつものよろしく!」
和「アタシは平次のお姉さん役。リアンさんもやるんやったら、考えたるで!!」











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