ファイル33:潜入捜査は危険がいっぱい!!『潜入編』
ある日の放課後、コナン達はいつものように、帝丹小学校の図書室に集まっていた。
ちなみに、コナン達以外の生徒は1人もいない。
歩美
「最近ヒマだよね・・・少年探偵団に事件の依頼も来ないし・・・」
元太
「なんか事件でも起きねえと、ナマっちまうよな。」
哀
「当たり前じゃない・・・」
コナン
「そんな簡単に依頼が来れば、探偵は苦労しないよ・・・」
2人で推理小説を読んでいるコナンと哀が、あきれたように答える。
刃
「平和なのが一番いいと思うよ?」
Y∀IBAを読んでいる刃も、続けて返事をする。
ユリ
「そうよ。事件と危険は、いつも隣り合わせ・・・生まれながらにしてその運命を背負った者に比べれば、平和な日本に暮らしてるあなた達はとても恵まれているんだから・・・」
元太は、何のこっちゃと首をかしげている。
しかし、コナン、哀、刃、歩美には、ユリの言った言葉の意味がわかっていた。
黒の組織の構成員だった時、ユリは悪夢の日々を送ってきたのだから・・・
歩美
「そういえば、光彦君はどうしたの?」
ユリ
「なんか、一度家に帰ってから来るって言ってたけど・・・」
光彦
「お待たせしましたぁ!!」
図書室の扉がガラッと開き、光彦がうれしそうに入ってきた。
歩美
「どうしたの?光彦君・・・」
ユリ
「なんか、うれしそうだね。」
元太
「何があったんだ?」
光彦
「フッフッフッ・・・事件ですよ、事件!!!」
歩美・元太
「じ、事件!!!」
次の瞬間、歩美と元太の瞳がビカッと光った。
ユリ
「な、何!?あの瞳の妙な光り方・・・」
刃
「依頼が来たのが、よっぽどうれしいみたいね。」
コナン・哀
「ハァァ・・・」
光彦
「では、話の続きは僕の家でしましょう!!」
円谷邸
円谷朝美
「待ってたよ、少年探偵団!!」
光彦の姉、円谷朝美は、とても上機嫌である。
歩美・元太
「こんにちは〜!!」
朝美
「コナン君と哀ちゃんも、久しぶりだね。」
コナン
「どうも!朝美さん!」
哀
「ご無沙汰してます。」
朝美
「あれ?そっちのポニーテールと金髪メガネの子は新入り?」
光彦
「ええ。剣野刃ちゃんと、金田一ユリちゃんですよ!」
刃
「はじめまして!」
ユリ
「ウィッス!」
朝美
「よろしくね!私は光ちゃんの姉、円谷朝美よ。」
コナン
「ところで、少年探偵団への依頼というのは?」
朝美
「ああ、そうだったわね。ちょっと待っててね。」
朝美はコナン達全員の分のジュースを入れてくると、話を始めた。
朝美
「私の学校の同級生に、鬼怒川綾って子がいるんだけど・・・その妹の麗ちゃんが、最近誰かにつけ回されてるらしいのよ・・・」
歩美
「それって、悪質なストーカーですか?」
朝美
「そういう事になるわね。でも警察に話しても、『事件が起きたワケじゃないから何もできない』って言われてしまって・・・」
ユリ
「最近の日本警察は、あまりアテにはならないものね。」
朝美
「それでね、来月にウチの学校で、文化祭があるんだけど・・・」
哀
「その文化祭の日に、ストーカーが麗ちゃんを狙ってくるかもしれないって事ですね?」
朝美
「そうよ。それで、あなた達の中の誰かに、文化祭が始まるまで学校に潜入捜査してもらって、文化祭当日の日にはオトリになってほしいのよ・・・」
刃
「やりましょ、みんな!女性の敵を野放しにするわけにはいかないわ!!」
元太
「そうだな!みんなで乗り込もうぜ!!」
朝美
「あっ、でも、文化祭当日までは男の子はダメよ。」
刃
「え?どうして男の子じゃダメなんですか?」
光彦
「ちょっと姉さん、みんなに話してないんですかぁ?この騒ぎが起こった、姉さんの学校は・・・」
朝美
「そう!その学校は天下御免のお嬢様学校・紅百合女学院の小学部!!文化祭とかのイベントでもなければ先生以外は絶対男子禁制の、ウレシ恥ずかしい女の園なのですよ♪ちなみに私はそこの中等部よ!!」
コナン・哀・歩美・元太・刃・ユリ
「じょっ・・・女子校〜っ!!?」
コナン達6人の声が、見事にハモった。
元太
「じゃあ、どうするってんだよ!?」
コナン
「あ、そうか!歩美ちゃんが行くんだね!いざとなれば、灰原や刃ちゃんやユリちゃんもいるし・・・」
次の瞬間、朝美の手がコナンの肩にかかった。
ポン!
朝美
「あなたが行くのよ!江戸川コナン君!!」
コナン
「は?」
コナンは一瞬の内に固まった。
コナン
「あ・・・あの・・・ボクは男なんですけど・・・」
光彦
「なーにを言ってるんですか!コナン君!!TWO−MIX誘拐事件の時に見せた見事なコナン君の変装術を、実戦で使う時が来たんじゃないですか!大丈夫!君ならできますよ!!」
元太
「確かにあの事件で歩美に化けた時は、反則的に色っぽかったしなー!」
歩美
「コナン君ならできると思うよ!」
コナン
「ちょ・・・ちょっと待ってください、朝美さん!ボクは・・・女装なんて・・・」
朝美
「あらぁ?こ〜んなところになぜか紅百合女学院の制服がぁ〜♪」
ピラ〜ン!!
歩美
「キャア!カワイイ〜!!セーラー服だぁ!!ねーねー!コナン君!ちょっと着てみてよ!」
コナン
「・・・」
コナンはその瞬間、思った。
このままでは、自分の貞操が大ピンチだと・・・
次の瞬間、コナンは走り出した。
ダッ!!
朝美
「あっ!」
光彦
「逃がすなっ!!」
元太
「おりゃっ!」
コナン
「うわぁっ!」
ガバッ!
コナンはあっけなく元太に押し倒された。
元太
「まあまあいいじゃねえか!女装の1つや2つ!」
コナン
「よくない!!」
なぜか、刃とユリもコナンを押さえつけている。
コナン
「・・・って、刃ちゃんにユリちゃん!君達もか!?」
刃
「いやぁ・・・アタシ達もその〜・・・アハハ・・・」
ユリ
「コナン君の女の子姿、一度見てみたいっていうかさぁ・・・」
元太
「コナン、カンネンしろぉ〜っ!!」
コナン
「イヤァ〜ッ!!やめてぇ〜っ!!!」
そんなワケで、哀れコナンは、紅百合女学院に潜入捜査する事になったのでした・・・
私立紅百合女学院
ス・・・
「!」
「(うわぁ・・・スラリとしてキレ〜イ!)」
「(誰?誰?あのタレントみたいな子!)」
「(スゴい美人〜!!)」
コナン
「(みんなチラチラこっちを見てる!どうしよう・・・やっぱりバレてるんじゃ・・・!?一応、母さんが昔博士と作ってた、子供用の女子スーツを着て来たけど・・・だいだい、男のオレに女子校に潜入しろだなんて、どう考えても無理がある!まあいい・・・どうせすぐバレるだろう・・・そうなったら、灰原達3人の内の誰かに代わってもらえる・・・それにしても、歩美ちゃんはどうしたんだろう?結局待ち合わせ場所には来なかったし・・・まあ、お互い別々の学校から来たって事になってるから・・・それぞれ直接職員室に出向く事になってはいたんだけど・・・)」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「ねぇ・・・どう思う・・・?あの子・・・」
「ステキね・・・!スラリとして綺麗な脚!」
久遠寺環(12)『紅百合女学院小学部6年生』
「あの子ならきっと模擬店も繁盛するわ!チャイドルみたいに綺麗な子だし!」
小田切美咲(11)『紅百合女学院小学部5年生』
「今度の模擬店の売り子にピッタリ!ねっ?桜子!!」
雪城桜子(13)『紅百合女学院中等部1年生』
「でも・・・そうなったらなったで、なんか不安ね・・・綾ちゃんの妹みたいにならなきゃいいんだけど・・・」
職員室
コナン
「(フーッ!やっぱり緊張するなぁ・・・)」
コンコンコン!
刑部賢治(32)『紅百合女学院小学部教師』
「どうぞ!お入りなさい。」
「失礼します。」
ガチャ!
江戸川愛子
「本日転校してきました、江戸川愛子です・・・(こ・・・この名前もちょっと・・・!)」
賢治
「そう・・・君が2人いる転校生の内の1人・・・」
ジロジロ・・・
ドキドキドキ・・・
賢治
「私は小学部教師の刑部賢治です。話は校長から伺っています。なんでも校長の遠縁で、海外から帰国されたばかりだそうで・・・」
愛子
「(オレが男で少年探偵団だと知ってるのは、校長先生だけのハズ・・・とりあえず第一関門は通過だな・・・!)」
賢治
「ステキな髪だね・・・江戸川君。」
スッ。
愛子
「え?(ヤバい、バレた・・・?)」
賢治
「肌もキメ細やかで白くて・・・まるで未来のアイドルのようだ・・・きっと生徒達が騒ぐな!気をつけてね・・・!」
ゾワ・・・
愛子
「は・・・はぁ・・・(な・・・なんだ?この微妙な雰囲気は・・・!?)」
ガチャ!
「す・・・すいません・・・!遅くなりました!今日転校してくる事になってる・・・」
愛子
「(やっと来たか・・・歩美ちゃん!・・・え・・・!?)」
哀
「灰原哀です!よろしくお願いします!!」
愛子
「(は・・・灰原!?あ・・・歩美ちゃんじゃなくてナゼこの子が!!?)」 |