ファイル30:青の組織・・・白野美保の怒り!!
ここは京都。
言わずとしれた、日本人の故郷である。
美保
「銀一!早く探して!!」
銀一
「言われなくても、ちゃんと探してるよ・・・」
美保と銀一は、白野邸の大型図書館で、過去に美保の母・琴葉と、銀一の母・愛子が解決した事件のファイルを探し回っていた。
銀一
「それにしても、相変わらず広い図書館だよね・・・」
美保
「銀一ぃ・・・?」
美保の視線に、銀一はビクッとなった。
銀一
「わ、わかってるってば!」
銀一は慌てて、ファイル探しを再開した。
一方美保は、今までに自分や銀一が解決した事件のファイルを熱心に読みふけっていた。
美保
「うーん、どの事件もいいわぁ・・・」
銀一
「美保?オレにばっかり調べるの任せないでくれる?」
美保
「わかってるけど、うれしいのよ・・・あなたの大活躍がたくさん読めて・・・ホラ、この山王学園七不思議の事件なんか特にさ・・・」
銀一
「ああ・・・中等部の旧校舎で起きた、あの事件ね・・・」
美保
「あの時は、私もあわや殺されそうになったもんね・・・」
銀一
「ああ・・・それに、異国館村の事件の時も大ピンチだったもんな、オマエ・・・」
美保
「ええ・・・九塔夫人に誘拐されちゃった時は、どうしようって思ったものね・・・」
銀一
「ああ・・・あの時はオレ、オマエのために必死だったんだぜ?」
美保
「ありがと、銀一!」
美保の言葉に、銀一は少し照れた。
それから1時間後、銀一は大きなファイルを見つけた。
銀一
「美保、見つけたよ!」
美保は銀一からファイルを受け取ると、それを開いた。
美保
「これだわ、まちがいない!!『フランスに連続殺人鬼出現、5人の女性を殺害!!あのサイコキラー、ジャック・ザ・リッパーの再来か!?』お母さんが16年前に解決した事件よ・・・」
銀一
「でも、これが何の参考に?」
銀一がそう言った時、何かがファイルからスルリと落ちた。
銀一
「何、これ?」
美保
「封筒?」
美保は封筒を破り、中の手紙を見ると、次の瞬間、固まった。
美保
「これ・・・おばあちゃんから私に宛てた手紙だわ・・・」
銀一
「なんだって!?」
銀一も封筒を見てみた。
確かに、『我が孫娘・美保へ 白野静香』と書かれている。
美保
「ん?何、この文面?」
美保は、手紙の内容に目をやった。
『コノ胸ノク 温カく感じ てるアワク イトシい オオきナ感 ジょウそ ウ歩ク道泣 きナガラ 迷ッテも テをノバ せバい ツもアなタ がイ た強クて優 しクテ でイズ コレか らもそ ノ絆見つ めさせテラぶ あノ夜ゾら まタたクホしよ リ永遠フリ 返れば ア マエてバカ りダッた あなタから教え てもラッ たアいこヨな クオクり タイでイずコ レかラはそ ノキ ズナ点サせ テラブあノ夜空 浮カんだ・・・月より永遠・・・』
美保
「これ・・・私がアイドルデビューした時の曲、キズナの歌詞じゃない・・・」
銀一
「でも、どうなってんだこの曲?ところどころ歌詞が途切れてる・・・」
銀一は不思議に思っていたが、美保にはすぐに謎がわかった。
美保
「イヤ・・・これはいい加減に間を空けてるんじゃないわ・・・何か法則性があるのよ・・・そうだわ!確か、あの本棚に・・・」
そう言うと美保はタタタと走っていき、1冊の本をひっつかんで戻ってきた。
美保
「やっぱりそうだわ!これ、モールス信号を使った暗号よ!」
銀一
「モールス信号?」
美保
「ええ・・・2つの記号を組み合わせて、相手に意志を伝える方法の事よ・・・『−−・−−=ア』、『・−=イ』、『・・−=ウ』ってな具合にね。(それをふまえて、この暗号を解読すると・・・)・・・え!?」
『ア・オ・ノ・ソ・シ・キ・ニ・キ・ヲ・ツ・ケ・ナ・サ・イ・ミ・ホ・・・ヤ・ツ・ラ・ハ・ペ・ン・デ・ユ・ラ・ム・ア・ツ・ド・ノ・イ・チ・ソ・シ・キ・ヨ・・・シ・ズ・カ・・・』
『青の組織に気をつけなさい、美保・・・ヤツらは、ペンデュラムアッドの一組織よ・・・』
美保
「お・・・おばあちゃん・・・」
美保は手紙を読むと、泣き出した。
銀一
「み、美保・・・?」
美保
「ごめん、銀一・・・今は1人にして・・・」
銀一
「で、でも・・・」
その時、図書館の扉が開いた。
白羽弥生18
「美保ー!元気にしとったかー?」
三千院伊澄(18)
「遊びに来たわよー!」
美保の親戚、白羽弥生と三千院伊澄が、図書館に入ってきた。
美保
「・・・」
弥生・伊澄
「・・・!!」
弥生と伊澄は、美保の様子を察知したのか、銀一に向かって手を振った。
銀一
「(え?)」
弥生・伊澄
「(こっち来て!)」
銀一は、弥生と伊澄のところに走っていった。
銀一
「弥生、伊澄、いいの?美保を1人にしておいて・・・」
弥生
「ええんや、今はそっとしとこう・・・」
伊澄
「美保にとって、アイツらは絶対に許せない組織なんだからね・・・」
銀一
「う、うん・・・」
美保はようやく泣き止むと、ハンカチで涙を拭き、手紙を握りつぶした。
ギュッ・・・
美保
「青の組織・・・アイツら、絶対に許さない・・・ヤツらは必ず私が叩きつぶしてみせる!!白野蘭学塾15代目塾長・白野美保の名にかけて!!!」
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