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私は隣の田中です 作者:秋月 忍

小噺集

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柳田&杉野

『花嫁衣装は誰が着る』のあとのおはなし。本日 更新5本目(全8本)
「おい、杉野、起きろ。降りるぞ」
 柳田の声に、杉野は目を開けた。
 強引にタクシーに乗せられたのまでは、覚えている。
 いつの間にか、寝ていたらしい。外はいつの間にか、日が落ちて、暗くなっていた。
「ん……」
 寝ぼけたままおりた杉野を夜の冷たい風が包んだ。
「寒い……って、あれ?」
 ひんやりとした空気に杉野は、酔いと眠りから覚めて、周りの風景を見まわした。
「え?」
 知っている場所ではある。
「えっと、これは?」
「俺の家の前だけど?」
 柳田は、当たり前のようにそう言って、杉野の腕をつかんでマンションのエレベータに引き込む。
「今度飲んだら、次はないって言ったはずだけど」
 言いながら柳田はあきれ顔で首をすくめた。
「迷惑かけてわるかったわ」
 その言葉に答えず、柳田は、無言のまま、エレベータをおりて、家の鍵を開く。
「 ……ねえ、意味がわかるように説明してほしいんだけど」
 柳田の意図がつかめない。
 杉野が酔っぱらい、柳田が面倒を見るというのは、初めてではない。
 だが、いつもは、『杉野のマンション』に柳田が送って、帰っていくのである。
「だから、次はないって言っただろうが」
 いいながら、柳田は、部屋の中に杉野を押し込み、そのまま唇を吸った。
「キスをしたいなら、俺だけにしろ」
 杉野の耳元に、低いバリトンで柳田が囁いた。
 
次回更新21時
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