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  男前な友人 作者:siko
俺がいた。名前は神承。
 家があった。表札は柳瀬。

 まあそんな時計仕掛けな独白で入ったわけだが、つまりは柳瀬に着いてきて奴の家の前に到着したと言うわけだ。

 とは言え歩いたわけだから当然到着するにも紆余曲折があって、途中の商店街では肉屋に寄った柳瀬が大量に何か買い込んでいて、当然のようにそれを持たされたりと色々な事があったのだが、長くなるので割愛することとする。

 つまりそうして柳瀬の家には到着したのだが、これがなかなかに立派な白い壁の上品な一戸建てで、まさに中流という俺の家(でもうちも小さいながら一軒家なのだけど)とは少しランクが違う気がする。
 とは言えすごいゴージャスな豪邸という趣でもなく中の上、階級で言えばプレッピーと言うのが一番近い階級クラスだと思う。

「ねぇ神承。入らないのかい?」
「あ、すまん。せっかくだからお邪魔するぜ」

 そうして玄関をくぐる。
 ううぅ、何だか女の家に上がるは初めてだから無駄に緊張するぜ。

「あ、そう言えば……」

 ん?

「家に男友達を呼ぶのは初めてだからかな、何だか無駄に緊張するねこれ」

 そう言いながら照れたように微笑む柳瀬。
 柳瀬、お前もか……!



 家に着いたとたん柳瀬は
「部活の後でかなり汗かいてるから本当はシャワーを浴びたたいんだけどさ。あまり神承待たせるのも悪いからやめるけど少し着替えさせてよ」
 とだけ言い俺を残して部屋へ入って行ってしまった。
 初めてで言うのも何だが女性の部屋へ入ってリビングに通されて一人で残されるのは男友達の家へ行ってそうされるのとは少し感じが違うように思う。何となくだが。
 やることもないので部屋を見てぼーっとして過ごすこととする。

 ぼー……。
 はぁ、腹が減ったぜ。

「悪いね神承。お待たせ!」
「ああ、待ったんだ……ぜ?」

 なんと! ホットパンツだとぅ!
 柳瀬、お前その格好は俺がホットパンツフェチだと言うことを解ってやってるのか!
 そう言えば柳瀬の私服姿を見るのは初めてな訳だが、これほどの破壊力を秘めた奴だったとは……柳瀬、恐ろしい娘!

「その、なんだ柳瀬。ずいぶんと、その、アレだ、ラフな格好なんだな」
「ん? ああ。シャワーも浴びれないし料理するときは暑くて汗かくしね。これくらい薄着の方が楽なんだよ」
「そ、そうか……」
「ん、どうしたんだい神承。なんか少し挙動不審で気持ち悪いよ?」
「い、いや、何でもない。何でもないぞ?」
「何で疑問系なのさ? 全く何でもないようには見えないんだけどね。……まあいいや。神承もおなか減ってるだろうしさっさとご飯にしちゃおうか」
「お、おう。そうしよう」
「うん、ところで神承。好き嫌いはあるかい?」
「特にないな。もちろんゲテモノ系は勘弁願いたいが、野生的な親父につれられて幼少期にはよくキャンプとか行ってたし多分大抵のものは大丈夫だと思う」
「それは頼もしいね。じゃあレバーとか平気?」
「レバーか……特に好きなものでは無いが苦手ってほどでもないぜ?」
「そうか。じゃあ使ってかまわないんだね。じゃあ始めようか」

 そう言うと柳瀬は「適当にくつろいでてよ」とだけ言い狐の死体の絵と「ごん、おまえだったのか。いつも、クリをくれたのは。」と言う文字の入ったエプロンをつけてキッチンへと行った。
 つうかそのエプロンどこで買ったんだよ柳瀬……。
 
 さて、こうして始まるお料理タイム、な訳だが。
 くつろぐとは行っても料理してる柳瀬の隣でテレビを見るわけにも行かないし、そうなると特にやることもなしで少し暇になってしまったな。

「なぁ柳瀬、なんか手伝うこととかあるか」
「ハハハ、気持ちは有り難いけどね神承。男子厨房に入るべからずとまでは言わないけど今日はお客さんなんだから気にしないで良いって。のんびり待っててよ」
「そうか……」

 むぅ、そうなると本格的にやることが無い訳だが……。
 仕方がないので料理してる柳瀬の後ろ姿でも観察することにする。

 ……。
 …………・。
 
 料理をしている柳瀬の後ろ姿。
 Tシャツ姿の上半身も素晴らしいが、さらにいいのがホットパンツ姿の下半身だ。
 少しタイトな作りらしくボディラインのクッキリと出た、つまり具体的に言うとそのよく締まった形の良いお尻のラインが解るのがディ・モールト良い!
 さらにエプロン姿というのもまた非常に良い。
 太股の隙間からエプロンの生地が見えるのも何となくエロスを感じる。
 こう下着エプロンに近い感覚を味わえるのだ。なんと言うことでしょう!
 また柳瀬の料理をしているという行動もプラスに働いているように思える。
 男にとって自分の為に女の子に料理をしてもらえるという事はそれだけでグッと来る行為であるしその上動く度にフリフリと揺れる柳瀬のお尻を見ているとまたこみ上げる物があるというか何というか……。

「ねえ神承?」
「ふぉうっ!」

 急に柳瀬が振り返ったものだから思わず変な声が出た。

「……? どうしたのさ突然変な声を上げて」
「いや、何でもない……」

 まさか視姦してましたとも言うわけにも行くまい……。

「ふぅん……あのさ、今日は中華料理な訳なんだけど味噌汁と中華スープどっちが良い?」
「ん? まあどっちでも良いよ。そこの所に特に拘りはないし。って言うかそんなことわざわざ聞かないでも自由に作っちゃえばいいのに」
「うん、まあそれもそうなんだけどね。折角神承が来てくれたんだしできるだけご希望に添った物を作りたいじゃないか」

 でも、神承が構わないのなら統一感持たせるためにもスープかな、などと言いながら料理を再開する柳瀬。
 そこまで考えてくれていたとは、良い奴なんだなやっぱり……。

 ああ、なんつーか。
 とりあえずもう視姦するのはやめる事にしよう。うん。


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