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三章『フルシチョフ』と四章『ユリア、チタへ』をお届けします。フルシチョフは極東ロシア民主国建国の鍵を握る人物。ユリアは王仁と出会います。
仮想戦記 五族共栄
作:小説楽土



第五話 その二


3.フルシチョフ

 イルクーツクの地下司令部、チェイコフ将軍の額に青筋が浮かぶ。湿って淀んだ空気がなおさら重くなるような陰気な顔だ。落ち窪んだ目が、机の上の報告書にせわしなく注がれる。小さな鷲鼻と薄い唇が冷酷な感じを与え、短く刈られた銀髪がしな垂れて、実際の歳より老けた印象を与える。
 フルシチョフ政治局員は、己より五歳も若いこのチェイコフ将軍のお守り役として、スターリンより派遣された。四十歳で極東派遣赤軍百万人の頂点に立つ男の監視役なのだ。
「同志フルシチョフ、バイカル湖の手前で最新鋭の戦闘機Yak―1の大半をやられたようだ。だが、爆撃機の被害は軽微らしい。そのままテイーダに向かっている」
 チェイコフはそう言うと、慌しく次ぎの書類に目を通す。
「ところで、イルクーツク周辺に展開する百万人の軍隊を養う物資が無い!」
「補給はどうなっているのですか、同志チェイコフ」
 フルシチョフは分かりきった質問をした。西からのシベリア鉄道補給路をアジア民主連合の爆撃でずたずたにされていて、夜間の陸上トラック輸送でしのいできたが、すでに食料は尽き始めていた。机の電話が鳴り、地下司令部のコンクリートの壁に呼び出し音が煩く響いた。
「同志スターリン、丁度良い時に電話をいただきました。我が戦闘機隊が敵の迎撃戦闘機を引き付けて、味方爆撃隊約八百機がバイカル湖上空に到達するころです。あ、はい、今のところ大きな損害の報告は届いていません。同志スターリン、それよりも食料補給の件ですが……」
 チェイコフは椅子から立ち上がり、真剣な表情で電話の先のスターリンと話している。
「はっ、そう言うことであれば、現地調達しか無いと言う事になります」
 フルシチョフは天井を仰ぎ、ゆっくりと視線を床に落とした。こめかみを右手で押さえて、スターリンの嫌な指示を予想した。電話を切ったチェイコフに水を向けてみる。
「同志チェイコフ、市民と農民から食料を調達しろという事ですな」
 チェイコフはフルシチョフをちらっと睨み、再び受話器を取りあげた。ちょっと待て。何も言わないでくれと言っているのだ。相手が出るまでの間、受話器を耳に当てながら、
「この戦いに負ければ、この地もアジア民主連合の物になってしまう。勝てば軍の補給が届いたら返すまでさ」
「それまで、市民も農民も何を食べるのだ?」
 チェイコフはにやりと笑う。
「同志フルシチョフ、市民も農民もどこかに必ず食料を隠しているものさ」
「長期戦になればそれも尽きる。尽きた後のことも考えたまえ」
 チェイコフの顔色が変わる。土気色だ。
「相手の倍、百万の赤軍と二千機の航空戦力が負けるというのかね?」
「すでに戦闘機の大半を失ったのでは?」
「航空戦での事だ。総力戦では負けない。それに長期戦になればロシアの冬将軍がやってくるさ」
 フルシチョフは長期戦になれば、人民が反乱するだろうと言おうとして口をつぐんだ。胸のどこかに小さな痛みがある。頭の中で、スターリンのためにこれまで戦って来た己を振り返る。形振り構わず、人民の平等を求めて……。気が付くと、己はスターリンの信任厚い政治局員にまで出世したが、愛する妻は故郷で餓死していた。己の妻だけではない。餓死者数は七百万人。粛清されて死刑になった人は三十万人、シベリアへ強制労働のために送られたのは一千万人。この事実を正確に数字で知る人間は殆ど居ない。重くなった体の力が徐々に抜けて行く。チェイコフは電話に出た相手に威圧的に言った。
「同士ウラジミール君、イルクーツク周辺の市民・農民から食料を供出させなさい。赤軍百万人が飢えては困るからね。分かっているだろうが、家捜ししても供出させるのだよ」
 電話で指示を与えるチェイコフは、顔に暗い影が差して陰気さが不気味さに変わる。フルシチョフは一刻も早く、この淀んだ空気の元凶とも思えるチェイコフから離れたいと思った。

 地下司令室を出ると、春風が庁舎前広場の若葉をつけた木立を揺らす。春だと言うのに人影が無く、春風の穏やかさが虚しい。だが、フルシチョフにとっては、あの地下司令室の空気に比べれば、外の風は天国に匹敵するほど甘く優しい。
 上空を轟音と共に大きな影が通り過ぎる。一機の友軍爆撃機が敵のずんぐりした戦闘機に追われている。友軍機は高度を上げて逃げようとした。食い下がる敵戦闘機の翼から、大砲のような大きな連続発射音が響くと、友軍の爆撃機はフルシチョフの見上げる上空で爆発した。飛び散った破片が春風に流されて遠くに落ちて行く。
《航空戦力は圧倒的な強さと言う噂は本当らしい。とすれば、ノモンハンでの味方陸軍の完全敗北も本当で、政府発表は信じられないと言う事だ》
 政府発表とは、ノモンハンのジェーコフ司令官が、裏切って敵に投降したと言う話だった。逆に噂は戦車も航空機も全く歯が立たず、敵は一兵も損失せずに、味方は兵の半数を失って完全に敗北したと言う。国外の情報が入り難いソ連にあって、フルシチョフは政治局員の立場上、多くの情報に接することが出来た。そう言う情報を国家に有利なように捻じ曲げて捏造し、人民に伝える事も仕事だったからだ。
 アジア民主連合の中心的な国、日本の天皇の人間宣言を知ったとき、フルシチョフは心の芯から震えた。王が民のために民になる。そんなことはありえないと思った。貴族制を廃止して貧民のための政党を作り、国政に参加させるなど……、御伽噺のでっち上げだと思った。だが、チタに彼らがやって来てから、チタで一体何が起こったと言うのだ。進駐して来て、たった一ヶ月でチタが別の国になったという噂。人民が笑顔で生き生きとし、物が溢れ、貧困が消えたなんて信じられない。これが本当なら、己の共産主義に掛けてきた二十年以上の人生は一体?
 フルシチョフは、目を掛けている腹心の若者、セルゲイを思い出し、彼のアパートへ歩き始めていた。
《セルゲイに頼もう。実際にチタに行ってもらい、純な若者セルゲイの目でチタを見てもらおう》
 そう思いつくと、気分が少し軽くなったような気がして、あの地下室の嫌な不気味さを、しばし忘れる事ができた。

4.ユリア、チタへ

 アジア民主連合の機械化部隊がウランウデに進攻してくると言う噂が流れると、ユリアが勤めていた政治局事務所の共産党員はいち早く消えていなくなった。きっと西のイルクーツクへ逃げて行ったのだろう。共産党員が居なくなると、町の人々はどこからかトラックを用意して来て、売る物を次々、荷台に積み込み始めた。それが一台、二台と徐々に増えて三十数台になる。家財道具や僅かに蓄えた物をチタに売りに行くのだ。そうしなければ、飢えをしのぐことが出来ない。ユリアも僅かな父母の形見や売れそうな物を携えて、一台のトラックに乗せてもらい、チタに行くことにした。
 トラックの荷物の狭間に入り込むと、重ねられた荷物と荷物の隙間から若い男が見えた。同じようにうずくまっていて、目があった。痩せた顔に青い目がきょろりとして愛嬌のある笑顔だ。金髪が風に揺れている。
「お嬢さんもチタに行くのかい?」
「ええ、あなたも?」
「ああ、チタの噂を確かめたくてさ」
 二十歳位の男は手を荷物の隙間に差し入れ、ユリアの目の前で手のひらを広げた。ミルクキャンデーが一粒乗っている。
「食べなよ、美味しいよ」
 男の声がした。ユリアはキャンデーを取り、包みを解いて頬張る。甘いミルクの味が広がり、少しずつとろける。甘いものなど、もう何年の味わったことが無いような気がした。隙間から涼しげな笑顔が見えた。
「美味しい。ありがとう」
「甘いものは珍しいだろう? 僕はこれを売りに行くんだ」
「こんな珍しい物、何処で手に入れたの?」
 トラックの隊列は川沿いの道をシベリア鉄道に沿って東に向かって進んでいた。揺れながら悪戯っぽい目がユリアを見つめる。
「貰いものだよ。カバン一杯に持って来た。一個いくらで売れば良いかな?」
「そうね、まずはチタの相場を調べて、それから値決めすれば良いわ。貰ったのだから仕入値はタダ、相場より少し安くすればきっといくらでも売れるわよ」
 ユリアが淀みなく言うと、若い男は目を見開いてユリアを見つめ返している。
「君は何を売りに行くの?」
「たいした物は無いの。着る物や小物が少しよ。それより、私の目的はお父さん探しなの」
 男は細い顎を少し上げて、目を細めて空を見上げた。横顔は華奢で端正だけれど、真面目な印象が伝わってきた。
「僕はセルゲイ、君の名は?」
「ユリアよ」
「ねえ、ユリア。良かったらキャンデーを売るのを手伝ってくれないか? きっと僕が売るより、君が売ったほうが、売れると思うんだ。儲けは山分けで構わないよ」
「ずいぶん良い条件ね。でも、私がキャンデーを売っている間、あなたは何をするの?」
 セルゲイは微笑んだ。
「君のお父さん探しを手伝うよ。きっとそっちの方が僕に向いている。僕の本当の目的もチタで何が起こっているかを調べる事なんだ」
 トラックがガタンと揺れ、荷台に春の穏やかな風が吹き込んできた。荷物が少しずれて、二人の間の狭間が少し大きくなる。セルゲイの顔は優しかった。ユリアの胸の内で、小さな不安が一つ消えてゆく。父親探しを手伝ってくれる人が居るなんて、驚きと嬉しさが同時に湧き上がってくる。でも、チタで調べる目的を持ったこの人は一体、何者なんだろうという疑念もあるけれど、条件は悪くないと思った。
「そうね。組んでも良いわ。でも、一つだけ条件がある」
 セルゲイは少し訝しげな表情を浮かべるが、ユリアは微笑んで言った。
「チタはきっと、乱れているかも知れないわ。だから、あなたは私のボデイーガードもしてほしいの」
 セルゲイは大きな笑い声を上げ、
「良いとも。君を守る役目も引き受けた!」
 セルゲイは再び荷物の狭間に手を突っ込み、ユリアとの握手を求めてきた。ユリアの小さな手が包まれ、セルゲイの優しい力がしっかり伝わってきた。そういえば十六歳のユリアにとって、たった一人で遠くに行くなんて、初めての経験なのだ。そこにセルゲイが現れてくれた。同じ目的地を目指し、お互い智慧を絞って協力できることに小さな勇気が湧き、胸の内に春の風が吹き抜けるような気がした。

 左手に河を見ながらしばらく東に行くと、川向こうにソ連軍の空港が見えてくる。ウランウデの街から東へ十キロ弱のところだ。ソ連機はアジア民主連合に殆どやられて、この空港も軍隊はほとんどイルクーツクの西に引き上げたらしい。少数の守備隊が残っているが、飛行機が一機も無くて灰色の滑走路が東西に長く走り、がらんとしている。アジア民主連合が進軍してくるとすれば、まずはこの空港に進攻してくるだろうと言われていたが、ソ連軍は空軍力で対抗できないので、放棄したのだと噂されていた。アジア民主連合の戦闘機が時折偵察に飛んできて、空港の具合を調べているが、自分たちが使いたいのだろう、爆弾が落とされることは無かった。
 ユリア達のトラックが通りかかると、突然、空港のゲートが開き、軍用トラックと装甲車が橋を越えてこちらに向かってくる。装甲車が一番後ろのトラックに乗っていたユリア達を追い越して、トラックの先頭車を目指した。するとトラックの列が止まった。トラックの荷物の上にユリアとセルゲイは身を乗り出して先頭車を見ると、軍用トラックから兵士が飛び降りて、銃をかざし、叫びながら走ってくる。
「荷台に乗っている者は皆降りろ! このトラックはソ連赤軍が徴用する! 荷物はそのままにして降りろ!」
 空に向かって銃が撃たれ、威嚇が始まった。それぞれのトラックから民間人が、のそりと降り始めた。ユリアもセルゲイに手を引かれて荷台から降りた。ユリアの胸に暗い気持ちが湧き上がり、顔に表してはいけない怒りが指を曲げ、拳が強く握り締められた。
「逆らうと、スパイとしてこの場で処刑するぞ!」
 にやにやしながら赤軍兵士がさらに脅しの言葉を発した。
「赤軍は泥棒までするの!」
 ユリアはこらえきれずに叫んでしまった。兵士がぎょろりとユリアを見つめるが、ユリアの若さを見くびって、
「子供は黙っていろ!」
 と、にやにや笑いながら言う。横に立つセルゲイが言い返す。
「誰の命令なんだ?」
「イルクーツクのチェイコフ総司令官の命令だ。赤軍百万の兵を養うための徴用だ。軍令手形も発行される。民間人は全て強力しなければならんぞ。このトラック隊はすべて向きを変えて、東空港へ荷物を届けるのだ。逆らえば銃殺にして良いという命令だ」
「なんてひどい軍隊なんだ、赤軍は! 国民を虐げて恥ずかしくないのか?」
 セルゲイが怒気を含んで叫ぶと、兵士は銃を空に向けて発射した。ユリアの体がびくっとすると、セルゲイが落ち着いてユリアを隠すように前に立ちはだかった。
 黒い影がさっと地面を走る。空を見上げるとアジア民主連合の戦闘機が二機、降下してきて地面すれすれに轟音を響かせて飛んで行った。兵士達はにやけた表情を一変させて、トラックの下にうずくまった。戦闘機は川向こうで旋回して、再びトラック隊に向かってくる。慌てた兵士達は軍用トラックに走り戻る。
 戦闘機は三度ほどトラック隊を低空で往復すると、東へ飛び去って行った。ユリアとセルゲイは再びトラックの荷台に登り、先頭の方を窺う。赤軍の装甲車とトラックが一目散に走って来る。トラック列の先には、戦車が何十両も土煙を上げてこちらに向かってくるのが見えた。あれはアジア民主連合の機械化部隊の先発隊なのだろう。赤軍のトラックが通過したとき、後ろの荷台にさっきの兵士が青い顔をしてうずくまって腰掛けているのが見えた。赤軍トラックは河の橋を渡り、東空港へ逃げてゆく。ユリア達の前を戦車三両が赤軍を追いかけて行く。戦車の砲塔から、走りながらしゅるしゅると煙を吐きながら砲弾が放たれた。一発は赤軍の装甲車の前に落ち、トラックの両脇にもそれぞれ着弾すると、閃光が見えて大きな爆発音が響く。装甲車に火がついて止まり、道を塞ぐ。トラックも急停車して、ばらばらと兵士が飛び出してきて、反撃するどころか一発も打ち返さずに丘の向こうへ一目散に逃げて行く。それを追って、戦車から機関銃が発射される。戦車はそのまま、下り降りるように橋を渡り追いかけて行く。
 トラック隊の脇を一列に戦車が通り過ぎる。戦車の列が延々と続き、その後には歩兵を満載した大型トラックが何処までも続いているように見えた。最後の戦車がユリアのトラックの道脇に止まり、砲塔のハッチが開いて、東洋人が一人出てきた。後続のトラックを先に行かせるように指示しながら、後から来た一台の装甲車を止めると、年配のロシア系の男が降りて、東洋人と一緒にユリアのトラックに歩いてきた。
 東洋系の男が何か喋ると、ロシア系の男が通訳した。
「こんにちは、お嬢さん。お嬢さんたちは何処に何をしに行くのですか?」
「チタに物を売りに行くのよ。私はお父さん探しもしたいの」
 東洋系の男は自分を「ワニ(王仁)」と名乗り、アジア民主連合の参謀だと言った。
同じ質問をセルゲイにもした。セルゲイは驚くような事を言った。
「僕の名前はセルゲイ。ソ連共産党政治局員のフルシチョフに頼まれて、チタを視察に行くのです」
 王仁と言う男は晴れやかな笑みを浮べるとセルゲイに言った。
「チタの何を見たいのかね?」
 セルゲイも微笑んで真面目に答える。
「アジア民主連合がソ連の民衆を幸せにしているかどうか? それを知りたいんだ」
 王仁は大きな笑い声を上げ、天を見上げた。セルゲイもつられて微笑んでいる。ユリアはその笑い声に快さを感じた。セルゲイの言った質問はユリアも確かめたいと思っていたからだ。そして、ソ連共産党の中にも同じ事を考えている人が、フルシチョフのような人がまだ残っている事に、小さな希望のような暖かい気持ちが胸に湧き上がる。
「セルゲイ君、君は私と一緒にチタに行こう。トラックでは時間が掛かりすぎる。私が飛行機をあそこに見える飛行場に呼ぶから、飛行機で行こうじゃないか」
「嬉しいお誘いですが、実は先ほど、この女性のボデイーガードにとなると約束してしまいました。約束を破る訳には行かないので、僕はトラックで彼女と一緒にチタにまいります」
 セルゲイはユリアを見つめながら言う。ユリアはなぜか頬が赤くなるような気がした。
「なるほど。約束なら仕方ないね。でも……。お嬢さん! ユリアさんか、あなたのお父さんのお名前は?」
 王仁は何か考えがあるのか、涼しげな黒い瞳をユリアに向ける。
「ゲオルグ・イワノフと言います。年は四十歳。もともとウランウデの集団農場で働いていました。昨年、反政府活動で父母とも一緒に検挙されて、母は処刑され、父は東シベリアのどこかで強制労働されているはずなのです」
 ユリアの顔に静かな影が差した。セルゲイの顔も曇った。
「ユリアさん。今、東シベリアで強制労働させられていた人々はどんどん開放されている。私が軍の組織を使って調べてあげよう。だからユリアさんも一緒に飛行機でチタに行こう。セルゲイ君、これならどうだね」
「はい、ユリアさえよければボデイガードの僕は願ったりです」
 セルゲイと王仁がユリアの顔を覗き込む。静かな影が徐々に薄れ、ユリアはセルゲイの青い目と王仁の黒い瞳を順に見て言った。
「悪いお誘いではないみたいですね。今日はどうも、幸運を運んでくれる二人の大事な人に出会えたようでうれしいです」
 ユリアの大人びた言いように、セルゲイも王仁も満面の笑みを浮べる。王仁は装甲車に戻ると、無線機を取り出す。フルシチョフの名前とユリアの父の名前が何度か聞き取れた。







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