はい、凄くいいトコで切れますが。
明日から僕は実家に帰省しますので更新は遅れます。
ついでに今回から色々と謎が謎を呼ぶ話?
へとなりますね。
一応第三部で終了です。んで多分ですが
緋色の眼〜days〜(仮題)
緋色の眼〜神々の黄昏〜(仮題)
なんてのを今考えております。
あ、ついでにもう一つ宣伝。
http://blog.livedoor.jp/jyonnorz/?blog_id=1682039
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PC推奨です、携帯でも見れますが。
【第二部】二十一話:覚醒
「う・・・」
神璽は目を覚ました。
──静寂。さっきまでの戦闘音が嘘のように掻き消えている。
上半身を起こし、隣を見る。
「・・・・・・あ」
近くでは秋月罪歌と天美命が寝ていた。
穏やかに胸を上下させ、呼吸をしている所を見ると生きているらしい。
それを見た後神璽は起き上がる。
「ようやく眼が覚めてきたな・・・」
眼を擦り周囲を見渡す。
見ると、正宗、時雨、蒼二、剣菱、狂、が倒れていた。
神璽は走りよって全員に声をかける。
「おい! 一体どうなってるんだよ!」
「う・・・何だあの声は・・・」
「彼方は・・・?」
「ぬぅ・・・」
「痛っ・・・」
神璽の声によって起き上がる四人。
誰も状況が把握できていないようである。
すると──気配。何かの気配を神璽は感じる、場所は──空中。
「ぬおおおおおっ!!」
「どわぁっ!?」
「んだよ・・・」
「痛い〜」
空中に穴が開き、陸人、森羅、蒼威、遥緋の順番で落ちてきた。
そして陸人と森羅は慌てて起き上がると遥緋に詰め寄る。
「君、遥緋ちゃん?」
「そうですよ?」
「何だ・・・第二人格は?」
ため息をつく森羅と陸人。
遥緋は怪訝な顔をしつつも応える。
「気絶しちゃったみたいです・・・突然私に代わってましてね」
「そうか・・・」
「森羅さん! 由加は?」
神璽が森羅へと問う。
「あ? 俺らもいきなり此処に飛ばされてきたからわからねーよ」
「そんな・・・」
神璽の顔が絶望に染まる。
森羅は神璽の頭に軽く手を置くと、諭すように言った。
「すまない。すぐにでも探しに行こう」
──その必要はないよ
その場に居た全員にその声は聞こえた。
すると空中に穴が開き、白装束を纏った神代刹那が現れる。
刹那は腕を曲げ一礼すると言う。
「ようこそ、我が式神、【楽園】の支配空間の中へ」
刹那はそう挨拶すると、指を鳴らす。
すると空間に三つの穴が開き、気絶した瞬と彼方と由加が現れた。
「由加ぁ!」
神璽は叫ぶが由加の返事は無い。
すると、後ろで事態を見守っていた正宗が前に進み出た。
「神代刹那だな? 目的は?」
「棗由加と榛名神璽の確保、それに秋月罪歌と千島蒼二の持つ残りの結晶」
「結晶を集めてどうする気だ?」
「何故教える必要が?」
「知りたいからだ」
正宗はしらりと言ってのける。
その言葉に、僅かだが刹那の表情が変化した。
「フン、まぁいいか・・・この日本は計画が遅れているんだよ」
「計画?」
「ヒントは世界の悪鬼と日本の悪鬼の対比、俺達の正体、そして・・・【神々の黄昏】以上だ」
「わかった」
「じゃあ、榛名神璽と残りの結晶を渡せ」
「断る」
「そうか、じゃあ死ね」
二人はわかっていた。
確実に殺し合いが始まる事が──そして先に動いたのは正宗。
二神風雷を抜き放ち、斬撃を飛ばす。
「風雷牙!」
二発の斬撃は刹那へと向かう──しかし、突然形を変えたビルによって阻まれた。
「なっ!?」
正宗の顔が驚愕に染まった。
「どうです? 楽園の力は──」
何時の間にか正宗の前に接近していた刹那が正宗に蹴りを放つ。
正宗は何とか防御したものの、呆気なく吹き飛ばされた。
「親父!」
「テメエッ!」
時雨と陸人が刹那へと迫る。
陸人の拳が刹那の顔面へと迫る──が。
「まぁまぁかな」
逆に陸人の腕を掴み、体を横に回転させると陸人の伸びきった腕を肘でへし折った。
そして刹那は体勢を落とし、膝のばねを使って陸人の腹に拳を叩き込んだ。
「っ・・・」
短い悲鳴を漏らし、陸人は吹っ飛ぶ。
「陸人さん!」
時雨は背後から刹那の首めがけて刀を叩き付けようとする。
重力によって増加した威力で叩き付けられようとする剣。
しかし──
「輪廻転生・・・でしたっけ?」
刹那の人差し指によって阻まれる刀──そしてひび割れて砕け散った。
動揺する時雨──刹那はその隙を見逃さずに時雨のわき腹へ蹴りを叩き込む。
骨が砕ける感触──時雨も遠くまで吹き飛ばされてしまう。
「大した事ないね」
動かなくなった正宗、時雨、陸人、を見ながら刹那はぼやいた。
誰も動けない──刹那の強さに誰もが呆気に取られている。
そんな中、後ろの方で起き上がる気配。
「神代刹那・・・」
「お、秋月罪歌か・・・まだ生きてたんだね」
罪歌の周囲から黒炎が巻き起こる。
硬く食いしばられた口からは歯が砕けんばかりに噛み締められている。
それを見ると剣菱は言い出した。
「命、離れるぞ」
「うん『私には羽がある』」
命の背中に光の翼が現れる。
──いつも少し発動の感触が違う・・・命はそう感じたが気にせずに羽を出す。
剣菱は気絶した狂を抱え、命の左腕に掴まった。
次いで蒼二も右腕に捕まる。
「俺達もだ」
蒼威は大我を分散させ気絶した三人を拾うと、巨大な円盤のようなものを作った。
それに残りの全員を乗せ、空中へと上がる。
「俺が憎いか? 俺を殺したいか?」
「当たり前よ・・・」
「だが俺はそれ以上に貴様等人間を殺しつくしたい」
「ほざけっ!」
罪歌の炎がどんどんと広がっていく。
罪歌の憎悪を吸って更に燃え上がる炎。
猛々しく燃え上がる闇色の炎はやがて人の形を作りだす。
「【暁闇炎帝】・・・緋澄!」
人型の炎──緋澄が動き出す。
そして闇色の炎の拳を刹那へと叩き付けようとした。
「素晴らしい式神だ・・・流石秋月だね」
──そして刹那の姿が拳によって見えなくなる。
緋澄の拳が地面に叩き付けられ周囲に爆発と黒い火の粉を飛ばす。
「なっ・・・」
罪歌は絶句した。
緋澄の拳の炎がどんどんと消えて行き姿がボヤけてきている。
「輪廻転生・・・しかも俺のは千島の子よりも強力だぜ」
完全に緋澄の姿が消える。
すると罪歌は式神を破壊された事によって気を失ってしまった。
「罪歌!」
蒼二は命の手を離し地上へと落ちて行く。
「我も行く、狂を頼んだぞ」
「うん」
剣菱は担いでいた狂を命へ渡すと手を離し、落ちて行く。
蒼二は氷で足場を作り、落ちた衝撃を緩和した、剣菱も天照を放射し緩和させる。
「あー! アタシも行くよー」
命は空を飛び蒼威たちの円盤に近づくと狂をその円盤に乗せた。
「狂ちゃんお願いね」
それだけ言うと命は急降下した。
「あ、おい遥緋! 神璽!」
上空からそんな声が聞こえてくると命の足に衝撃。
下を見ると命の足には遥緋が捕まっていた。
「ちょっとー! 危ないじゃない! 落ちなさいよ」
「お兄ちゃんの写真欲しくない?」
「・・・行くわよーっ!」
更に勢いをつけて降下する命。
そしてその横を、神璽が猛烈な勢いで落ちていった。
「ちょ! 榛名君!?」
地面に激突する瞬間、神璽は悪鬼を召還しクッションとする。
衝撃に二、三回地面を転がり神璽は立ち上がった。
「由加を返しやがれっ!」
虚空から巨大な刀を取り出し神璽は構える。
するとその隣に蒼二が並んだ。
「大切な女なら・・・守ってやれよ」
同年代の少年の言葉なのに不思議と重みがあった。
神璽はそれを聞くとぶっきらぼうに言い返す。
「アンタに言われるまでもないよ」
「上等!」
蒼二と神璽は同時に走り出し、刹那へと迫る。
「まずは千島蒼二か」
刹那の影が膨れ上がる、すると影の中から鎧を着た武者が現れた。
咆哮し、蒼二へと襲い掛かる影。
「──テメエごときが」
修羅雪を握る両手にちから込める。
膨大な殺意、悪意、怒りが修羅雪の中へと送り込まれ、怪しく光る修羅雪。
「朱音の式神を穢すんじゃねえっ!!」
修羅雪を振り回し、武者の鎧を切り刻む。
飛び散る鎧の隙間から修羅雪を突き出すと蒼二は先端から氷柱を発射した。
「チッ」
刹那は虚空から剣を取り出すと氷柱を弾き飛ばす。
そしてもう片方の手で横から迫った神璽の剣を受け止め、破壊した。
「榛名神璽・・・」
横目で刹那が睨むと何故か神璽は笑っていた。
「ナイスと言えよう、結晶使い、蒼二」
空から雨──ではなく無数の天照が降り注ぐ。
蒼二と神璽は間髪居れずにその場から離れ、被害を防ぐ。
余裕だった刹那の表情が僅かに硬くなった──着弾。
「やったか・・・?」
爆発が晴れ、煙がおさまるとそこに刹那の姿は無かった。
そして上空から蒼威の声が響き渡った。
「剣菱! 上だっ!」
剣菱が上を向くとそこには半悪鬼化した姿の刹那。
口の辺りから収束した光線が剣菱に向かって迫る。
「鬼砲──っ!」
緋眼を使い回避しようとする剣菱、しかし足場が悪かったため思うように移動できなかった。
そして刹那の鬼砲が迫り───
『禍れ』
ぞっとするほど暗い命の声が響き刹那の鬼砲が別の場所に着弾する。
「剣ちゃん大丈夫?」
「すまない、ありがとう」
剣菱はそう言うと足場のいい場所へと移動した。
すると命は地上へと降り立った刹那へ向かって怒鳴った。
「今の光線で思い出した・・・お姉ちゃんはどこっ!?」
命の中で忘れ去られていた過去が鮮明に蘇ってくる。
そう・・・自分が何故幽閉されていたのかもを。
すると刹那はさも面白そうに嗤った。
「運命の事を思い出したか・・・馬鹿め・・・忘れてればいいものを!」
「その前に灼那に謝って欲しいな、すっごい怒ってるから」
後ろから刹那の側頭部に遥緋の飛び蹴りが打ち込まれた。
遥緋は更に二発、三発と蹴りを打ち込むと叫んだ。
「榛名君! お兄ちゃん!」
「おう」
「ありがとう!」
蒼二の修羅雪が怪しく光り、刹那の足元に氷柱が出現した。
何本かの氷柱が刹那の体に刺さり、動きが止まる。
「お前らだけは──っ!」
神璽の剣が刹那の胸に突き刺さっ──。
「人が少し手を抜いてやれば!」
何の前触れも無く神璽の剣が砕けた。
そして刹那の巨大化した手に掴まれ地面へと叩き付けられる。
そして、二、三発殴られた後神璽は壁へと投げつけられた。
「なっ!?」
刹那はそのまま前へと走り、蒼二に迫った。
鋭い刹那の爪と蒼二の修羅雪がぶつかり合う。
「テメエが朱音を・・・」
「人間の命なんか知らねーよっ!」
「ざけんなっ!」
蒼二は終式を発動させ、背後へと回る。
しかし刹那はその動きに反応し、蒼二を爪で切り裂いた。
「痛っ・・・」
蒼二が痛みに顔を歪める──刹那は更に拳を振って蒼二を殴った。
一発、二発、重い一撃が蒼二の体へと叩き込まれる。
「いい加減に──っ!」
遥緋は瞬に近づいて刹那の手へと手を当てた。
そして輪廻転生を発動させ、刹那を分解しようとしたが──
「お前は自分の式神の本質をわかってないな」
刹那の手からも同様の力が流れてくるのを感じる。
遥緋と刹那は同時に力を解放──。
「あ・・・」
遥緋の腕に裂傷が奔った。
傷口から血が噴出し、痛みで意識が飛びかける。
「蒼二!」
剣菱が天照を刹那へ向かって放つが刹那は手をかざしただけで軌道を曲げた。
──そして眼を閉じ一言。
「炎帝」
紅蓮の炎が刹那を中心巻き起こり、剣菱へと迫る。
──圧倒的な火力が周囲一帯を焼き尽くし、剣菱はその余波を食らって沈黙した。
「残りは、千島蒼威、神埼森羅、天美命か」
「上等だコラ!」
「腹括るしかねえな」
「共闘しましょう」
三人は式神を発動させ、刹那へと迫った。
蒼威の大我が縦横無尽に宙を舞い、刹那に攻撃を仕掛ける。
その合間を縫って森羅と命の式神の波状攻撃が始まるが、刹那は次々と回避していく。
そんな戦いを薄れ行く意識の中で神璽は見ていた。
体に力が入らない──そして酷く眠い。
そんな時だった──
──よぅ、苦戦してるじゃん
誰だテメーは・・・──
──オレは、お前だ
意味わからねぇ──
──いつかわかるさ
・・・何か用事か?──
──由加を助けたいか?
当たり前だっ!──
──一つだけ方法があるぜ
教えろっ!──
──じゃあ俺、ちゃんとオレを受け入れろよな
──ドクンッ
ドクンッ──
「あああああああああああああああああああっ!!」
──頑張れよ、俺
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