ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
  緋色の眼 作者:ジョン
はい、二日連続投稿です。
明日で修羅場も終わって夏休み突入するっぽいから
更新頻度はあがるかと・・・思います・・・はい。
サイトも作ってるんで忙しいー
【第二部】十五話:共闘
 馬鹿だな・・・俺は。

 本当にどうしようもねー馬鹿だ。

 絹塚と大野さんに会って俺は・・・まだ自分が戻れるかもしれないと思ったんだ。

 ただ、暴れていればいいだけの・・・普通の学生に。

 でもさ・・・その結果がこのザマだよ。

 もういい・・・敵は全て殺す。 そして絹塚と大野さんは絶対守る。

 アイツ─朱音のようには絶対にさせない!








「この結界・・・お兄ちゃん達の仕業なの?」

「俺らじゃねーよ・・・多分、神代だ。 何回かこの種類のは見たことがある」

 二人は話す。
 すると志穂が疑問を投げかけた。

「何の話してるの?」

「絹塚、逃げろ!」

「は?」

「大野さん連れてさっさと逃げろつってんだよっ!」

 志穂を睨む蒼二。
 すると、話についていけなかった聖子が小さな悲鳴をあげた。

「ヒッ・・・何・・・あの人達・・・?」

 四方八方から同じ服装の集団が現れた。
 ほぼ全員が手に武器を持ち、明らかな殺意を発していた。

「チッ・・・もう現れやがったか」

「明らかにやる気満々だね・・・」

 蒼二は虚空から紅雪を抜く。
 遥緋も袂から欠片を取り出すと輪廻転生の力を使い刀を再生した。

「ハ・・・ハル? 蒼二も・・・何それ・・・?」

「ハルちゃん・・・」

 振り返った遥緋が見たのは自分に脅える親友達の姿。
 その表情に心が締め付けられて泣きそうになる。

(でも・・・泣いちゃ駄目・・・私には死んでいった人達への責任がある!)

 自分は誰かの犠牲の上に立って生きている。
 自分は死んでいった者達のために精一杯戦う。
 それが遥緋の出した答え。

(それが・・・お前の答えか?)

(うん)

(なるほどな・・・気にいったぜ!)

(灼那・・・私に力を貸して)

(任せろっ!)

 灼那と話し終えた遥緋は、志穂と聖子に言う。

「志穂、聖子・・・今までありがとう・・・二人は・・・絶対に守るから」

 遥緋は緋眼を発動させた。
 熱い、体が物凄く熱い。
 血液が沸騰し、体中を駆け巡っているような感じ。

「ああああああああああああっ!」

 遥緋は吼えた。
 体の熱が冷め、思考が冷静となっていく。
 
(行くよっ!)(行くぜっ!)

 片手を広げ、対象へと意識を広げる。
 頭の中に様々な情報が入り混じり、二人はそれを全て理解した。
 そして式神の力を発動させる。

「な・・・」

 蒼二は絶句した。
 遥緋が手をかざしただけで数十メートル離れた敵の式神のみが粉々に砕けたからだ。
 そして遥緋は見えぬほどの速さで移動するとどんどんと敵の勢力を撃破していった。

「終式と同調を一気に覚醒させやがったのかよ・・・」

 悔しかった。
 自分が死ぬほど苦労して会得した力が遥緋何かに・・・いとも簡単に・・・
 そこまで思って気づく。

(俺は・・・遥緋を見下していた・・・)

 その感情に気づくと蒼二は死にたくなった。
 
(なんだよ・・・ダセェ・・・ダセェよ・・・俺・・・)

 自分が許せない。
 自分を殺したくてしょうがない。

(蒼二、貴方の使命は?)

(悲煉・・・わかってるさ、悪い)

(ならいいですよ)

 蒼二は立ち止まり、意識を集中させると修羅雪を顕現させた。
 そして後ろで脅えてる志穂と聖子に声をかけた。

「これが俺が中学からこなくなった理由だ」

「蒼二・・・」

「俺と遥緋は敵同士、何回か殺しあった・・・でも今は共闘しようと思う・・・お前らを守るために」

「蒼二さん・・・」

「どうしようもない甘ちゃんだけどさ・・・根は良い奴なんだ・・・だからアイツの事頼みたい」

 そして蒼二は走り出した。
 遥緋は敵勢力のほぼを潰し終え、息を弾ませている。
 
「おい、馬鹿遥緋」

「なによ・・・?」

「すぐに増援が来る・・・あんま力を使いすぎるな」

「わ・・・かってる」

「とりあえず絹塚達を結界の外へ送るぞ」

「え・・・?」

「んだよ」

「・・・協力してくれるの?」

「ああ、この時間限定で・・・俺は千島家長男、千島蒼二だ」

「お兄ちゃん、ありがとう」

 妹の笑顔に面食らった蒼二はすぐに顔を背けて言い放った。
 
「うるせぇ! 俺が先頭で切り込む・・・お前はそれ以外を排除しろ!」

「うん」

 蒼二と遥緋は並んで志穂と聖子の下へ戻る。
 そして遥緋はぐったりとした聖子を背負うと志穂に言った。

「志穂・・・走れる?」

「うん」

「ごめんね・・・」

「ハルってさ・・・すぐに謝るよね」

「うん・・・」
 
「アタシは・・・ハルのそういう所が嫌い」

「ごめん・・・」

「また謝る・・・でもそうやって一生懸命な所は大好きだよ」

「志穂・・・」

「女同士で見つめあっててもキモイだけだぞ」

 蒼二が全ての雰囲気をぶち壊した。
 遥緋と聖子は蒼二を一瞬睨むと、ヒソヒソ話を始めた。

「蒼二ってこーゆー事言うから友達がいないんだよな」

「言い過ぎだよ志穂、顔が怖いから誰も近寄らないぐらいで・・・」

「うわ、アンタのほうが酷っ」

「えっ!?」

「テメーら・・・何の話をしてやがるっ!」

 怒鳴る蒼二。
 すると志穂が軽く笑って蒼二に言い放った。

「蒼二ってさ・・・ツンデレじゃない?」

「ぶっ」
 
 志穂の言葉に遥緋が吹いた。
 手で顔を隠し、顔を真っ赤に染めて体を震わせる遥緋。

「なっ・・・!」

「ツンツンデレツンぐらいの割合だけどね」

「い・・・言えてる・・・」

「テメーら・・・」

 そして三人は笑った。
 昔三人が始めて出会ったころのように・・・











 突然、浮遊感を感じたらそこは西区画であった。
 神璽と由加は立ち上がると状況を確認しあう。

「西区画だな」

「そう・・・外傷は?」

「ない」

「こっちも」

「とりあえず、移動すっか・・・立ち止まってるの危険だぜ」

「うん」

 由加の手を握ると神璽は走り出した。
 この街の地図は完璧に頭に入っている、神璽は中心街への最短ルートを想像する。
 しかし、次の瞬間由加が神璽をいきなり抱えて、後ろへと跳んだ。
 
「ゆ、由加!?」

「敵、真砂剣菱・・・天照をあそこから撃とうとしてた」

 淡々と説明する由加。
 すると、付近のビルの非常階段の陰から剣菱が現れた。

「見事だ、よく気がついたな」

「貴方の天照は強力な熱線、感知範囲を挙げておけば熱量でわかる。気をつけなさい」

「ふむ・・・御忠告感謝する」

「気にしないで」

「いやいや、感謝するぞ」

 淡々とした二人の会話が流れると虚空から怒鳴り声が響き渡った。
 すると上空から狂と罪歌が降りてきた。
 
「だぁーっ! 気が抜けるってのお前らの会話はっ!」

「剣菱・・・」

 頭を抱えながら秋月姉弟は剣菱を見た。
 すると由加は狂に話しかける。

「久しぶり、秋月狂・・・囚は元気?」

「そーいや・・・テメーは囚と戦って唯一生きていた奴だな」

「結構危なかった」

「そうか・・・今も俺の中で暴れまわってるぜ ってかそっちのガキ、ガンくれてんじゃねーぞコラ!」

「ハッ! その汚ねーションベン頭見てただけだ!」

 睨みあう神璽と狂。
 二人の金髪の少年はとにかくお互いが気にいらないようである。

「ションベン・・・・! テメーだって金髪じゃねーか!」

「ばっか! 俺はナチュラルブロンドだっつーの!」

「クッ・・・英語で言いやがって・・・」

「バーカ! 幼稚園からやり直せ!」

 尚も言いあいを続けようとする狂と神璽。
 すると罪歌が気を取り直しつつ言い放った。

「狂、うるさい」

「・・・すまん」

「怒られてやんのー! ださーい!」

「クソォォォ・・・・」

「さて、棗由加と榛名神璽・・・率直に言うと私達と来てもらえない?」

「無理」

「ふざけろババァ」

「バ・・・! ・・・結晶を取り出せば貴方達は普通に戻れるのよ?」

「この力は、先生がくれた大切な力。 絶対に渡せない」

「俺も由加と同意見だ」

 取り付くしまもない二人の物言いに罪歌はこめかみを押さえると二人に言った。

「じゃあ・・・力ずくできてもらうわ! 狂! 剣菱」

 三人は式神を発動させ神璽と由加へと襲い掛かろうとした。
 しかし次の瞬間、三人の前に巨大な水の壁が現る。

「おいおい・・・お祭の日にこの戦いはねーだろ。 酒でも飲んで花火見ようと思ったのによ」

 神璽と由加の後ろから歩いてきたのは森羅。
 アロハシャツにジーパン、しかもサンダル姿の森羅は凄まじくダルそうに現れた。

「森羅さん!」

「よー神璽・・・女連れとは良い身分だな、コラ」

「あ・・・ごめんなさい・・・」

「ま、いいわ・・・神璽、由加・・・戦えるな?」

「はい」

「はいっ!」

 神璽は虚空から黒い剣を取り出し二刀で構えた。
 由加も虚空から黒い斧を取り出して構える。
 二人の肌の部分が闇に染まり半悪鬼と化した時、六人は激突した。














+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。