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  Magicians Circle 作者:ransu521
水の都グレイブスタン王国編
そして別れの時
翌日。

「もう昨日は大変だったんだぜ」
「瞬一……さすがに今回ばかりは同情してやるぜ」
「お気づかいどうも。けど、そんなのはいらねぇよ」

俺達は話をしながら朝食をとっていた。
俺は昨日の決闘の話を。
晴信達は昨日の観光の話を。

「みなさん、今日には帰られてしまうのですよね?」

アイミーが俺達にそう尋ねる。

「はい。今日帰らなければ、いろいろ準備をしなければいけませんし」
「そうですか……」

少し残念そうな表情を浮かべるアイミー。

「そんな顔すんなよ、アイミー。別に今生の別れってわけじゃねぇんだ。また会えるって」
「……ですよね。死別するわけじゃないんですから、必ず会えますよね?」
「ああ!」

笑顔でそう言ってやる。
葵達も、俺の言葉に頷いていた。

「……私は、良き人達をたくさん得たような気がします」
「なんか、そう言われると照れるな」

そう言ったのは、葵だった。
右手で頭をかきながら、恥ずかしそうにそう言った。

「ま、そんときはアイミーンちゃんを俺のよ……」
「自主規制」
「ぐはぁ!!」

何やら不穏な言葉を言いかけた晴信をライトニングで防ぐ。

「大和君……これなんてどう?」
「う、うん。おいしいよ」
「(^-^)」

……あそこはまだやってるよ。
相変わらず変な空気だしてるな……北条の周りだけ。

「んじゃ、朝食も食べ終わったみたいだし、そろそろ俺達は行くとするか」

席から立ち上がり、俺はそんなことを言う。

「何だか早いですよね。時間が過ぎるのが」

空が、今日までのことを思い出しながらだろうが、そんなことを呟いた。
それについては、俺も同感だ。
楽しいことってのは、やっぱり早く過ぎてしまうものだよな。

「え?もう行くの?」
「何言ってんだよ。そのために荷物をここに置いてるんだろうが」

北条がそんなことを尋ねてきたので、俺はそう答えてやった。
そう、俺達は朝食を食べおえた後すぐに城から出られるように、荷物を食堂に持ってきてしまったのだ。
……別に早く帰らなければならないわけじゃないが、こういうのは早い方がいいだろう?
それに……また城なんて帰ってきてしまったら、それこそ帰りたくなくなってしまう可能性が高いしな。

「いっそのこと、この国で暮らしてみてはどうかな?」
「……国王、いくらなんでもそれは……」

国王のそんな言葉をやんわりと断り、俺達は荷物を担ぐ。
さっきのさっきまでピンクな雰囲気を醸し出していた北条も、慌てて荷物を持つ。

「さてと。晴信はここに置いてくとして……」
「ちょっと待て!何気にお前、俺のことをいらない的な発言してないか!?」
「え?違うのか?」
「当り前だろ!確かにこの城にいたいが、それは違うぞ!!」
「……やっぱり持って帰って、別の所に……」
「処分か?処分されるのか?処分する必要がどこにある!!」

お前が人一倍変態だからだよ。
という言葉は飲み込んでおいた。

「アンタが人一倍変態だからよ!」

北条が代弁してくれた!?

「男が変態で何が悪い!!」

開き直った!?
コイツ、ある意味言葉の使い方がうまくなってやがる。

「……ハァ」

最終的には北条が溜め息をついてしまう始末。
そして、

「(*_*)」

この表情である。
葵も、今の発言を聞いて、晴信のことを軽蔑の眼差しで見つめていた。

「そんな目で……俺のことを見るなぁあああああああああああ!!!!」

荷物を放置して、晴信は勢いよく食堂から出ていった。
……せめて荷物は持っててくれよ。

「そんじゃ、俺達も行くぞ」
「だね」

晴信の後も追わなくてはいけないこともあり、予定よりは若干早いが、俺達も出ることにした。

「んじゃ、アイミー……またな」
「……はい!」

最後の別れってわけじゃないから、『さよなら』とは言わない。
これ、友達と別れる時の基本……でもないけど、なんというか、礼儀?

「何してるの瞬一?置いてくよ~!」
「今行くっての!」

葵に呼ばれて、ハッと思考を呼び戻す。
そして俺達は……二泊三日という、決して長い間いたわけではない城に、別れを告げた。
……そういや、結局見合いはなかったことになっちまったみたいだな。
少々残念……かね。
















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