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【詩集】Shangri-La

五月の鯨

作者: 野鶴善明

 

 見渡すかぎりの

 海っていいな

 潮の香りを

 胸いっぱいにふくらませて

 遊覧船はゆったりした

 南からの海流にのる


 探しつづけていた

 しあわせは

 白い雲のようだと思ってた

 いつもそこにあるのだけど

 手が届かないような

 見つめるだけのような


  あなたと眺める

  五月の鯨

  ひとりじゃないと

  はじめてった

  そのあたたかさ


  ずっとずっと

  そばにいさせて

  いつまでもわがままに

  夢を見させて



 よりかかった

 肩のぬくもりが

 泣き虫のわたしを

 支えてくれるから

 明日からきっといいことが

 たくさん起きてくれそうな


  あなたと眺める

  五月の鯨

  ひとりじゃないと

  はじめて識った

  そのやさしさは


  もしささやかな

  祈りが届くなら

  あなたもわたしも

  かわりませんように



 鯨が潮を噴き上げる

 ウェディングマーチを

 鳴らすようだねって

 あなたが微笑むから

 わたしはこころのなかで

 ちいさく拍手する



  ずっとずっと

  そばにいさせて

  いつまでもわがままに

  夢を見させて


  あなたと眺める

  五月の鯨

  ひとりじゃないと

  はじめて識った

  そのあたたかさ

 


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