超能力者といえども全く先の展開が見えぬお( ^ω^)
ようやく、ボクと可南子タンを乗せた車がエンジン音を鳴らすのをやめた。完全に停車したということは、ここが「ゴール」ということなのだろう。
「着いたわよ、ピョロ助くん」
運転手が、素早く車を降りて山川可南子のいる側のドアを開ける。
「う、うん…」
おそるおそる車を降りて、ボクは砂利が敷かれているの地面の上に降り立つ。周囲はスギなどの背の高い雑木林に囲まれていて――どうやら、ここは奥深い山の中のようだった。
「…これが、可南子タンの家?」
「違うわ。別荘よ」
さすが資産家なだけのことはある。それにしても…。別荘のくせに、ボクの家よりも大きかった――畜生! 謝れ! 35年ローンを組んでやっと2LDKの小さな一戸建てを持つことができたボクの父さんに謝れ! パート勤めの母さんに謝れ!
「お嬢様…。旦那様がお待ちですので…。」
それは若々しい女性の声だった。なるほど、運転手は女の人だったのか。身長がボクよりも高い上に、男物の黒いスーツを着ていたので気づかなかった。外見は細身だけど、背は180cm以上はありそうだ。つば付き帽を目深にかぶっているので――顔はよく見えなかった。
「そうだったわね…。ピョロ助くん、いそいでお父様の書斎に行きましょ」
「ち、ちょっと待ってよ!? なんでボクが可南子タンのお父さんに会わなきゃいけないのさ?」
「理由はさっき言ったはずよ。…わたしとピョロ助くんは結婚するの。だから、その挨拶のためよ。」
「いや…。だから、なんでボクが可南子タンと結婚しなくちゃ――」
ボクが抗弁しようとした瞬間――。
そばにいた女性運転手が、ものすごい勢いで襲いかかってきた。
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