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時間停止能力者のためのリスクマネジメント入門
作:雛祭パペ彦



超能力者といえどもガンダムに乗りたいお( ^ω^)


 さて、どうしようか。
 文房具の集中砲火を避けるために、あわててボクは自分の席を離れる。
 時間が停止しているので、テスト中に立ち歩いても先生に怒られることはない。

 1度に2人の女の子から、愛の告白をされてしまった。

 山川可南子と泥水アリス。
 どちらも現役の女子高生であり、ボクのクラスメイトだ。
 一生に一度、あるかないかの出来事だと自分でも思う。

 驚いたのは、山川可南子がずっとボクを好きだったらしいという事。
 じゃあなんで、あんなイヤガラセ行為を仕掛けてきたのか…どうも、よくわからない。精神障害者だろうか? だったら男女交際なんてお断りだ。

 どうせ付き合うのなら、ボクは泥水アリスの方がよかった。
 だって身長が130センチくらいしかない――つまりロリッ子であり、そのうえ泥水アリスは三つ編みがよく似合う童顔の少女だった。
 ボクは外見がロリでありさえすれば、容姿なんてどうでも良いと思っている。っていうか、身長が低くて童顔って以外にどんな基準があるというのか。ボクにはさっぱり理解できなかった。

 ところで、山川可南子と泥水アリスには、ある共通点があった。
 それは、2人とも我が校の制服を着ていないということだ。
 それぞれ事情があって、女魔王は《前に通っていた高校の制服》を着ていて、ロリ水…じゃなくって、泥水アリスは《中学時代の制服》を着ていた。

 転校生であるところの山川可南子は、紺色のセーラー服を着ている。
 でも、うちの高校は男女ともにブレザー制服だった。
 転校してきてから数ヶ月以上も経っているはずなのに、なぜ彼女が以前の制服を着続けているのか……謎だった。それが許されているのも、なにか釈然としない。

 その一方で、泥水アリスが、いまだに中学時代の制服を着続けているのには正当な理由があった。

 うちの高校で「その理由」を知らない者はいないと思う。
 だからこそ、ロリ水さんは中学時代のセーラー服の着用を許されているのだった。

 実をいうと、泥水アリスの家は「超」がつくほどの貧乏家庭なのだ。

 どれくらいの「超」貧乏家庭かといえば――高校入学当時、驚くべきことに、泥水さんとその弟妹たちには、住居がなかった。

 そして、いま現在――泥水アリスは、我が校の屋上に住んでいた。
  
 












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