超能力者といえども和田アキ子は怖いお( ^ω^)
母さん…こんな世界にも、神様っているんだね。
クラスメイトの1人から発せられた、ボクを擁護する声。
その女子生徒は、ボクにとって《女神》であり《天使》だった。
まさにベルダンディーであり、ドクロちゃんなのだ。
「断言できます! ピョロ助くんは、けっして神宮寺くんの答案用紙なんて見てません!」
ボクの味方――泥水アリスは、イスから立ち上がり、ロリ教師とクラス全員に向かって言った。
その姿は堂々たるもの…とは言えず、遠くからでも両足や手がガクガクと震えているのが見えた。ありえないくらい顔も紅潮している。完熟トマトみたいだった。
「ど、泥水さん……」
ボクは目頭を熱くしながら、泥水アリスを見つめた。
すると、彼女はボクと視線を合わせるや否や、すぐに逸らした。でもそれは拒絶された感じのしない、なにか胸がこそばゆくなるものだった。
「そうか。泥水もピョロ助はカンニングをしていないと思うか――うむ、先生もそれには同感だ。そうだよな!ロリコンに悪い奴なんていないよな!」
100万回ツッコミを入れても足りないくらいの理由だが、ボクにとっては好都合だった。
「――ちょっと待ってください、先生! じゃあ、わたしが嘘をついたっていうんですか?」
世紀の小悪党こと山川可南子の声には、焦りが含まれていた。
へへへ。ばーか、ばーか。
「そ、そうよ! 山川さん…あなたは嘘つきよ!」
すこし口ごもりながらも、泥水アリスは毅然たる態度で《嘘吐きテレパス》を断罪してみせる。
「くっ……」
えへへ、困ってるの? ねえ困ってるの? これ聞こえてるよね山川可南子ちゃん? でもさ〜はっきり言って自業自得なんだよね〜ニャーおかしい。
「てめぇおぃこらピョロ助!調子にのってんじゃねえぞ!!」
「山川、なんだその口のきき方は! それに今はテスト中だ。大声を張りあげるのは慎みなさい。他のクラスに迷惑だぞ!」
カンニング疑惑をかけられたボクと山川可南子。
両者の立場は、どうやら逆転しつつあるようだ。 |