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「アトモスフィア」 佐藤健志 短編集 作者:佐藤 健志
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40 死にかけの消しゴム

世の中の不思議に加えるべきもの、絶対に加えてほしいもの! なあ、みんなは消しゴムの最期って見たことあるか?
消しゴムっていつのまにかいなくなってないか?

その理由を知ってるか?

死にかけの消しゴムは、自らそっと姿を消すんだよ。象とか猫みたいに。

消しゴムの墓場ってのがあって、そこに身を隠すんだ。これ豆な。


んでな、消しゴムはそこで生まれ変わるんだ。ある程度量的に集まったら九十九神が憑くって…わけじゃあないけれど、現代の妖怪として新たな生をうけるんだぜ。


電灯ってのができてから、妖怪が人前に姿を現すことが減って、実際古来からの絶対数は減っているんだけど「現代妖怪」というべきものは増えてるんだ。
先の「消しゴム妖怪」のようにな。

ボールペンとかもいつの間にか消えてないか? 鉛筆の最期を見たやつ少ないだろ? つーかほとんどいないだろ? おかしいと思わなかったか。

全部妖怪になるんだよ。妖怪の素なんだ。


意外と身近に入るんだよな、その妖怪って。姿を変えられるから。
今日すれ違ったあのかわいこちゃんだって妖怪かもしれないよ?
部屋のテレビだって妖怪だったりしてね。手が出てくるかもしれないよ。

今、キーボードを打ってる君の邪魔をしている猫だってもとは消しゴムだったかもしれないんだから。
だってその子、どこからともなく来ただろ? にゃーって野良かと思ってたろ?
あんたの使ってた消しゴムなんだよ、それが。マジで。

そうやって世の中って回ってるんだぜ。


うまいことなってるもんだ。感心するよ。
真実なんてそんなものさね。


明日、君と出会うあの子やあの人はどうなんかな?


もしかして、人だと思ってる?
消しゴムってすぐ行方不明になるから困る。
ではまた明日。
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