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「アトモスフィア」 佐藤健志 短編集 作者:佐藤 健志
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24 目覚めぬ夢


僕は高いところが苦手だ。
人は飛べない。跳躍力だって無いに等しい。。
ならば高いところイコール危険という本能が働いてしかるべきなのだ。

つまり人として正しい反応なのだ。

命が危ぶまれる状況に対して、へらへら呑気に過ごすのではなく、危機感を持っていて当然なのだ。


だが、人として危機感に溺れているだけでは済まないことがある。



眠いなあと思いながらもとあるゲームをプレイしていたら、その世界へ入り込んでいたという「どこのラノベじゃ」みたいな状況にあるのである、つまり今の僕の状況がラノベ状態。
夢だと思うんだ、これ。

いい年であるはずの僕が少年になり、きれいですらっとした言葉の通じない女の子とこの城を出ようとしているんだ。
手をつないで必死で逃げるんだけど、わらわらと敵は出てくるし、
闇雲に剣を振り回したら女の子に当たりそうになる。隙あらばその子、さらわれそうになってるしさ。ピーチ姫もびっくりさ。
うわー、仲間いないのかよ。っていうか目覚めろよ僕! 明日昇進試験じゃないかーっ

でも女の子は可憐で美しいし、つないだ手の感触はたまらないし、よし、がんばる! なんて気にもなってんだよな、これが。

ところが舞台は城なんだよー。ヨーロッパ風? 日本じゃないことだけはわかる。。とにかく高層建築なんだよー。
橋を渡ったり、妙に狭い欄干にはさまれておろおろしたり、綱渡りするはめになったり、万事休すなんだよ。超こえぇ。超タマヒュン。
振り返ればそこに「彼女」はいるし、もう頑張らないといけないじゃないか。手も足も変な汗かいてるよ、なんでこんな目に合わなきゃいけないんだよ。

絶対夢なんだから覚めろよ、こんなにウワーッとか言ってるんだから自分の声で目が覚めてもいいじゃないか。なんだよもう、ゴールどこだよ、どこまでいったら終わるんだよ。つーか城、めちゃくちゃでけぇよ。


こ、これはきっと明日の試験に対するプレッシャーが見せる夢なんだ。
夢占い的にそうに違いない。
現代社会がみせる悪夢なのだ。

もういやだよもうー。女の子はかわいいけど、なんとかしてくれよマジデマジデ。

この恐ろしい高さから抜け出したい。このドキドキと挙動不審な行動を見られたくないんだ、この子に! とうに動揺は見ぬかれていると思うけども。


もうこの城で何時間過ごしているだろう。朝が来て夜が来てまた朝がきてるんですけどマジデー。
目が覚めていないのか、夢のなかでは時間の流れが違うのか、はたまた完全にこの世界にとりこまれたのかわからんが。

おかん! おかん起こしてくれー!!


もういい、わかった、目が覚めたらもうゲームしない。いやちょっとするけど、のめり込んだりしないから! 起こして、誰か僕を目覚めさせて。
日常生活に戻してぇぇぇぇぇ!!



うわああああああああ!

明日もどうぞ、お楽しみに
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