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この物語は、先に連載し完結しました「千年の夢幻」の約二千年前の物語となります。
両方の物語には一貫して「ユーデリウス」と「ルイーザ」の両者の関係が根深く出てきます。
001 ◆Logos 1◆想い出の日々よ、愛しき人よ
 古きよき時代だった。
 何故なら、善きにつけ、悪しにつけ、人々が情熱を持って命を賭けていたからだ。
 運命がその強大な力を持って介入しても、人は享受しただろう。と言うより人が運命を求めていたのかもしれない。
 
 ――この頃頻繁に観る、覚えの無い光景(ゆめ)
 女がただ立ち尽くし見守る中を、
 男がゆっくりと無言で、血を流しながら微笑み崩れていく
 
 そして女は言う――
 
 “愛してました”
 “愛してたのです――”
 “ユーデリウスさま……!”
 
 己のしでかした事に慄きながら、泣き叫ぶ女は、
 風に舞うように、腕を大空へ広げる
 愛の証に女は身を投げたのか
 
 わかるのは――
 わかるのは、私はその時そこにはいなかったはずだ、
 ということ
 
 だが、彼は死してなお、運命の輪を廻し続け
 逆らう術を持たぬ私に、より強い呪縛を投げかける
 
『星を往く船、海を渡る船には、
 羅針盤を操る水先案内人達が乗るだろう。
 嵐に迷い、その航跡が失われることのないよう、
 彼らが祈り求めるたび彼らが名を口ずさむたび、
 船の標を打ち立てる守護神が寄り添わねばならない……
 その船は、至高者が造りたもうたものであるからだ――』
 
 
 ルイーザはけだるい夢の中から、醒めつつあった。
 過労からくる軽い発熱のせいか、夜着がわずかに汗ばんでいる。
「……」
 仄かな明かりの灯る、ひと気のない寝室で何を言おうとしたのか、乾いた唇を微かに動かしては、疲れが癒されてないように再び目を閉じた。
 暫くして扉の外、柔らかな足音と、抑えたような廊下を踏みしめる足音。やがてそれは扉の前にたどり着き、小声で低く囁き合い、遠慮がちにガチャリと重々しい扉が開かれた。
 入ってきたのは二人だとわかった。
「……ルイーザ様…」
 恐る恐る掛けてくる声は、ルイーザの屋敷にいる侍女である。
「ルイーザ様」
 彼女はもう一度言った。


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・当作品より1千年後 →  Galactic ILLUSION
・当作品より2千年後(推定) →  異伝 『千年の夢幻』
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