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人生一週間
作:玄米茶


 
 私が想う一週間だ、死ぬまでにつづる。生まれる前につづる、きっと私が想う一週間。


水曜日

 世界を想像すると常に私は苦労すると思った。

日曜日

 大きな世界に圧倒された。
 世界と言うあまりの広さに私は涙を流し声を張り上げる。

 周りはとても嬉しそうに笑っている。

 けれど私の声は止まらない。
 大きな世界に挑戦する勇気をこめるために張り上げる。そのために私はここにいたのだ、

 叫ぶ

 叫ぶ

 叫ぶ

 大きい世界に挑戦するために

火曜日

 存在が確定してからいくばくかの時間がたった。
 ここは狭くて優しい、まだ私だけしかいない世界。前のことは覚えていない、ただとても大勢とかけっこをしていた事だけ覚えていて私が一位だった。

 その賞品がこの世界。

 ただ私はこの世界で大きな世界に挑戦する日を待っている。

木曜日

 この狭い世界がいやに成った。
 だから暴れるように壁を蹴りつける、何度も何度もそうするとまるで嬉しそうな声が

 この狭い世界を開くようにこんこんこんとノックする

金曜日

 おねむの世界、ノックする声が私を呼ぶ。
 この賞品の世界を私は破る決意をした。
 きっと優しいこの世界、けどこのノックと音に合いたくなった。

土曜日

 私はもがいた扉を開いて、小さな穴を掻き分けるように。

 なんども、なんども

 まだ新しい扉は見えない迷い道、

 新しい世界が見えない一本道

 新しい世界があるのにまだ辿り着かない一本道

 けれどこの道が私の世界の始まりだ。運命よ私を鼓舞してくれ、この狭い道の先にきっとある私を呼ぶ声の元に。

 あぁもう少しあともう少し、後もう少しで扉が見える

 今運命が扉を開く

月曜日

 日曜日を思い出す、あれはきっといつか見た私の世界だった。
 今も覚えていない日曜日、今も覚えていない月曜日の前の一週間。

 そして今からの一週間も私は覚えていないだろう。

 ただいまは全てが閉じていく、きっと終わりもう終わり。
 一週間、私の世界はもう終わる。

***

 月曜日、準備の日
 火曜日、成長の日
 水曜日、思考の日
 木曜日、怠惰の日
 金曜日、決意の日
 土曜日、実行の日
 日曜日、結果の日
 

 再度の月曜日、結末の日


 輪をめぐるような日々
 運命を喜んで、世界に期待して、幼子は胎内から世界を望み母の胎内から生れ落ちる。
 そして泣くのだ、今までの世界の優しさと今からの世界の絶望に。
 
 水曜日に想う

 世界はきっと苦労すると

 けれど耐え切れない優しさに、絶望を噛み締めようとする木曜日。優しささえ苦痛に変わり興味が幼子を金曜日に向ける。

 火曜日の優しさを忘れて、日曜日の絶望を感じるために土曜日に動き出す。

 土曜日は一番苦労する日だ。
 一生懸命苦労して、日曜日を目指す。

 そして日曜日、火曜日までの全てが波になって襲う日。目を瞑りたくなる日。けれど誰もが待ち望む日、ただその終わりが見たくて誰もが一度は望む日。

 再度の月曜日、始まりがあって終わったのなら始まりだ。だけど、再度の月曜日は違う運命の扉を開く土曜日、世界に抵抗する日曜日、

 全ての結果のあとの物語、再度の月曜日。
 
***

 死ぬ前に例題を残そう。

「                                」
「                                」
「                                」
「                                」

 死ぬその前に、真剣に考えつくして世界に残したいものを書け。

 答えはきっとない。
 真剣に考えて自分が一生をかけて残したい言葉なんてない。

 けれど、満足した。
 けれど、満足していない。

 やりたい事は幾億もある、やりたくない事も同じぐらい。
 生まれる事を想い、死ぬ事を考える。

 そう何度も死ぬ今この瞬間まで考える。

 世界は絶望で、人生は絶望で、
 
 けれど、けれど、


 いまでも想うのだあれだけ絶望を味わっているのにこの瞬間でさえ



 死にたくないと


ちょっと一癖も二癖もある作品が書きたくなりました。これがその作品です、生まれる前が一週間でそれからの人生は月曜日に集約される。ただそれだけの話なのですが、この男は死ぬまで人間です。何を想っても、何を考えても、結局は無様でもいいから死にたくないと想っているのです。最後にあの例題、私は何もかけないと思いますが皆さんは何か残す言葉はありますか?













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