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同窓会
作:みゆ


初夏のある日、同窓会の通知が届いた。
幹事の欄に、今まで忘れていた懐かしい名前。最後に会ったのは、もう何年前になるのか。
思わず中学時代の文集を探す。これまた懐かしい名前がズラリと載っているが、顔が思い出せない。
そういえば、こいつは、昔よく喧嘩したなぁ。数年前に結婚して、すっかりオヤジになったって聞いた。
この子も結婚して、今は東京にいるって言ってた。
幹事の苗字は中学の頃と変わっていなくて。今も独身なのか、それとも分かりやすいように旧姓で明記したのか。

懐かしい木造校舎に思いを馳せる。
あの頃はみんな仲が良くて、みんなで笑っていたっけ。たまに喧嘩しても、すぐ仲直りして。
それが、今は違う。

社会人になってからは、言いたい事が言えなくなった。納得いかない事も、表面上は笑って受け入れる。
それが大人になることだと言われればそれまでだが…。
昔のようなすがすがしさをあじわったのはいつだっけ…。
20代の頃は、何の気も使わず笑いあえる仲間がいた。朝まではしゃいで、次の日軽く二日酔いで仕事にでることもあった。それでも何の後悔もなく、ただ楽しかった。
年を重ねるにつれ、その感覚はなくなり、気を遣う周りの人々と、昔を懐かしむ私、それだけが浮き彫りになる。
昔の仲間にしても、結婚したり、転職したりで、新しい人間関係を築いていて、久しぶりに会っても、昔のようには接することができない。

私だけ、何もかわらない。

ただ昔を懐かしんで、『今』に適応できないでいる私がいる。
そんな私を受け入れてくれるひとを探して、人を好きになり、期待しすぎて駄目にした恋愛も何度したことか。

あの頃の仲間達は今どうやって生きて入るんだろう。
もうほとんどが新しい家庭を築いていているのだろうか。

懐かしさと、楽しみと、不安が入り交じった気持ちで、じっとハガキを見つめる。
少し迷って、『出席』に丸をした。

武装するための服を、今から選ぶ。今の私には、決してゆずれないことだ。

帰って来たとき、私はどんな気持ちでいるのだろう。
どんな気持ちでいたにしろ、私の中の『昔』に、ケリをつける、いいきっかけになるかもしれない。

『昔』から『これから』へ。

さらに大人に為るために。














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