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nine  進み出した運命

いや~ちょっと更新遅くなりましたがお読みください

「いらっしゃいませ……あ、春香ちゃん! どうしたの?今日は京也君とじゃなくて一人で来たの?」


 閉店間際に鳴り響いたベルに反応して反射的に振り向いたそこに居たのは、昨日初めて知り合ったばかりの春香ちゃんだった。


「……もう、京也は……この店には来ないから」


 春香ちゃんは仇を見るような表情で私を見ながら私に詰め寄る。


「京也は、私の物……たとえ貴女にその気が無くても関係ない。この店に来たら京也は貴女のことを考えてしまう」


 春香ちゃんは険しい表情とは反対に抑揚の一切ない声で喋り続け、目前まで来ると同時に背後に回していた腕を私に向かって突きつける。


 その手には黒くて細長い棒状で、先端に金属でできたいくつかの棘のようなものが付いている物が握られていた。


「スタン……ガンっ!? ……なんで、どうして……私が」


「貴女は人の話を聞いていなかったの? 邪魔なの、貴女が、だから暫く動けないようになってもらうのよ。安心して、殺しはしないから、殺しは」


 バチンッ!バチィ!


 スタンガンの先端に青白いスパークが迸り、それを避けることのできなかった私は視界がホワイトアウトした。





「オイ!さっさとほどけよ」


「なんで?」


「なんでって……、こっちが聞きてーよ……」


 これで何度目かわからないやり取りを繰り返しながら、俺は未だに縛られている自分の足を見つめる。


 腕は拘束されていないから辛うじて上半身の自由はあるが、下半身は足首を麻縄で縛られているため動かせない。しかも縄を切るための道具もないし、結び目は何故かベッドの下に回っているらしく、ほどくことも、ましてや千切ることもできない。


「なあ、ホントにいつまでこうしているつもりなんだ!?」


 俺は業を煮やして春香に向かって怒声を浴びせる。するとさっきまでとは違った返答が返ってきた。


「じゃあ、約束してくれる?これからは私だけを見てるって、もう離れないって」


 春香は言うと同時に今の今まで座っていたベッドの隅、俺の足がある辺りから移動して顔の真横に腰を下ろすと、耳元に息を吹きかけるように囁く


「もし、私だけを見てくれるなら、私、どんなことでもするよ? 京也が望むこと全部………」


 春香は自分の足を俺の足に絡め、寄り添うように俺の隣で横になる


「ねえ、このまま二人でずっとここで暮らそうよ、ここだったらご飯だって私が用意できるし、さっきの約束を守ってくれるならこの部屋で何でも京也のしたいことをかなえてあげる。京也の好きなゲームとか、漫画とか、京也がしたいんだったら私と……わかるよね? だから、ね? 早く言って、私と一緒に居るって、私の傍に居るって」


 春香は瞳に涙を浮かべている。怖いんだろう、きっと


 自分の愛する人が、自分以外の誰かの物になってしまうことが


 俺はどうなんだろう、昨日友香と話をする前から心のどこかでは気づいていた。春香が俺を好きなことも、会ったばかりの早瀬さんを好きになってしまった自分の心にも


 俺は答えを出さなければいけないのかもしれない。


 俺のことを想ってくれる春香を選ぶか、俺自身が想っている早瀬さんを選ぶか。


「俺は…………」


 春香の懇願するような視線に耐えながら、俺は春香に向けて素直な気持ちと返答をこたえるため、ゆっくりと重い口を開いた



そろそろ……ヤンデレルート、というか春香路線の話を終わらせようと思います。


正規ルートである早瀬さんがどうなっているかは………作者にも分からナーイ


(‘_‘)ノシ

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