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第一部 序章 日記 その一
 一九二五年四月九日

 二階の自室の窓から、今日もあの方の姿を見ることが出来ました。
 白く大きな犬と共に、また庭でボール遊びをしていました。このまま家を出て話しかけたい衝動にとらわれましたが、じっと我慢してその微笑ましい光景を見つめていました。
 邪気の無いあの方の笑顔。いつかまた、その笑顔が私に向けられる日を願いながら。