第二十五話 伝説の前触れ
第三者視点
「うおおおおお!」
ドゴン!シンが振りかぶったメイスが儀式場を砕き、湖を割る。
しかしフェイトはメイスを軽くかわし、
「ヴィシュ・タル・・・・」
詠唱しながらシンの懐に潜り込む、
「石の槍!」
フェイトの目の前から飛び出した石の槍がシンに迫る!メイスの長さのせいで防げない
「優先する!人体を上位に、石を下位に!」
シンは光の処刑を発動すると、石の槍はシンには突き刺さらず、シンに刺さる寸前で止まる。
「おや?君は聖人と言う者だから、刺殺に弱いと聞いたのに」
フェイトは距離を取るように後ろに飛び、この世界では知りもしない知識を口からこぼす。
「!何故それを知っている!」
シンはそれを聞き逃さず、メイスを横に振るいながら、叫ぶ!
「だから言っているだろう?こちらに詳しい奴がいるんだよ」
激昂しているシンのメイスはかわしやすく、フェイトは上に飛ぶ
「我らの下に姿を現せ、冥府の石柱!」
そのまま上空で詠唱を始め、フェイトの背後から巨大な魔法陣が現れる。
その魔法陣から巨大な神殿を支える様な石柱が降り注ぐ。
「それなら!」
シンは湖の水面をすべるように動き、そのシンの周辺1キロメートルの水が宙に浮く、その水の塊はゆうに2000トンを越える。
そしてシンは水の一部を操作し、複雑な魔法陣を描くき、残った水は20メートル程の水の槍になる。
「行け!」
シンとフェイトの間で水の槍と石柱が衝突する。
ドバァッ
お互いの威力はほぼ同程度で、石柱は破壊され、水の槍はその形を失い再び湖の一部となる。
「やはり、魔術の言うのはスゴイ、無詠唱でそれほどとは」
フェイトは上空で手を組み、無詠唱で冥府の石柱を破壊するほどの威力を持つ魔術に素直に感心する。
「俺以外に魔術を使う奴がいるのか!」
そして湖の上に立つシンは問う。フェイトは魔術を前に見たことがある素振りだった。
シンは自分以外に魔術が使える者がいたとして、それがフェイトと手を組んでいたら自分がけりを付無いと行けないと思っている。
(どうする、一応情報を聞き出そうと戦いを長引かせているが、天罰術式を使えばアイツを倒せる、しかし、アイツほどの実力者を昏倒すほどの魔力を使い、その後このスクナをどうするか)
シンはチラと千草と対峙する刹那を見る。
(今は千草が木乃香の力を使い制御しているが、刹那が木乃香を助けた後スクナの制御は無くなり破壊の限りを尽くすだろう。他の奴にアイツを倒せられる者はいない!どうする。)
シンがこの後の事について考えていると
(ククク、あの中央のメシアがお困りのようだな)
「この声は!?」
脳裏に今まで麻帆良という牢獄にとらわれたヒトならざるモノ、最強種の一角、エヴァンジェリンの声だった。
(そいつは私が相手をしよう、貴様はスクナであの魔法の練習でもしていろ。)
ズズズ・・・とシンの影から手が伸びる。そのまま、頭、体、足と出てきて、
「ウチの者が世話になったなァ!」
ドガァン!
エヴァの声に驚いていた隙をついて突進したフェイトは、影から出てきたエヴァに殴り飛ばされる。
「さあ行くがいい、シン・ファナリス・ハント!貴様がここ一週間かけて覚えた魔法を見せてみろ。」
エヴァが到着する少し前
ネギ視点
「きゃああ!」
「明日菜さん!」
ゴーレムは明日菜さんを殴り飛ばす。明日菜さんは何とか防いだけどこのゴーレム、何度攻撃しても地面の土や泥で修復しちゃう。シンさんが言うにはゴーレムの中心にある核を壊せばいいらしいけど、ゴーレムの体ぶ厚すぎる。
「白い雷!」
バチィ!
「グアアアア!」
白い雷でも少し動きを止める程度、明日菜さんのハマノツルギでも少し動きは止められるけど・・・
「ネギ先生!お嬢様は無事救出しました!お嬢様は問題ありません!」
刹那さんが木乃香さんを助けたようだ、刹那さんは羽根で羽ばたかせ空で木乃香さんを抱えている。
よかった。・・・でもこっちも何とかしないと。
やっぱりこの方法しかない!僕は何とか立ち上がった明日菜さんに駆け寄り。
「明日菜さん、一瞬でいいです。あのゴーレムの動きを止めて下さい。
・・・・それと、これでゴーレムを倒せられなかったら、シンさんに頼んで下さい。」
この攻撃に僕の魔力を全てかける。これで倒せられなかったら・・・・
「アニキ!それはちょっと勝手すぎねえか!オイラは反対だぜ!」
「そうよ!アンタが力尽きたらどうするのよ!」
カモ君と明日菜さんはやっぱり僕を止める、二人は優しいから、でも
「大丈夫です、失敗しなければいいんですから。」
そう失敗しなければいいんだ、幸運にもあのゴーレムは動きが遅い。
僕は杖を構え詠唱する。
「ああ!もう分かったわよ!」
僕が詠唱を始めて観念したのか、明日菜さんは駆ける。あのゴーレムの動きなら明日菜さんは簡単にかわせる。
「はああああ!」
ドス!明日菜さんがハマノツルギをゴーレムに斬りつける、剣が土にめり込む
「グ・・・・」
今だ!
「魔法の射手!光の97矢!明日菜さん逃げて下さい!」
バシュゥ!と97本の光の矢が僕の視界を埋め、様々な軌跡を描きやっと動き出したゴーレムに直撃する。ゴーレムの体は大きく抉られ、よろめく。明日菜さんは・・・よかった、何とか離れられたようだ
「グオオオオォォォ・・・」
ゴーレムの腹部が完全に破壊され、ゴーレム中心の歪な人形のような核がむき出しにされた。
「アレだ!開放!雷の暴風!」
ズドオオオオ!と旋風と稲妻の奔流が土塊に流れ込む。僕は遅延呪文で雷の暴風をゴーレムが修復する前に打てるようにしておいた。でも、97本の魔法の射手のあとに打ったら、やっぱりきついや
ギギギギ、バキン!
核となっていた人形も耐えきれなくなり、粉々になった。
第三者視点
「ハァハァ!た、たおせた・・・」
魔力をほぼ使い果たしたネギはその場に倒れる、トスッ。
「シ・・・シンさん、あの、白い奴は・・・」
倒れるネギをシンが抱える。エヴァの助けで自由になったシンは自分の世界の者としてあのゴーレムを破壊しようとしたが、ネギと明日菜が破壊してしまった。これはさすがにシンも驚いた。
「大丈夫だ、エヴァが相手をしている。それよりもよくやったな、春のお前とは大違いだ。成長したな。」
シンは湖にネギを寝かし、湖を渡る。その見据える先には制御を失い今にも暴れ出しそうな飛騨の大鬼神スクナがたたずむ。
「お前はそこで休んでろ、今からサウザンドマスターの盟友、中央のメシアの力を見せてやる。」
シンはそこで未完成と言ってもいい術式を発動する。その術式は空想上の生物、形は違えど世界中で語られる悪魔とも神とも言われるモノ、ドラゴンの息吹。
シンは原作知識とアスカロンの理論からの逆算、エヴァの文献とアルのドラゴンからほぼゼロから独自につくり出した。神の右席の時に培われた知識や技術もあいまって完成した。最強の術式。
「聖ジョージの聖域!」
鬼神と竜王、二つの伝説が体現した時、戦いは終結へ向かう。
どうも北中津です。
エヴァ参戦です。
そしてシンのスーパーチートタイムはまだまだ続きます。
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