僕は一度死んでしまった。死んでしまったけど、名医の手によって再び生き返ったんだ。病院での長い療養期間を経て、術後の回復も順調に進んでいた僕は、担当のお医者様に退院を告げられた。その話によれば、明日になると僕は僕としての記憶を失い、僕じゃない別人として第二の人生を歩み出すことになるそうだ。それを聞いたとき、僕は真っ先に彼女の悲しそうな笑顔を思い出してしまった。そうだ、僕はまだ彼女に謝っていない。このまま彼女のことを忘れるわけにはいかないんだ。だから僕は人生最後の日に、病院を抜け出すことにした。僕の人生の、最後のパーツを埋めるために。
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N4604E
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29642文字(約60分)
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通常小説[連載完結済作品(全4部分)]
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その他
高校生 学校/学園 涙 コメディ 青春 現代(モダン)
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第二の人生 ありがとうとさようなら 手紙 最後の別れ 優しさの時間
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われわれはいわば二度生まれる一度は生存するために二度めは生きるために一度は人類の一員として二度めは性をもった人間として(ルソー「エミール」より)年季の入った木の床を踏むたびに、ギシィと今にも床が抜け落ちてしまいそうな怪しい音がした。部屋の灯りである電光灯は褐色 |