ここはどこ?
あたしの目の前には血だらけの人2人の死体がうつ伏せに倒れていた。
「ここどこ? 暗くて気味が悪い・・・」
キョンはいないし、だれもいない。寂しい。これはきっと夢だ。
あたしは死体に近づいた。どうしてあたしは近づいたんだろう? わからない。
死体を触るとあたしの手に生暖かい血が付いた。どうして温度を感じるの? これは夢じゃないの?
振り返ると小さい頃のあたしがいた。
「お父さんもお母さんも、みんな、いない」
何言ってるの? 両親は今もいるじゃない。いつ死んだのよ。
小さい頃のあたしは、ゆっくりと男女の死体に近づいた。
「この死体がお父さんとお母さん・・・」
ウソ・・・。違う。あたしの両親は生きてる。
これは夢! ならなんで血の温度と死体の感触がするの? 自問自答を繰り返した。
気持ち悪い。気持ち悪い・・・。感覚がおかしい。
あたしは誰? ここは何処? 夢を見ているの? そもそもこれは夢なの? 誰もいないの?
「おねえちゃん・・・。一緒に行こう」
小さいあたしがあたしに手を伸ばしている。
小さな手を掴めば、どこか違う世界に行きそうな気がする。
もしかしたらもう戻れないかもしれない。だけど、あたしは今の苦しみから逃げるため、手を伸ばした。
目を覚ますと、そこには血だらけの小さいあたしが鏡に映っていた。
周りは炎に囲まれていた。あたしは誰なの? あたしは何しているのだろう。
「おとうさん・・・おかあさん・・・」
勝手に口が開く。どうして? 目の前には両親の死体。
「嘘・・・。違う。これは夢よね?」
自分の意思で口が開いた。
「違う違う違う違う!! これは夢!!」
あたしは誰もいない死体しかいない草原で、泣き叫んだ。涙が止まらない。どうしてあたしは泣いているんだろう。
「あなたはこの世界を望んでいない」
後ろから聞き覚えのある声がした。
鏡を見ると有希ちゃんが映っていた。
「平気。あなたの元の体は私が保護する。この世界にいる間はあなたの意識を幼少の頃に変換する」
どういうこと? 有希ちゃんはあたしの頭に手を乗せた。
「あれ・・・? 眠たくなってきた・・・」
「・・・平気」
あたしの視界は真っ暗になった。 |