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白霧の中で

作者:蒼馬 維新
気が付けば、そこは白い空間だった。

目の前にあるのは濃霧。しかし、匂いからして山や森の中にいるわけではないようだった。

「ようだった」というのは、あまりにも霧が濃すぎて地面を確認するのが難しかったからであり、また、なぜ自らがこのようなところにいるのかすら思い出せないからである。

そう、記憶が無いのだ。

そもそも自らの名前も、どこの誰で何をしていた人間なのか…すべてが思い出せない。
思い出そうとグルグルと頭を巡らせてみたものの、やはり何ひとつ思い出せない。

軽いパニックを起こしかけるが、落ち着くためにとりあえず自分が身につけているものを確認した。霧は濃いが、20~30cmほどの距離でならば何があるのか分かる。

まず服。おそらく自分が昔買ったものなのだろう、随分とくたびれている。
ズボンのポケットにはメモ帳があったが、ペンがない。

あらためて周囲を確認する。しゃがんで確認してみると、床は白いツルツルしたタイルのようなもので覆われている。ただ、土や泥などで汚れていないことからおそらくここが外のどこかではなく、室内のどこかであると推測できる。

立ち上がって両手を前に突き出しながら数歩進むと、両方の掌が固い質感のものにぶつかった。じっと見てみると、床と同じ白いタイルでできた壁だと分かる。だが、こちらのタイルはツルツルというよりも石のようにサラサラとしていて冷たい。

そのまま壁伝いに左手の方に移動してみると、あるところでその感触が変化した。丁寧に調べてみるとそれは、ドアだと分かる。扉は白いペンキが塗られた金属製のもので、左のあたりについているドアノブには木でできたもの特有の柔らかい質感がある。

やはり、ここは室内のようだ。

◇◆

さて、これからどうしたものかと考える。

おそらくここは廊下ではなく部屋だ。記憶の手がかりがあるかもしれない。

扉の奥には何があるか分からない。しかし、この空間の外に出られるかもしれない。


………?



ここで気がついた。どうやら自分がこの空間の外に出たいと思っているらしいことに。

「この部屋」ではなく、「この建物」でもなく、「この空間」だ。

妙な違和感がある。だが、何も思い出せない。

…どうにもならないので、まずこの部屋の中を調べることにした。

両方の掌をつきながら扉を過ぎて左に少し進むと、何かのスイッチを見つけた。おそらく、この部屋の電気のスイッチだ。
流石に押してみる気にはなれず、さらに奥に進む。

足の下の方に何かぶつかる感触がした。そこには、小さな棚と花瓶が置いてあった。
花瓶の中には名前の分からない白い花が活けてあった。
花びらに触れるとさらさらと崩れ落ちてしまった。

どうやらここは部屋の角らしい。この部屋が四角いなら、このまま反時計回りに進んでいればあと三つの角があるはずだ。

壁伝いにさらに進むと、割とすぐに二つ目の角にたどり着いた。どうもこの部屋は長方形のように長さが異なるらしい。
二つ目の角には、先ほどよりも大きな棚があった。棚には赤色のアルバムが置いてあるだけだった。アルバムを開いてみたが、めくってもめくっても何もない白紙のアルバムだった。しばらくすると花と同じようにさらさらと崩れ落ちてしまった。

他に何かないかと棚をもう一度じっくり見ると、棚と壁の隙間に何かが落ちているのが見えた。拾ってみるとそれは見覚えのあるペンだった。覚えていないが、自分のものだったらしい。それなりにインクはあるようだ。このペンは崩れ落ちたりしなかったので、そのままポケットに入れて持っていくことにした。

今度は三つ目の角を目指して壁を伝っていく。するとすぐに手に伝わる感触が変わった。

そこには、大きな窓があった。壁のほとんどを窓が占めているようだ。しかし、いくら調べても窓を開けるためのロックがなく、窓の奥は部屋と同じように濃霧で何も見えない。仕方なく先に進む。

窓を調べていたときに既に三つ目の角は見つけていて、そこには何もないことが分かっていた。

四つ目の角へ壁伝いに歩いていると。


「目」が()()()


壁に、装飾か何かのように、人間の目玉が埋め込んであった。
それもひとつだけではなく、無数に。


「------------!!!!?」


あまりのことに叫び声をあげたはずなのだが、なぜか全く声が出なかった。
そこでようやく気づいた――――自分の喉が潰れていることに。
ただひたすらに、自らの心臓の音だけが聞こえているだけで。


と。


ドン、ドン、とドアのあった方向から音が聞こえていた。
それは少しづつこちらに近づいているようだった。
まるで何かの足音のようだったが、ある程度音が大きくなったところで――

――とてつもない悪臭が、ドアのほうから流れてきた。
どぶを煮詰めたような、腐ったゴミを放置したような、あるいは動物か何かの死体を思わせる悪臭。

その悪臭が、音が大きく、ドアのあたりに近づくにつれて強くなった。

とっさにドアのところまで伝っていき、背中をドアに押し付けるようにして立った。

音が、ドアの真後ろまで来た。

ゆっくりと、ドアノブが捻られる音がして、背中に当たっているドアの感覚が強くなった。
「何か」がドアを開けようとしているのだ。


ぐっ、と足に力を込めて、ドアが開けられないように抵抗する。

すると、ドアノブが元に戻り、ドアの感覚が弱くなった。


次の瞬間。

ダンッ!ダン、ダンッ!!と、ドアが揺さぶられるほど強く叩かれた。

何度も、何度も、何度も、何度も。

ドアがみしみしと軋む。振動がだんだんと大きくなり、やがて壁や床にも振動が伝わってくる。

ドアを叩く振動がさらに大きくなり。パラパラ、と天井から何かの破片が降ってきて、部屋の電気が一瞬暗くなった。
このまま叩かれていたら、部屋の電気は消えてしまうかもしれない。


しばらくして、ようやく音が止まった。足音と悪臭も、だんだんと遠のいていく。


なんとか助かったのだ。
それを実感した瞬間、安心して体から力が抜けた。背中をドアにつけたまま、ずるずるとその場に座りこむ。

しばらくの間、バクバクという自分の心臓の音だけが頭に響いていた。

◆◇

状況を、整理しよう。

特に書く必要がある訳ではないが、落ち着くためにメモ帳に箇条書きでまとめてみた。震える手のせいでかなり手間取ったが。

・記憶喪失である。
・この濃霧の空間から出たいと思っている。
・喉が潰れていて声が出ない。
・悪臭を放つ謎の生物がいる。

……自分で書いて改めて思ったが、あまりにも現実的でない。ただの夢ならば、目が覚めてほしいものだ。

しかし、夢でないとしたら。
待っていても目が覚めることなどなく、なんとかしてこの空間から出る必要があるとしたら。


あまり、この部屋の外には行きたくないのだが、この空間から出るためにはここで座っていても仕方ないだろう。

ようやく手の震えが収まってきた。立ち上がって足音が聞こえてこないのを確認すると、ゆっくりとドアノブを捻った。



そこはやはり、濃霧が立ち込めている廊下だった。というのも、手探りで確認してみたところ部屋を出てすぐ正面に壁があり、出てきたドアに「301」と書いてあるプレートがあったからである。「301」の右側は行き止まりだったが、左側にはずっと壁が続いているように感じた。つまり、この場所は廊下の端なのだろう。

「301」の左側の壁をつたい歩いて行くと、予想通り「302」のプレートのドアがあった。
おそらく、「3」はここが三階であることを示している。だとすれば、どこかに階段があるだろう。他の部屋の中を調べるのもいいが、先程の「目」のような不気味なものがあるかもしれないので、先に階段を探すことにした。

「302」「303」の次のドアのプレートを見ると、何故か「304」ではなく「305」。廊下の反対側にも「304」のドアは見当たらなかった。

…なんとなく、何かが思い出せそうな気がしたが、いくら考えてもその理由が分からなかった。

「305」の向こう側にはドアがなく、よく見ると下り階段があった。更に向こうには上り階段もあったが、何故か電気がついておらず真っ暗だった。周囲の壁を調べてみたが、階段の電気のスイッチは見当たらなかった。上り階段の奥を見てみようと奥の方に顔を近づけると、先程の悪臭がうっすらと流れてきた。咄嗟に後退りしたが、足音は聞こえてこなかった。

上には先程の何かがいるようなので、下に行くことにする。霧のせいで階段がほぼ見えないので、しゃがんだままの状態で慎重に降りていく。

ふと、階段の途中の踊り場に小さなハンカチが落ちているのを見つけた。名前は書いてなかったが、どこか見覚えのあるものだった。

◇◆

下の階には予想した通り、「205」のプレートのドアがあった。更に下の階に行くと「105」のドア。そして、下り階段はこの階で終わっていた。

もしかすると、出口があるかもしれない。そんな期待をしながら一階の廊下の壁を伝って行くと、行き止まりのところに大きな両扉があった。

しかし、扉のドアノブには鍵がかかっていて、今は出ることができない。どこかで鍵を見つけなければいけないだろう。

また部屋の中を調べる必要があるのか、と思いながらも、すぐ側の「101」のドアを開けて中に入った。どうやら、部屋の基本的な造りは同じらしい。入って反時計回りに部屋を伝っていくと、一つ目の角には小さな棚と花瓶、二つ目には棚があった。ただ、花の種類が別のものになっていたり、棚にあるものがアルバムではなくて写真になっていたりしたが。

誰かが撮ったらしい写真には大勢の人が写っていた。と、その中に自分がいるのを見つけた。写真の人びとに見覚えがあるので、おそらく知り合いなのだろう。全部で19人いた。記憶の手がかりになるかもしれないので持っていくことにした。幸い、アルバムのように崩れ落ちたりはしなかった。

三つ目と四つ目の角のところは、もしかしたらまた壁に「目」があるかもしれないので調べないで出ていくことにした。

と。

ドアを開けて部屋を出た時に、自分と同じくらいの大きさの黒い影のようなものとすれ違った。

驚いて後ろを見たが、何もない。しかし、いつのまにかドアに黒い手の跡が付いていた。慌てて廊下に逃げると、スウッ、と溶けるようにドア自体が消えてしまった。

あまりにも唐突に起きたことだったので、数秒間その場に立ちつくしていた。が、ずっとそうしている訳にはいかないので、隣の「102」の部屋を調べることにした。恐怖はあるが、あの悪臭のする何かに比べたら、黒い影はそこまで恐ろしくものではない。
そう、自分に言い聞かせながら。



何かが置いてあるのは反時計回りに回って二つ目の角だけだと理解したので、一つ目の角の花瓶を無視して二つ目の角の棚を調べた。棚には5本の緑色の瓶が置いてあった。中にはさらさらした白い粉が入っている。匂いはなく、ためしに舐めてみるとそれが塩だと分かった。流石に瓶は重たくて持っていけないので、そのまま置いておくことにした。

部屋を出るためにドアに手をかけた時、また何かの気配がした。おもいきってドアを開けると、今度は自分の腰あたりの大きさの黒い影が二つ、すれ違った。ドアを調べると黒い小さな手形がいくつも付いていた。
しかしやはり、後ろを見ても誰もいない。そっと部屋から出て行くと、体全体が外に出たときにドアが消失してしまった。

その時。ジ、ジジ、と天井の方から嫌な音がして、一瞬、電気が完全に消えた。

それは一秒足らずの出来事だったが、暗くなった瞬間にあの悪臭がぶわり、と流れてきた。ドア越しに嗅いだときよりも何倍も強い悪臭におもわずせこんでしまった。足音は聞こえてこなかったが、臭いがなかなか消えなかった。少しでも臭いを嗅がないように、「103」の部屋へと逃げるように入った。

部屋に入るとすぐに何かを踏んだ。じゃりじゃりとしたそれは、白い石の欠片のような粒だった。粒というよりは石を砕いたかのような形状をした破片、というのが正しいだろうか。どうやらそれは部屋中に散らばっているようだった。が、それ以外には特にこれといって部屋に変化したところはなかった。

二つ目の角の棚には、沢山のファイル資料が詰まっていた。一つを手に取ってざっと見てみたが、ほとんどの文字が潰れていて読めなかった。最後のページに顔写真が挟まっていて、その顔にはなんとなく見覚えがあった。ハッ、と気がついてポケットの中の写真をよく見ると、写真の中の一人がその人物だった。が、資料をもう一度よく読んでみようとしたとき、その資料や顔写真はさらさらと崩れ落ちてしまった。
しかたなく棚に残っていた資料を一つ一つ丁寧に読んでいった。どの資料にも顔写真が付いており、全員が拾った写真の中の人物だった。全部で13人の写真があったが、資料の文字はやはりほとんどが潰れていて何も分からなかった。

◆◇

写真をポケットに戻すときに手にメモ帳が当たったので、何とはなしにこれまでのことを追加でメモした。

・301の部屋にはアルバムがあった。崩れてしまった。
・101の部屋には写真があった。19人いる。全員知り合いらしい。
・102の部屋には緑の瓶があった。中身は塩。
・103の部屋には沢山の資料があった。13人の知り合いらしき人の写真を見つけた。

未だに記憶は何も戻らないが、よく分からない情報だけは集まっている気がした。それでも何もしていないよりはましなのだろうが。

部屋から出て行く時に、また影とすれ違った。今度はなんとなく女性のような感じのする影だった。部屋から完全に出て行くとやはりドアが消えてしまった。

次の部屋は「104」ではなく、「105」だった。この部屋の床にも破片が散らばっていた。棚には子供向けの絵本やぬいぐるみが丁寧に並べて置いてあった。絵本やぬいぐるみには名前が無く、手に取って一分も経たないうちに崩れてしまった。

一階の部屋の棚は全て調べてしまった。二階と三階も調べてしまおうと思ったのだが、先程からずっと部屋の左側…三つ目と四つ目の角やその間を調べていない。もしもそこに出口の鍵があったら、などという不安が出てきたのである。しかし、301の時のように「目」があったり、謎の生物が来るかもしれない。
数分間悩んだすえに、慎重に三つ目の角へと近づいてみた。何か目のようなものが見えたらすぐに気づけるように、目を凝らしながら壁伝いに歩いていく。

しかし、壁には何もなかった。
代わりに、足に何かが当たる感触がした。

しゃがんで見てみると、それは先程見た絵本やぬいぐるみだった。だが、どれも何があったのかというほどズタズタに破れており、かろうじて原形が分かる程度だった。じっくりと見て調べる気にはなれず、部屋から出ることにした。

部屋から出る時に、何故か今回は何もなかった。影とすれ違わなかっただけでなく、ドアが消えなかったのである。301の時もこれが無かったことから察するに、部屋の左側を調べるとこれが無くなるのかもしれない。

それを確かめるために二階に上がり、一番近くの205の部屋を調べていく。この部屋にも破片が散らばっていたが、無視する。

まずは二つ目の角の棚。そこにあったのは何枚もの研究レポートだった。前に見た資料よりは字が読める状態だったのだが、『人間の脳がどのように世界を認識しているのか』や『仮想世界による火傷の治療に関するレポート』など、やや複雑で全て英語で書かれていたために読むのに時間がかかってしまった。全てさらさらと崩れてしまったものの、何とか大まかに内容を把握することはできた。

次に部屋の左側。慎重に近づいていくと、またしても足に何かが当たる感触がした。それはゴーグルとヘルメットが組み合わさったような形状をしている機械なのだが、ヘルメットの部分から何本もの千切れたケーブルが伸びていた。
その機械には、なぜか見覚えがあった。しかし、思い出そうとするとズキズキと頭が痛む。もっとよく見てみようとその機械を手に取った瞬間。



『本当にやるつもりか?うまくいく訳ないだろう』



そんなことを知り合いに言われたのを思い出した。と同時に立ちくらみを起こして床に両膝をついた。手に取った機械はいつの間にか消えてしまった。

◇◆

しばらくすると立てるようになったが、先程思い出した言葉がずっと頭から離れなかった。しかし、それがどのような状況で言われたことなのかまでは思い出せなかった。気分が悪く、足取りが少し重たくなる。なんとかドアにたどり着いて部屋から出て行くと、予想通り黒い影もドアの消失も無かった。

…あまり気分がよくないので、廊下の壁にもたれかかりながら少し休憩することにした。ついでにメモを追加していく。

・104の部屋は無かった。
・105の部屋の棚には子供向けの絵本とぬいぐるみがあった。
・105の部屋の左側には、棚にあったものと同じ(?)絵本やぬいぐるみがズタズタになって落ちていた。
・205の部屋の棚には色々な研究のレポートがあった。
・205の部屋の左側には、謎の機械が落ちていた。見覚えがある。いつの間にか消えた。
・部屋の左側を調べると黒い影とドアの消失が無くなる。

と。書き終わったあたりで一瞬ぐらり、と体が揺れた。また立ちくらみかと思ったが、どうやらこの建物自体が揺れたらしい。二度、三度と揺れ、天井からパラパラと破片が降ってくると同時に電気が何度も明滅する。そしてあの悪臭が、更に強く、廊下に充満した。

悪臭に噎せながら天井から降ってきた破片をよく見ると、部屋のなかに散らばっていたものと同じものだと分かった。まさか、と思いもう一度205の部屋に入ってみると、先程よりも大きな破片が部屋に沢山散らばっていた。これはつまり、徐々にこの建物自体が崩れ始めている、ということなのだろうか。

だとすれば、すぐにでも鍵を見つけてここから脱出しなくては。
そう思い、他の部屋を調べるのを再開した。

とにかく時間が惜しい。204の部屋は無く、203の部屋を調べていく。ある病気に関する分厚い資料が棚に入っていたが、読んでいる場合ではないので左側へ行く。しかし、ぐしゃぐしゃの大量の資料の束が散らばっているだけで鍵は見つからなかった。
202の部屋の棚には、赤い瓶が13本置いてあった。それの中身も塩らしきものだった。部屋の左側には、なぜか何も無かった。どれだけ念入りに調べても、落ちているのは天井の破片だけだった。

201の部屋には一枚の写真があった。そこには自分と、それと。





『あの子』が、いた。

そう。

『救えなかったあの子』が。



◆◇



そこからの記憶はあまり無い。

理由も分からない涙を流しながらふらふらと歩き、三階の部屋を調べていたかもしれない。

声が頭から離れない。

『失敗した』
『あの子はもう×んでしまった』

今いる部屋は302だ。

この部屋にはドアも白い霧も無かった。

ただ。



床も壁も、『人間だった何か』で埋め尽くされていた。

床の真ん中のあたりに、不可思議な模様が描かれていた。

それのそばに、自らの字が書かれたメモが落ちていた。

一番上にはこう書いてあった。

『死者の復活の方法』



それを読んで、自分が何をしてしまったのか、完全に思い出した。

◇◆

床に、鏡と鍵が落ちているのを見つけた。



鏡を使えば、おそらく「目」が合う。
鍵を使えば、おそらくこの空間から元の世界に帰ることができる。





そして、私は×を手に取った。
初投稿です。間に合ってよかった。

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