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飛鳥3(6月20日、4)


  四

「雅ちゃんはどうするつもりだ」
 唐突な質問に頭が切り替えられず、反応が遅れる。視線を上げた先で、鮫島は屋外に出るドアの磨りガラスを見つめていた。
「あぁ」
 保健室に入った時のことを思い出す。あの時一瞬で状況を理解出来てしまったのは、鈴汝の馬鹿正直な反応のためだった。はっ、とそれと同時に思い出す。
「そうだ、真琴はどうした」
 一気に背筋を駆け上った焦燥にたまらず体を起こし、その肩をつかんで揺さぶる。
「あぁ」
 鮫島はそのあわてように一瞬驚いたようだったが、あまり興味なさそうに言った。
「帰ったよ」
「あのままでか」
「たぶん」
 俺そのまま出てきたから分かんね、と言うとぷいと横を向いた。
「そんなことより、雅ちゃんはどうするつもりだよ」
 そんなことって・・・・・・女にとって髪って結構大事なもんなんじゃねぇのか?
 困惑して、つかんでいた肩を放す。
「何呆けてんだよ」
 鮫島は続ける。
「別にあの子がどうなろうと関係ないだろ。お前あの子のこと憎んでるわけだし」
 押し黙る。そのとおりだ。しかし、一向に消えてなくならないこの焦燥は何だ。それはさっきよりも確実に強くなっている。
 立ち上がり、階段へ向かおうとする俺の袖を鮫島がつかんだ。

「どこへ行く」
 俺は応えない。無言で放せ、と上下に腕を振る。
「いくらなんでもいい加減帰ったと思うよ。ほら」
 鮫島が空いている方の手でズボンのポケットから携帯を取り出し、開いて見せた。
「三時半だ」
 確かにそこには丸っこい文字で十五時二十八分と表示されていた。
 俺はその手を振り払うと、さっきまでいた位置に戻り、さっきと同じように腰を下ろした。自分の心臓の音が聞こえる。脈の速さが手に取るように分かる。大きく息を吸って、ゆっくり吐く。しかしだからといって腹の中に一度起こってしまった焦燥は消えるわけではない。なんで、明日日曜なんだよ。クソ、と悪態をつく。
 その様子を鮫島は冷ややかに見つめていた。そうしてさっきより少し威圧感を込めた声で言う。
「もう一度だけ聞く。雅ちゃんはどうするつもりだ」


時々宣伝するんですね。「実は小説書いててー」って。でも「何ていう作品?」って聞かれると、若干怯みます。
今さらですが、「ハーフラバーズ」って。ちょっと恥ずかしい。ラバーを辞書でひいたら、一番上に愛人って出てきます。
愛人!? ちょ、そんな話じゃないww
でも大丈夫です。二番目に恋人ってありましたから。
「半分の恋人達」なんかこっちの方が面白そうじゃない。

え、作品には一切関係ありません。


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