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グータラ探偵とその妹 作者:星月太陽
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1 プリンがない

「あっ、新発売のプリンが半額になってる」

「ちょうど、プリン食べたかったんだよね」

私は学校帰りのスーパーで時々スイーツを買っている。今日は偶然気になっていたプリンがあったので、即購入した。

「ただいま」

家に帰ると、まず大きな声で帰宅を知らせる。

返事はない。

それは誰もいないということではない。グータラなお兄ちゃんが必ず部屋にいる。大学を卒業してから、ずっとだ。シューカツに失敗したらしい。

私は、キッチンに行くと、買ったプリンにペンで大きく名前を書く。キュッ、キュッと蓋でペンの音がなる。

早く食べたい気持ちがあるが、冷えていないと美味しくないと思う。だから、冷蔵庫にプリンを入れて、私は自分の部屋で勉強をすることにした。



2時間後、プリンを食べようと冷蔵庫を開けると、そこにはプリンがなかった。

「プリンがない」

私はその場でしばらくペタンと座り込んだ。あれだけ、楽しみにしていたのに誰が食べたの。すぐに一人の男の顔が浮かんできた。あれ以外あり得ない。

「お兄ちゃん。また、私のプリン食べたでしょ」

突如俺の部屋に入ってきた妹は言う。

「ああ、食べたよ。賞味期限が明後日だったからな」

俺の言葉を聞いた妹は耳を真っ赤にして、怒り始めた。

「そんな理由で食べたの?ペンで名前を書いていたのを確認した?」

「名前?見た覚えがないな」

「桃って大きな字で書いていたけど」

「ん。ああそういえばそんな字も見たな。桃って書いてあるのに、全く味がしないなあって思ったわ」

「お兄ちゃん。今日の夕飯、お母さんに頼んで大嫌いなピーマンだけにしてもらうよ」

「はいはい。わかりました。俺は今忙しいから出ていってくれないかな」

俺の話が終える前に妹はバタンと大きな音をたてて、部屋を出ていった。

たかが100円位のプリンだろ。

そんなに怒らないなくてもいいじゃないか。

さてと、ゲームの続きでもしようかな。


しばらくすると、雑魚キャラばかりで飽きてきた。

暇だから寝るか。俺が布団にうつ伏せになって潜り込むとドアの近くから気配を感じた。

ガチャ

「うおぃ。何だよ。部屋に入る時はノックするって習わなかったか」

「何?変な本でも読んでたの?気持ち悪」

あーこれはまだ怒っちゃっていますね。

「桃ちゃん。何の用かな?」

「ちゃん付けで呼ばないでくれるかな」

「わかりました。以後気を付けます」

すると、妹は俺の返事を無視し話を続けた。

「あーいつもお兄ちゃん、グータラとしているからね。バイトでもしてこれば、と思って」

そう言うと、一枚のチラシを渡してきた。

「ハイ。ここに行ってきて」

そこには、探偵のバイト大募集と記されていた。
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