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ジャンル「落語」 字数500~600
序章 『短編集』
『旬の話題』(落語)
「いや最近多いねえ。旬の話題、ってえの?
 やれ海賊が現れただの、新党が立ち上がるだの、世間はいつもお祭り騒ぎじゃあねえか。まあそのお祭りも一瞬の花火みてえなもんだがね。
 ときにシゲさんよ。あんたはどの“旬”がお好きで?」

「そおだね。色々あるが、一番はうちの女房の話かね」

「またいやに身内の話じゃねえか。まあいいや。聞かせてみなよ」

「おう。最近、楽して痩せる“だいえっと”ってやつが巷で大流行りらしいや。それに女房がはまっちまってね。もう大迷惑さ」

「なあに言ってんだ。女房が綺麗になろうってんだ。嬉しいことじゃねえか」

「とんでもねえ! 逆さね。やりすぎて豚になっちまってるよ」

「そりゃあまたどういう了見で。だいえっと、ってのはすりゃするほど細くなるもんだろう」

「いやいや、そんなのまやかしさ。
 やれリンゴだいえっとだの、バナナだいえっとだの、納豆だいえっとだの、どれもこれもに手え出しちまって。いっつもなにか食ってやがる」

「なるほど。そりゃ太るに違いねえ」

「まったくとんでもねえうつけさ」

「どこの女房も大変だ。
 だがそれのどこが旬なんだい」

「と、いうと?」

「お前さんの女房は昔っから豚じゃねえか」

「ははっ! 違えねえ! ……だが旬にも違えねえぜ。








 これぞまさしく『脂の乗った話』ってね」
言葉遊びモノは短くまとまってくれるので書き手としてはすごく楽です。手抜き? はは……そんなまさか……(汗


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