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ちょっぴりか
作:夕氷 京



最悪な1日の始まり


 今日は、気持ちの良い晴れ! 海から流れる潮の香りにゴミの臭いも混じってる。……最悪だ……。そのゴミにたたき起こされたせいか、私も妹も機嫌が悪い。隣の部屋から
「あの野郎……」
とぶつぶつ小言を言っているのが聞こえる。多分、『あの野郎』とは、妹のクラスの男子のことだと思う。夢にでも出てきたのだろうか? もしそうだとしたら――最悪だ……。
 こんな日には、家でじっとしているのが一番なのに、今日は「サマーサポート」と題されたいわゆる「補習授業」が行われる。私は、夏休み前の「確認テスト」で70点以上取れなかったため、学校にわざわざ行かなければならないのだ。最悪に最悪が重なるのって、こうも辛いとは思わなかった。こういうのは、「最悪の最悪」だから、「最最悪」とでもいうのだろうか?
里香りか! 朝ごはんさっさと食べちゃいなさいよ! 遅刻するわよ〜」
1階に居るお母さんの声が階段を通じて私の耳に届く。
「はいはい、解りましたよ」
私はわざと不機嫌そうに返事をし、1階に下りた。

「お姉ちゃん、牛乳飲まないの、腐るよ」
 イラついた妹・里緒りおが私に感情がこもってない声で言う。「?」もくそもない。
「はいはい、解りましたよ」
妹にも不機嫌そうに返事をし、牛乳を一気飲みし、手のひらサイズのアンパンを2つ手に取り、部屋に戻った。お母さんの、
「もっと食べなさい!」
と言う怒鳴り声が聞こえたが、私は無視し、せっせと準備を始めた。
 サブバックを肩にかつぎ何も言わずに外に出た。海のほうからくる風は、とても涼しく心地よいが、ゴミの臭いも混じっているので、深呼吸は出来なかった。
 私の家の近くに、ゴミ捨て場がある。そのゴミ捨て場に、心無き人が、明日はゴミ回収日でもないのに捨てていく。近所の人には大迷惑な話だ。
 はあ、とため息をついた。私は幼稚に小石を蹴りながら学校へと向かった。












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