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こみゅしょう! 作者:TK

第一章

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 それから数日が経った。
「それで、調子の方はどうだ? 樹」
 突拍子もなく俊之が聞いてきた。
「まあ、ぼちぼちかな」
「何がぼちぼちだよまったく、少しは上野さんを見習え。彼女はぎこちなくはあるが他の女子と一緒にご飯を食べているというのに」
 わざとらしい口調で嫌味のように俊之が言う。ここ数日の彼女は確かに藤井さんと一緒に女子の中に入ってご飯を食べたりしている。
 まあ俺がそうするように言ったのもあるとは思うが……。
「ここはお前も一緒になって女子とご飯を食べるしかないとは思わないか?」
「ちょっと待てそれはおかしくないか!?」
「おかしくはないと思うわよ溝部君?」
 また背後から藤井さんが現れた。彼女は忍者か何かなのだろうか。
「渡会君の言う通り、一緒に食べてみるのも悪くはないんじゃない? 今のままじゃ上野さんだけが頑張ってるだけよ。あなたも一緒に頑張るんじゃないの?」
 この人もこちらのことはもう何でも知ってそうな感じだな……。上野さんか俊之、どっちかが話したんだろうけど、むやみやたらに広めずに俺を弄るだけ弄るのは助かるのだがこう、複雑な気持ちだ。
「いやまあそうだけど、だからといって俺が入っていくのはどう考えても変だろ……」
「そこはまあ、私が何とかしてあげるからさ! ね?」
 何ちょっとかわいく言ってるんだこの人は。

 どうしてこうなった。
 俺はなぜか一人で女子が昼食を食べている中に投下されている。唯一の救いは上野さんがいることか。
「でさ~溝部君ったらその後耳まで真っ赤にしちゃって~――」
 そんな中で藤井さんに恥を晒されているわけだが、
「ちょっと溝部君、これは一体……」
上野さんが小声で聞いてくるがそれはこっちのセリフだ。
「なにそれウケるんですけど」
「恥ずかしがり屋なのになんで実行委員になったの?」
「そ、それはなんというか、こう、急に思い立ったというか、ははは……」
 名前も覚えてない人にこう言う風に話しかけられるとやっぱり言葉に詰まってしまう。
「それに前から気になってたんだけど、上野さんもどうしてオッケー出したの?」
「えっ、わ、私はその、別にやってもいいかなって、その、思って」
「そうなんだ~なんかイメージと違うよね~」
「確かに初めて話したのもここ最近だけど、なんだか思ってたよりこう」
「控え目?」
「だよね~」
 なんだか上野さんにいいイメージをもってくれたのかな? そういうことにしておこうか。
「朱里も恥ずかしがり屋さんだもんね~溝部君と二人合わせて恥ずかしがりやコンビでしょ?」
「それじゃあ藤井さんと俊之は意地悪コンビだよ!」
「ふふ、あなたにだけね」
 なんでいまちょっと色っぽい声出したんだよ……。
「あ、溝部君ちょっと赤くなってる」
「何考えたの……」
「やっぱり溝部君は弄りがいがあるわね!」
 ううう、ひどい。上野さんはクスクス笑ってるし。
「あ、上野さん笑ってる~」
「初めて見たかも」
「え、あ、いや、その」
 あ、上野さんも赤くなった。
「ふふ、二人とも赤くなっちゃって、かわいいわねあなたたちホントに!」
 もうやだ、帰りたい……
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