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こみゅしょう!~俺と彼女のコミュ障脱却大作戦!?~ 作者:TK

第一章

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「ちょっと待ってくれ! いきなり俺の家ってのはおかしいだろ!」
 いきなり意味不明なことを言ってきた彼女にたまらず突っ込みを入れる。
「そうなの? でも勉強会をするところなんて他にあるかしら。まさか学校の図書室ってわけにもいかないし、勉強するのにわざわざお金を使うような場所に行く必要もないでしょ?」
 いや、確かにその通りだろう。だとしても俺の家なんて選択肢はもっての外だ。今更彼女と二人で気まずくなるようなこともないかもしれないが、家には親という存在がある。もしかしなくても勘違いされるしからかわれるに決まっている。
「うちは家族が大体いつも家にいるからそれはちょっと厳しいです……」
「そう、それなら仕方ないわね。でもそしたらどこがいいのかしら? 私の家だとあなたは交通費がかかっちゃうし」
 いやその選択肢も最初からなかったから。女子の家にいきなり行くなんてハードル高すぎだから。
「いっそのこと渡会君の家なんてどうかしら」
 その手があったか! 普段からいろいろとモノがある俺の家に集まりがちで忘れていたが俊之の家ならば両親はほとんど仕事で不在だし、何の問題もないな!
 そこでふと思い出した。俊之が先日何やら言っていたことを。
「そういえば俊之を食事に誘ってみたんだけど、三人で話すようなことになるのは絶対嫌みたいなこと言ってたな……」
「え、なにそれ聞いてないわよ。急に来られたら私のほうがやばいことになってたわ」
 あ、そこのほうが心配なんですね。
「でもそうなると、やっぱりファミレスとかカラオケボックスに行くとかになるわよ」
「いや、そうとも限らないんじゃないかな」
 そうだ、何も二人や三人に限定して勉強会をする必要などないのだ。
「俊之にも他に何人か誘ってもらえればいいんじゃない? そうすれば今度こそ問題はなくなると思うけど」
「それ本気で言ってるの!? 私たちがそれでまともに勉強会に参加できると思う?」
「いやさ、そこはコミュ障脱却の第一歩ってことでやってみてもいいんじゃないかな。今回は数人で他の人と一緒にいることに慣れることができればそれでいいし、今度いきなり実行委員やるよりもよっぽど現実的だとも思うよ」
 それに俊之ならば男女のバランスもうまいこと考えて誘ってくれるだろうし、俊之が上野さんを誘ってみたら来てくれたみたいな形にすれば違和感もそんなにないはずだ。
「言いたいことはわかるけど、ハードル高いわね……」
「確かにハードルは高いかもしれないけど、無理ってわけじゃないんだろ? 俺にとっても他の女子がいると思うと結構キツイものがあるからさ。二人で頑張ってみよう」
「......わかったわよ」

 話は纏まったが未だ俊之からの許可を得ていないことに気づいた俺達はひとまず俊之に連絡を取ることにした。
 SNSアプリを立ち上げ簡潔に事の顛末を打ち込んでいく。間違いがないかをサラッと確認してからその長文を送り付ける。メッセージを送信してから割と早くに返事は返ってきた。
『別にそれくらいならいいけど
 まさか俺のうちに上野さんが来るようなことになるとは思ってなかったぜ』
『それな』
『それなじゃねえよ元凶!
 すぐそれなって返信するのもコミュ障の特徴だって知ってたか?』
 それは初耳だ。そんなところからも性格ってバレるんですね……。
『まあまあともかく
 人数とか誘う人の傾向とかはお前に任せるから頼んだぜ』
『本当にお前は……
 やる気があるのかないのかわからんやつだな』

 というわけでひとまず俊之の了承を得たわけだが。
「へえ~そのアプリって結構便利なんだ。私、相手がいなかったから入れてなかったのよね」
 かなり悲しいことを言っているが、そういえばこの人と交換した連絡先メアドだけだったな。いまどきこういったSNSのアプリを入れていない人のほうが少ないと思うんだが、家族との間でも使ったりしないのか?
「でもこのちょくちょく改行してるのがなんか気に入らないわね。もっと普通に文章打ち込めばいいじゃない。これだから最近の若者は」
「お前はおばあちゃんか……」
「そんなの初めていわれたわよ! 失礼ね」
 まあそんなこと言う友達がいなかったもんね
「もう一回確認しとくけど、今度の日曜日に朝から渡会君の家に行くのよね。場所知らないけど」
「ああ、駅に俺が迎えに行くよ」
「助かるわ。じゃあその道中にコンビニで昼ご飯買っていきましょうか」
「俺はいったん食べに帰ることにするよ。家が隣だし」
「妙に仲がいいのにはそんな理由があったのね……そろそろ時間も少なくなってきたし、早めにご飯食べ終えちゃいましょうか」
「あ~もうこんな時間か」
その後終始無言でご飯を食べ終わりその場は解散となった。
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