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こみゅしょう!~俺と彼女のコミュ障脱却大作戦!?~ 作者:TK

第一章

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 俊之が帰ってからしばらくが経つ。
 なんだかなあ。最近の俊之の態度は妙に引っかかることが多すぎるんだよな。俺が上野さんと友達になったことを話した辺りからだろうか、妙によそよそしいというか、それも話の途中に急に一歩引いてくる感じがある。
 まさか俊之の好きな人が上野さんとか? いや、それはないな。あいつが誰か特定の人を好きになった話なんてまず聞いたこともないし、高嶺の花なんだからやめとけとか言ってた時の態度にも含んでいるものはなかったと思う。一目惚れとかするタイプじゃないしな。
 そういえばあいつは他にもなんか言ってたな。男と女の間に友情なんか成立するのかって。今思えばあいつが言いたかったことはなんとなくわからないでもないな。男女の仲と色恋の話は切っても切れないものだろう。男女三人のグループの仲が悪くなる話なんてたくさんあるしな。そう考えると俊之が三人で話そうとしないのも一応納得できるかな? なんかそれとけれとは違うような気もするけど……。この場合俺にその気がある風に俊之には見えているんだろうか。そうだとすると今回ばかりは俊之の考えは外れている。俺は彼女に対して今のところ男女の仲になりたいという風には思っていないのだから。
 いや、本当にそうだろうか。俺が彼女に最初に抱いていたのはどんな気持ちだっただろうか。俺が彼女と知り合って感じていた気持ちはどういったものだっただろうか。俺が彼女に対して今思っているものは―――思考が止まった。これ以上は今必要のないことだ。俺は決めたはず、彼女とは友達になると。

 それから数日が経過し俺たちの学校はテスト週間を迎えていた。
「ああああああああああやべええええええええええ勉強してねええええ」
「またそれかよ……お前ここ数日毎日それだな」
「真面目な俊之にはわからんのだ。この少しのやる気と怠けたい気持ちが織りなす負の連鎖が」
 テスト週間は毎日勉強しようと机についてから、なんとなくいつもとは違うことをしてしまい、いつも以上に勉強できなくなるこの気持ちを誰かに理解してもらいたい。そしてさらにテスト終わりに提出しなければならない課題がそれをより加速させるのだ。課題をしっかりやってれば確かにテストでもなんでも大丈夫なはずなのだが、課題として出されることによってやらなきゃいけない感がより強くなり、課題を先に終わらせようと優先的にやろうとしてしまった結果逆に課題も自分がやっておくべき勉強もなぜか共倒れしていくあの感覚、おそらく俺の頭の処理速度が学校のカリキュラムに適応していないに違いない。なんでみんなあんなにマルチタスクできるの? 一教科ずつのほうがやりやすいのに……まあこんなことを言っても仕方がないので最終的に課題は答え写して出しちゃうんですけどね。
 そういえば上野さんの成績ってどうなんだろ? うちの学校は成績の貼り出しなんてものはないし、それこそ誰か人伝にそういったものは広がるわけだが、今までのことを考えると彼女の成績が周りに伝わっている可能性は低い。かといってわざわざ成績を聞き出すのもなんだか変な気がするしなぁ。

「ねえ溝部君、あなたは成績ってどんな感じなの?」
 いつも通りの昼休み。彼女の方から聞いてきた。
「う~ん、中の下って感じかな」
 嘘をつく必要もないがはっきりと答えるにはちょっとアレな順位なのでこのような表現を用いてしまう。
「へえそう。私は中の上くらいよ」
 ちょっとドヤ顔でこちらを見てくる彼女。いやあなたもそんなに良くないですよねそれ......
「それで、提案なんだけど」
「なんか嫌な予感がするから聞きたくないんだけど……何?」
「勉強会してみない?」
 勉強会といえばあれだろうか。あの友達同士で集まってワイワイやって結局勉強できなくなるやつ。
「リア充に倣って勉強会をすれば何かが掴めるかもしれないじゃない!」
「いや、勉強会ぐらいやったことあるけど効率悪いよあれ」
 いうと彼女が無表情になる。俺また何かやったかな......
「あなたがあっても私はないのよ。わかる?」
 ああなるほどね。つまりはそういうことか。
「ただ単に、上野さんが勉強会したいだけか」
「ち、っ違うわよ! 別にそういうわけじゃなくて」
「いやいやわかるわかる。いつも寂しく一人で勉強してたんだもんね~」
「だから、違うってば~!」
 こうしてしばらく上野さんが恥ずかしさで悶えた後、今度は俺の方から話を持ち掛けた。
「で、どこでするの?勉強会」
「あなたの家ってこの近くよね?じゃああなたの家でいいじゃない」
 ……は?
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