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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

失恋しました

「涼ちゃん、私たち付き合うことにしたんだ」

 私にそう伝えたのは、私の片思いの人の楓と私の双子の片割れの梓だった。


 私が楓と出会ったのは、高校の入学式。楓の可愛らしい笑顔を見た私は一目で恋に落ち、楓を知るたびに楓への思いは強くなっていった。


 不毛な恋なことなことはわかっていた。

 絶対に実ることはない恋だと・・・


 それでも、私は楓のことを諦めきれずにいた。


 そんな時に、楓は梓と出会った。

 2人の近くにいて、楓が梓に一目ぼれをしたことが分かった。

 楓が梓を見たときの顔が、自分がそうであった時と同じような顔をしていたから。


 梓も次第に楓の優しい部分に惹かれていった。

 梓と私は双子で好みも似ていたため楓に惹かれていくのは不思議なことではなかった。


「涼ちゃん?」

「梓、楓、おめでとうございます」

「ありがとう涼ちゃん。なかなか人には言えないけど、親友に涼ちゃんには絶対に知っててほしくて」

「ありがとう涼。涼に認めてもらえて嬉しいよ」


 もともと実らないことはわかっていたんだ。

 男の私では、同性愛者の楓を幸せにできないことぐらい。

 いくら双子の姉の梓と似ていても、私には勝ち目がないとこくらい。

 だから、私には彼女たちを祝福することしかできない。


「どうかお幸せに」


 今日私、佐伯涼太は失恋しました。



読んでいただきありがとうございました。

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