東方義勇軍総解説 制服編
『東方義勇軍』の制服について
『東方義勇軍』の制服は、公式にはまずその前身である『トリステイン空中義勇軍』時代に、後に第1種軍装と呼ばれる服が制定されたことから始まる。ただし、実際は総司令官の平賀才吉や副指令の平賀才助がそれ以前から着用していた。
それまでの制服は、元々将兵たちが所属していた軍や組織の制服を着ていたが、それでは義勇軍内部はともかく、外部に対しての識別が困難なために統一した制服が必要となり用意された。
この1種軍装は異世界地球における旧日本海軍の第2種軍装を模した物で、純白の生地に金のボタンと基本的なスタイルは同じであった。ただし帽子のエンブレムや階級章などは変更されていた。具体的には帽子のエンブレム部の錨と階級章の錨と桜の花がそれぞれ百合の花を模したマークになった。
この制服はその後小改正を行ったものの、『東方義勇軍』にそのまま引き継がれた。ただし、純白の服は見栄えこそ良かったものの活動的とは言いがたく、また汚れが目立ちやすいことから、歩兵など陸上部隊には不向きで実際にクレームもついた。
そこで『東方義勇軍』設立後、第1種軍装は礼装用とされ、新たに通常課業時と戦闘時の制服が制定された。通常課業時用の物が第2種軍装で、戦闘時用の物が第3種軍装であった。
2種軍装は開襟、ネクタイ着用式で色は茶色であった。モデルとなったのは第二次大戦時のイギリス軍の制服で、その他の候補としてドイツ軍(第三帝国軍)の制服を模した物などもあったが、こちらは色々な都合によって採用されなかった。
ちなみに1種、2種ともに士官・下士官・兵によるデザインの区別はなく、統一されていた。これは戦場において高級階位者が目立つことを抑止するためと、同一の制服を作ることでコストを抑えるためという目的からであった。
また義勇軍の制服は当初ハルケギニアの服やなどで現地調達されたものと、地球の服飾会社に委託生産された物があったが、兵士たちは当然質の良い地球製を好んだという。そのため服の支給時にハルケギニア製の物を手渡された者は、はずれを引いたと落胆したという。
この状況は後に技術力の進んだロマノフ公国への委託生産、さらに服飾工場自体を地球からハルケギニアに誘致し、そのラインが稼動するまで続いた。
戦闘時用の3種軍装は迷彩服で、陸上自衛隊の迷彩服を模したものであったためこれといって注目するべき点はない。
なお、これら3種類全てに女性用バージョンがちゃんと存在する。義勇軍では別にジェンダー平等という観点を重視したわけでないが、能力のある人間なら積極採用の方針を貫いたため、女性にも門戸を開いており、数は少なかったが女性兵も存在した。
女性兵用制服の場合は、サイズや形が身体の特徴に合わせられているのと、1種と2種の場合は下がズボンかキュロットスカートを選択できるようになっていたことが男性用のものと大きく違っていた。
義勇軍の制服は、アルビオン解放戦争終結後3ヶ月の間に、基本的にこの3種体制に統一された。なお、義勇軍から兵器や戦術の供与・指導を受けた銃士隊も色こそ違うが後に同じスタイルの制服を採用している。
制服につけられる装飾としては、階級章と徽章、略賞、勲章がありこの内常時付けることを義務付けられていたのは階級賞と徽章、略章である。
義勇軍の場合前記したとおり階級による制服の違いがないので、階級章のみで相手の階級を識別する必要があった。階級章は肩につけられる肩章と、襟につけられる襟章があった。
階級章は兵の場合は、青い四角形の下地に白い線の本数で識別された。線無しが三等兵(練習兵)、線一本が二等兵、線二本が一等兵、線三本が兵長を表す。
下士官の場合は緑地に白色の線の数で識別され、線無しが三等兵曹、線一本が二等兵曹、線二本が一等兵曹、線三本が准士官の兵曹長となった。
士官の場合は、尉官が黒地に銀色の星の数で識別された。星一個が少尉、星二個が中尉、星三個が大尉であった。
佐官の場合は黒地の真ん中に金の細いラインが加えられ、それと銀の星の数で識別された。星一個が少佐、星二個が中佐、星三個が大佐であった。
将官の場合は金地に銀の星の数で識別され、星無しが准将、星一個が少将、星二個が中将、星三個が大将であった。なお後に王室軍との兼ね合いから元帥位を作るかが問題となったが、結局元帥は名誉階級とされ、その代わりとして新たに上級大将が作られた。
これら階級章も制服と同じく陸海空全ての部隊で共通であった。そのため、どの部隊に属するかを判断する上で使われたのが徽章であった。
徽章は義勇軍の場合胸元につけられることが義務付けられ、略章を付けている場合はその上につけることも決められていた。
徽章は所属兵科と部隊を表す物があり、そのため常時二つ以上つけることとなった。
陸海空を識別する徽章は最初、陸がライオン、海がサメ、空が龍といずれも動物のマークが採用された。ただし龍以外はハルケギニアの人間に馴染みが薄く、さらに龍マークも王室の龍騎士隊から「紛らわしい。」とクレームがついたために、短期間で陸は大地、海は波、空は風を抽象的に表したマークへと切り替えられた。
また部隊所属を識別するための徽章は陸上部隊の歩兵が小銃、砲兵が大砲、戦車兵は戦車を模した物をつけた。航空部隊は戦闘機パイロットがゼロ戦、爆撃機パイロットは何故か義勇軍では扱っていない99式艦上爆撃機(後にSBDドーントレスに変更)、練習機パイロットは複葉の赤とんぼを模したデザインの物をつけた。海上部隊の内水上戦闘艦艇乗組員は戦艦、強襲揚陸艦乗組員は空母、輸送艦や補給艦艇乗組員は貨物船、潜水艦乗組員はそのまんまの潜水艦を模したデザインの物をつけた。
なお狙撃部隊も単一の部隊として存在していたが、こちらは人数が少ないことと外部への情報秘匿の観点から徽章が独自に作られることはなく、歩兵と同じ小銃マークの徽章をつけた。
最後の略章は当初、タルブ戦役従軍章、アルビオン解放戦争従軍章の2つだけであった。しかしその後は任務の拡大や成績優秀者の発生から治安維持任務従軍章、列車警備任務従軍章、射撃優秀者功労章など多数の略章が作られた。
もちろんこれらは儀礼式典時には正式の勲章をつけることとなる。勲章は実際の任務に関係するものほど装飾が煌びやかで、大きさも大きかった。
また義勇軍の外、つまりトリステインやアルビオン政府、さらには地方の領主などからも勲章を授与されることもあったため、例えば後に有名となる平賀才人男爵大尉(任官時)は、アルビオン解放戦争半年後には実に8個もの煌びやかな勲章を持っていた。
なお常時つけるわけではなかったが、腕章も用いられた。腕章は初期軍属の識別用、その後は列車警備任務や警察任務に就く場合を表すマークとして使われた。ちなみに列車警備任務用は青の腕章、警察任務用は英語でMP、ハルケギニア語で憲兵と白地に赤字で書かれた物が使用された。
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