眠りうさぎと扉
ジリジリと目覚ましが響いた
異次元への扉を守っているうさぎは、身じろぎをし目を開けた。
「んぅ?…うるさいですね…そんなもの壊しましょう」
気だるそうに手を音のなる方に向け、握ると何処かで機械が壊れる音がした。
うさぎは、満足そうに笑うとまた目をつぶった。
「もう、疲れたんです…誰かを助けるのも守るのも、辛いことを見るのも…」
その呟きは、静かな寝息へと変わった。
彼女が、目覚めなければ異世界との交信はする事が出来ない。今日もまた、異世界人の帰路は絶たれるのだった。
短編です。どのジャンルか分からなくて困ってます。