ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
Chapter:1 日常
Episode:06
 先輩が作っているのを見て初めて知ったのだけれど、ケーキって出来上がるまでに意外と時間がかかる。
 シーモアやナティエス、ミルも立ち上がった。

「あたしこないだ先輩にもらったレシピ、持ってこようかな?」
「本家本元がいるんだ。聞いた方が早いと思うけどね?」
「あ、そっか」
 指摘されたナティエスが苦笑する。

「よぉし、いっぱいつくるぞ〜」
 ミルがやけに張り切る。

「作るのでしたら早くしてもらえませんかね? 夕食代わりというのは願い下げです」
 タシュア先輩もしっかり食べる気でいるらしい。

「ほらルーフェ、行こ?」
「うん」
 あたしたちみんなで、調理室へ向かった。


 そして翌日――つまり、「あの日」。
 あたしはなにか不安でしょうがなかった。
 どう表現したらいいんだろう?  あの戦場にいた頃よく感じていた感覚が、嫌な重さで周囲に澱んでる感じだ。

――何かが来る。

 そうその感覚が告げている。
 同室のナティエスは今日は何かの当番だとかで、朝からいない。 だから部屋にひとり残ったまま、あたしはこの感覚をずっともてあましていた。

 不安の正体がわからないまま、なんとなく戦闘用の服を着込む。
 見た目は薄手のボディースーツとショートパンツの組み合わせだ。 どちらも特殊素材で作られていて、ナイフ程度なら受けつけない。 それに防御の魔法も一応付与されているから、これだけでそれなりの守りになる。
 これを専用のアンダーの上に重ね着した。

 さらにいつもの靴とハイソックスをやめて、戦闘用に加工されているロングブーツに履き替える。
 なのにそれでも落ちつかない。
 これはそうとうのものが来るのかもしれない。 そう思うとよけいに嫌な感じだった。
 戦闘服の上に今度は制服を着て、とりあえず寮の部屋を出る。

――タシュア先輩を探そう。

 あの先輩はあたしと同じで戦場で育っている。 だからもしこの感覚が本物なら、あの先輩も同じことを感じているはずだ。
 太刀――いつも携帯している半端なものではなく、銘入り――を手に、あたしは先輩がよくいる図書館へと向かった。

Web拍手 ←Web拍手です

FT小説ランキング  毎日OK:FT小説ランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票
 順位だけ見たい方はこちら

NEVEL Ranking  月に1回:NEWVELランキング“ルーフェイア・シリーズ”に投票


◇イラストいろいろです。随時募集中です♪◇
シエラ学院制服  Blue Ocean  ルーフェイア・シリーズ

自サイト美術室はこちら
掲示板はこちら。お気軽にどうぞ♪


筆者サイト
↑筆者サイトへ
最新話へのリンク、改行なし版等があります


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。