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Chapter:3 戦端
Episode:18
 だってまだ、船が上陸したとか聞いてない。それなのにどうして、襲われちゃったりするの?
 悩んでたら轟音と共に足元が揺れて。

「ねぇどうしよう? ここにいたら危ないのかな?」
「そんなこと聞かれても……。先輩、どうしましょう?」

 さすがにこんな時どうしたらいいかまでは、ちょっとすぐには思いつかない。
 逃げた方がいい気もするし、かといって廊下に敵がいたら困るし……。
 いちばんいいのはたしかめに行くことなんだろうけど、そうするとこっちが手薄になりすぎちゃう。

――ルーフェイアだったらどうするんだろう?

 あの子戦闘なれしてるから、こゆとき簡単に状況読むんだろうな。
 みんなで必死に考えて……。
 また悲鳴。それとガラスの割れる音。
 さっきより近いの。

「どこ?」
「――隣だっ!」

 いっしょにチビたちを見てくれてるクライブ先輩が、真っ先に気がついてくれた。
 でもどうして?
 どう考えても校内へはまだ、侵入されてないよね。
 けどあたし、唐突に理由を知ったの。どうしていきなり隣が襲われたか。

「アイミィ、危ないっ!」

 とっさに声をかける。
 もちろん小さい子達も、急いで下がらせて。
 窓ガラスに影が映って……ロープにぶら下がった敵になった。

――蜘蛛みたい。

 一瞬、そんな場違いなことが、頭をかすめちゃったり。
 でもあたし、のんき……だったのかな? その時までは。
 勢いをつけて兵士が体当たりしてきて、窓ガラスが割れて。

「痛っ!」

 小さい子をかばった拍子に、ちっちゃい破片が背中に刺さったみたい。
 だけど気にしてるヒマなんてないの。

「早くっ、廊下へ出てっ!」

 飛び込んできた兵士はでも、一人だけでラッキー。アイミィとクライブ先輩が、すぐ戦い始めて。
 だからあたしひとりで、ちびちゃんたちを全部になった。

「誰でもいいから! 隣と手を繋いで外へ出るの!」

 子供たちが手を繋いで、次々と廊下へ出て。だけどまだ、少し奥に数人残ってるから……。
 後ろで立て続けに絶叫。
 慌てて振り向く。

「アイミィっ!」

 叫んだけど、ムダなの分かってた。あれじゃもう助からない。
 だって……上半身と下半身がサヨナラしてる。
 アイミィの隣には首の無いクライブ先輩。

 殺ったのは、こいつだ。
 飛び込んできた、やたらデカいヤツ。
 そいつが、あたしが叫んだのを聞きつけてこっちを向く。
 総毛立つような薄笑い。

「どうして軍に、こんなのがいるのよ……」

 思わずつぶやいちゃった。

――こいつ、イっちゃってる。

 昔スラムにいた時、よく見た。ラリった挙句にどっかへイっちゃってるヤツ。
 そいつらの目にそっくりなの。
 それから気が付く。
 こいつの足元……。

「リティーナっっ!!」




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