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Chapter:3 戦端
Episode:17
「ケラウノス・レイジっ!」

 瞳を焼く光芒が天からふりそそぎ、いかずちが大地に炸裂する。

――思惑どおり。

 得意の多重魔法――発動ポイントも少しづつずらしてある――に、かなりの数の敵が巻き込まれた。向こうのの兵器も、電撃にさらされてつぎつぎショートする。
 これでだいぶ、相手の数が減ったはずだ。

 通話石――こっそり秘匿通話も聞こえるように改造してある――から、次々と情報が入る。
 船団が海岸方面へ向かうらしいこと。教室が危険なこと。

――そういえばナティエス、大丈夫だろうか?

 彼女、低学年担当のはずだ。何もないといいのだけど。

 さらに情報が入る。
 裏庭が多数の敵に襲われていること。そして被害が大きそうなこと。前庭から戦力を回して欲しいこと……。

「十四班から二十班……十三班も裏庭へ行って!」
 戦闘の合間を縫って、ここの指揮を取っているエレニア先輩が命令を出す。

「ロア、この子たち連れて、裏庭へお願い」
「あ、ちょっと待って。ルーフェイア、あなたも来なさい」

 いきなりロア先輩からお呼びがかかった。

「ちょ、ちょっと! 彼女大事な戦力なのよ」
「物理攻撃の四級を三人置いてくから、それで調整してよ。それにこの子の能力じゃ、ここは狭すぎるって」
「もう……!」

 結局あたしは、裏庭へ回ることになった。もっともロア先輩には日頃いろいろ面倒を見てもらってるし、あたしのことを良く知ってるから、このほうが気楽といえば気楽だ。
 けどそれ以前に、そもそもあたしは……。

「さあ、急ぐよ! 裏庭まで駆け足!!」
 ロア先輩の号令が飛び、あたしは他の生徒と一緒に慌てて駆け出した。


>Nattiess

「お姉ちゃん!」

 あたしのそばに、低学年の子が集まってくる。
 見ているのは五年生。九歳の子達なの。

 いちおう学院ってば傭兵学校だから、イザってときの対応は決まってるのよね。当然どの上級生がどのクラスを見るのかも、ちゃんと割り振られてたりして。
 ただあたしとしてはラッキーだったかな? ちっちゃい――今回はちょっとトウが立ってるけど――子達といるの、嫌いじゃないから。

「大丈夫。ただみんな、言うことはちゃんと聞いてよ?」
「うん」

 まぁこの期に及んで、言うこと聞かない子もいないだろうな。
 このクラスを見てる上級生は、あたしを含めて三人。十八人いるから、ひとり六人づづの割り振りってとこ。

「先輩、奥に行きます?」
「やめとこう。どうしてもになってからでもいいだろうし」
「ですね」

 そのとき悲鳴が上がったのよね。裏庭の方で。

「あたし、見てくる」
 同じクラスのアイミィが窓の方へ駆け寄ってみて。

「どぉ?」
「大変! 裏庭がもう襲われてるっ!」
「えっ――!」




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