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デーモンズ・パニック〜俺とあいつの章〜
作:ふかとも



1幕 鬼現る!


いつものように母親に
「お休み」を言い、いつものようにベットに入る。
いつもと違う所、それは…何かが部屋の中に居る。
何かは分からない。だが、感じる。そして、俺の体は絶対に布団から出るなと警告している。
その何かが俺の体に乗った。段々と上に登ってくる。

「もう駄目だ!」

そう思った瞬間に俺の目に飛び込んできたのは…角が生えている女の子だった。



「……誰?」
俺は目をパチクリさせて言った。

「鬼で〜す!」

女の子はとびきり明るい声で答えた。



ふざけんな!こんな可愛い鬼がいるか!しかも、こんな天然系の!

「えっと…皐月君!貴方にはこれから殺し合い…じゃなくて世界を股に賭けたバトルをしてもらいます!」

何だ?B〇法の制定か?ていうかバトルって何だ?

「おい!仮に『鬼』としておくが、何で俺が戦闘などしなくてはならんのだ!?」

「皐月君って強いでしょ?」

「はい?」
確かに俺は異常に喧嘩が強くて片手で相手を捻り潰してはいるが…。
あ!ちなみに俺の名前は
「簓木 皐月ささらぎ さつき」。
よく女の子みたいな名前だなって言われるが…ほっとけ!

「まぁ、心当たりが無い事はないけど…」

「それが、適正者の証!皐月君は元々そういう運命だったの!」

「ちょっと待て!何が何だか分からないんですけど!そういう運命ってどういう運命!?適正者って何!?」
何が何だかさっぱりだ。
自称『鬼』の少女は長々と説明を始めた。

「最近、魔界で異常な現象が起こっているんだ。いきなり友達だった魔物が凶暴化したり、急に昼から夜になったり…。まぁとにかく色々とある。」

「ふむ。魔界とやらの事情はよく分かったけどそれが俺とどんな関係があるというんだ?」

「うむ。ここからが本題だというんだ」

鬼少女が俺の言い方の真似をする。

「真似すんな!普通に話せ普通に!」

「は〜い。じゃあ話を続けるよ」

鬼少女が少しだけ頬を脹らまして言う。

「それで魔界には予言者様が居るんだけど!その予言者様が予言するには魔界の異常な現象を治められるのは人間界に居る『皐月』という男だって言ったんだ!」

「あぁそうですか…」

「それで魔界の正常な人達は色々と皐月君の事を調べたわけ!そしたら…」

「そしたら?」

「皐月君が魔界の王の息子だったんだよ!」

「マジで?」

「大マジで」

「だから真似すんなって!」

確かに俺の父親は数年前に亡くなっていて詳しい事は知らない。だからって俺が魔王の息子?冗談じゃない!俺はただの中学3年生だ!

「馬鹿馬鹿しい。これ以上俺の事を冷やかすつもりならそこの窓から出て行ってくれ」

「いやいやいや!窓から出たら死ぬよね?ここマンションの5階だよね?」

「あぁ。それがどうしても嫌なら玄関から速やかにお帰り下さい」

「魔界の事を放っておくといずれ人間界にも異常がおきるよ」

「そんな事――」

その時俺の部屋の窓に赤い眼が二つ浮かんでいた。

「あの〜。鬼さん?窓の外をゆっくりと見てくれます?」

俺は窓を指指して丁寧な口調で言った。

「ん?どうしたの?まさか魔物が窓の外に居るなんて――」

鬼少女は
「まさか」と言いたげに窓の方をゆっくりと見た。

「あ!ヤバい!」

「あ!ヤバい!じゃねぇ!」

と、そんな事をしてる間にその赤い眼の生き物が窓を割って入って来た。

「皐月君……逃げましょ♪」

「何で楽しそうなんだよ!お前は鬼じゃねぇ!悪魔だぁ!」

そう言って俺達は玄関から外に猛烈な勢いで逃げた。

「あぁ〜鬼さん?こんな時にあれなんだけど……」

俺は逃げながら鬼少女に話しかける。

「あ!私の名前は『メル・グラッパー』。メルって呼んでね♪間違えてもメ〇ブラって略さないでね♪」
鬼少女…もといメルは笑顔で答えた。

「じゃあメル。あれなんだけど……何で俺の背中に乗っとんじゃあ!!」

何故か分からないが俺はメルをおんぶする形になっていた。

「いやぁ〜私体力無くて…」

「それでも鬼か!?このやろう!」

一発殴ってやろうと思ったがそれが無理な体勢、状況である事に気が付いた。
後ろからはまだ赤い眼をした生き物が追って来る。

「う〜ん。どうも、もう人間界にも影響が出始めたみたいだなぁ」

「分かった…ひとまずこの状況を何とかしよう。道をくねくね逃げるのはもう疲れた」

「よし!じゃあ降ろして!私が戦うから!」

「じゃあ始めからそうしろよ!」

俺はメルを背中から降ろした。改めてメルを見ると俺と対して年齢が違わないように見える。

「とりあえず皐月君はどっか行ってて!」

「え?俺邪魔者扱い?」

「うん!邪魔!」

物凄い笑顔で言われたのがムカつく!だが、巻き添えを喰らうのは御免だ!
俺は少しメルから離れた。
「よっしゃ〜!いっくぞぉ〜!」

そう言ってメルは身構えた。



大丈夫かおい…。












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