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魔王の器 作者:月野文人

第四章 大陸大乱編

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策士二人

 大陸西方北部の街アンファングはシュッツアルテン王国の都であるとともにアーテンクロイツ連邦共和国の中央政府が置かれている街でもある。
 そのアンファングにルースア帝国の使者としてヴァシリーが訪れていた。相手をしているのはアルトだ。

「連邦共和国?」

 微妙に国名が変わっていることにヴァシリーは気が付いて、アルトに向けて確認の問いを発した。

「そう。色々あって連邦共和国になった。まあ、ちょっとした事情だ。好きなように呼んでくれ」

 アルトとヴァシリーが話し合うのはもう何度目か。近頃はかしこまった雰囲気がすっかり消えてしまっている。

「国名を好きに呼ぶわけにはいかない。だが、まあ、何度も正式名称を口にすることはないか」

 それはヴァシリーも同じ。ヴァシリーの方はアルトの態度に意識して合わせてのことだが。宗主国である帝国のヴァシリーがかしこまるわけにはいかない。。

「まあな。それで今回は何の御用で?」

 無駄話を切り上げて、アルトは来訪の目的を尋ねる。

「これはまだ正式に決まったわけではないのだが……」

 話しづらい用件のようでヴァシリーの声は徐々に小さくなってしまう。

「何? 聞こえねえけど?」

「……帝都に各国の公館を用意しようと思っている」

 アルトに促されてヴァシリーは用件をはっきりと口にした。もっとも、これも遠まわしの言い方だ。

「……なるほどな。それで、その公館には誰が住むんだ?」

 ヴァシリーにとって幸いというべきなのか、アルトには遠まわしの言い方で十分に伝わった。従属後に帝国が何を言ってくるかについて、共和国ではあらかじめ議論を尽くしている。この件はその中の一つだ。

「正妃と跡継ぎを」

「……それはまた思い切ったことを言う。正妃を国から引き離したら、それはもう正妃じゃねえ。反発は強いと思うけどな?」

 アルトの立場では、ただそうですか、で終わらせるわけにはいかない。それを行うことの問題を指摘して、出来ることであれば阻止したいところだ。

「それは分かっている。だから各国の王にも定期的に帝都に来てもらえるようにする」

 まるで各国の為のように言っているが、そうではない。結局、国王も人質にするだけの話だ。

「……急ぎ過ぎじゃねえかな」

「急ぎ過ぎ?」

 アルトのこの言葉はヴァシリーには予想外だった。

「それは帝国の立場でしか考えていない」

「それは……」

 それはそうだ。帝国に反抗させないために人質を取ろうという話なのだ。

「なのに帝国の為になっていない」

 アルトは笑みを浮かべながら、これを告げた。何を言ってくるか分かっていたのだから、当然それへの反論も考えてある。それが今、役に立っているのがおかしいのだ。

「帝国の為になっていない……」

 アルトの言葉の意味をヴァシリーは考えている。ヴァシリーも共和国が素直に従うとは思っていない。それが分かっていて、共和国に真っ先に話に来ているのだ。
 共和国を納得させられれば、他国の説得など簡単なこと。こう思っている。

「国王が国を離れている間、誰が国政を見る?」

「それは宰相なり、文の高官が見ることになる。当たり前のことではないか?」

 国王が在国していても国政のほとんどは文官によって運営されている。問題になるようなことではない。普通であれば。

「まあ、そうだ。国王不在となれば文官のトップが権力を握る。それで国が安定するか? 不安定になるって意味じゃねえからな」

「……そういうことか」

 アルトが何を言おうとしているのかヴァシリーにも分かった。帝国成立の過程で、多くの新しい国が生まれており、それらの国はまだ安定にはほど遠い状況にある。
 貴族家が寄り合って建国した国もいくつもある。臣下の忠誠心も怪しいその国で、国王が不在の状況が続けばどうなるか。野心を抱く者が必ず出るはずだ。
 アルトはこれを指摘している。

「もし事が起これば、その国の王は帝国に頼ることになる。帝都にいる王には軍事力なんてねえだろうからな」

 帝都に多くの軍勢を引き連れてはいけない。帝国がそれを許すはずがない。そうなれば、その国王には自国の反乱を治める力はない。

「……頼られても困らない。反乱を鎮める力はある」

 新興国の反乱を恐れる帝国ではない。どれも小国で、大した軍事力ではないのだ。帝国軍が出れば、簡単に鎮圧出来るだろう。

「そりゃ当然だ。だが、それが何度も続けば? それだけじゃねえ。実際は反乱にまでなってねえのに、邪魔な臣下を追放する為に、帝国を利用しようって王も出てくるかもしれない」

「それは……」

 実際にそんなことを考える王がいるのかという疑問はあるが、完全に否定出来る話でもない。ヴァシリーは反論をすぐに見つけられなかった。

「急ぎ過ぎといったのはこれが理由だ。従属国はまだどこも不安定だ。そこに更に混乱の種を撒くことが帝国の為になるとは俺は思えねえ」

「……ちなみに共和国は? 貴国であれば反乱などにはならない」

「……全くないとは言えねえが。まあ、そうだろうな」

「では、共和国は帝都の公館に正妃を住まわすことを受け入れてもらえるのか?」

 問題があるのは分かった。だが帝国が恐れているのは共和国だけだ。共和国を押さえることが出来ればそれで良いのだ。それだけではない。共和国が大人しく従ったとなれば、他国も追従するに違いないという思惑もある。

「……俺に説得しろと言うのか?」

 かなり嫌な顔をみせながら、アルトはヴァシリーにこれを告げた。

「説得してもらえるのか?」

 嫌な顔をされようと、この言葉がアルトの口から出たことはヴァシリーにとって喜ばしいことだ。この件に関して、最大の障害はアルトだとヴァシリーは思っていたのだ。

「俺の他に誰が出来る?」

「そうだな」

 カムイを説得出来る可能性がもっとも高いであろう人物の一人がアルトだ。他でヴァシリーが思いつくのは、人質になる本人のヒルデガンドくらいしかいない。

「はあ……マリーの奴、何て言うかな?」

 わざとらしいため息をつきながらアルトがぼやく。ただ、その内容はヴァシリーが考えていたこととは異なる言葉だった。

「……マリー?」

 ここでマリーの名が出てくる理由がヴァシリーには理解出来ない。

「正妃なんて立場じゃねえが、俺の奥さんはマリーしかいねえからな」

「いや、そうではなくて。公館に住むのは各国の王の正妃だ」

「だからマリーだろ?」

 アルトは勘違いしているわけではない。正しく理解していて、マリーの名を出している。

「……いや、ヒルデガンド妃殿下だ」

 ヴァシリーの心に嫌な予感が広がっている。

「アーテンクロイツ連邦共和国の代表は俺だ。だから正妃と言われれば、俺の妻のマリーになる」

「……どういうことだ!?」

 まさかのアルトの発言に、ヴァシリーは声を荒げてしまう。今の話が事実であれば、全ての前提が狂ってしまうのだ。

「共和国の代表は定期的に交替することになっている。本来は各国から順番に代表を出す決まりなんだけどよ、国政なんて出来ねえって部族も多いからな。当面は人族の中で回すことにした」

「……ではカムイ殿は?」

 ヴァシリーが恐れているのは、共和国ではなく、カムイその人だ。カムイを牽制出来なければ、人質政策なんて意味はない。

「カムイは今、非合法奴隷解放で頭が一杯だ。それがあって交替した面もある。大陸中を動き回っていては政治なんて出来ねえからな」

「それで周りは良いのか?」

「俺らは別に。もともと肩書なんて関係ねえから」

 これが共和国の、カムイの怖さ。王だから周囲は従っているのではなく、カムイ個人に従っているのだ。もし、これが国の枠を超えて広がるようになれば。自然とカムイが大陸の覇者になる。ヴァシリーはそれを何とかくい止めなくてはならない。
 最悪はカムイが覇者でも良いと考えている。帝国の枠をはみ出さなければ。

「……共和国の国政を離れたのであれば、カムイ殿に相談したいことがある」

「何の件だ?」

「帝国の政治を手伝ってもらいたい」

「……へえ、そう来たか」

 これはアルトにとって予想外だった。全く考えていなかったわけではないが、帝国がこの手段をとることはないと思っていた。

「それが出来る役職を用意する。飾り物ではなく、権限が伴う役職だ」

「それは皇帝陛下も知ってのことか?」

「……いや、まだだ」

 痛いところを突かれて、ヴァシリーの顔が歪められる。

「だろうな」

 ニコライ皇帝がカムイを受け入れるはずがない。こう思っているから、アルトは帝国がカムイを内に取り込むなど考えないと思っていたのだ。

「だが、いずれは進言する予定だ。私はこれが大陸の安定、人々に平和をもたらすのに、もっとも良い方法だと思っている。当然、その人々には人族以外の種族も含まれる」

「……そうかもな」

 ヴァシリーがあえて帝国にとってではなく、大陸とそこに住む人々の為と言う意味をアルトは分かっている。カムイが受け入れやすい大義名分を用意しようというのだ。

「正式な依頼は、陛下のご裁可を得てからとして、カムイ殿に考えてもらえるように伝えてほしい」

「機会があればな」

 大陸の安定、平和を目指すのは正しい。だが、アルトにとっては正しい、正しくないは関係ない。アルトの描く未来図の頂点は、あくまでもカムイなのだ。

「……頼む」

 素っ気ない反応の中にアルトの本心を見たような気がしたヴァシリーだったが、今はそれに触れることは止めておいた。敵もしくは障害となる相手に、こちらがそう思っていることを、わざわざ知らせる必要はない。

「そういえば、もう一つ、話しておくことがあった」

「まだ、あんのか?」

「これは……これも、まだ正式ではない。打診というものだな。シュッツアルテン王国のテーレイズ王と、陛下の妹君であるユリアナ王女との婚姻を考えている」

「……はっ?」

「陛下は年の離れた妹であるユリアナ王女を娘のように思われている。未だ未婚であること愁いていてな。誰かいないかと、ずっと考えておられた」

「……それでテーレイズ?」

「テーレイズ王は元皇国の皇子であり、結果としてシュッツアルテンの名を受け継がれた方だ。申し分のない相手だと私も思う。かつての大国の皇子と王女が、統一の成ったこの時に結ばれるなど、運命だと思わないか?」

 ずいぶんと大仰な言い方をするヴァシリー。
 確かにルースア王国の王女とシュッツアルテン皇国の皇子であった二人であれば、普通に婚姻が結ばれていたとしても、おかしくない。だが、これが後付けの理由であることは明らかだ。

「……こう来るとはな」

 カムイの取り込みだけでなく、シュッツアルテン王国まで帝国に組み込もうとしている。これを今、それも婚姻という手段で試みてくるとはアルトは思っていなかった。

「これもユリアナ王女殿下に了承を得てからとなるが、陛下からのお話だ。お断りになることなどないだろう」

「……テーレイズ王が断る可能性は考えてねえのか?」

「何故、断る? 皇帝陛下の妹君を娶られるのだ。栄誉なことと思うが?」

 この件についてはアルトをやり込めている。ヴァシリーとしては一矢報いた気持ちだ。

「……ちなみにディア王国の王はなんと?」

 アルトも何とか反撃の糸口をつかもうと、クラウディアを持ち出してきた。クラウディアにとってテーレイズと帝国との結びつきは望ましいものではないと考えてのことだ。

「この件ついて皇后陛下の意見を聞く必要はない。ご兄妹で決められることだ」

「まあな」

 ヴァシリーはクラウディアが不快に思うことは分かっている。これを知ったところで、アルトはこの場での反撃を諦めた。それなりに準備された不意打ちに無理に抵抗しても被害が増えるだけ。一旦引くのが正解と考えてのことだ。

「……その国王だが、確か同級生だったな?」

 アルトが引いた気配を感じて、ヴァシリーも話題を変えてきた。

「皇国学院で同じクラスだった。それが何か?」

「どういう方だった?」

 これはもう他国との外交ではない。

「八方美人の馬鹿、が当時の印象だったな」

 これも一国の王であり、宗主国の皇后である女性を評する言葉ではない。

「そうか……」

 皇后を馬鹿呼ばわりされても、ヴァシリーに怒る気配はない。ヴァシリーのクラウディアに対する心象はこの反応で分かる。

「……ただカムイは違うものを見たようだ。俺も今はそうかなと思ってる」

 言わなくても良いことをアルトは口にする。ヴァシリーへのちょっとした助言のつもりだ。
 クラウディアを利用して何かを行うという発想はアルトにはない。利用しようと考えることに何故か抵抗を感じるのだ。それをすれば次に痛い目にあうのは自分たちになる
ように思ってしまうのだ。

「それはどういうところだろう?」

「それは俺にはうまく説明出来ねえな。得体が知れねえが一番だけど、これじゃあ分からねえだろ?」

「ああ。ただ、その言葉が一番ぴったりであることは分かる」

 得体の知れない恐怖。ヴァシリーもクラウディアにこれを感じている。

「一番詳しいのはテレーザなんだけど、あいつ馬鹿だからな。上手く言葉に出来ねえ」

「側室となった? あれはディア王国の者たちがかなり驚いていた。カムイ殿とは皇国学院時代から犬猿の仲と言われていたそうだな?」

 カムイがテレーザを側室にしていたと知って驚いたのはクラウディアだけではない。旧皇国の者で、テレーザの悪女振りを、かつてのカムイとの仲を知っていた者は全員が驚愕していた。帝国の者たちが、何故、そこまで驚くのかと不思議に思ってしまうくらいだった。

「正にその通り。ただテレーザがあんなだったのは、主の影響を受けていたと考えられる。今のテレーザはカムイとヒルデガンドさんの影響を受けて、別人のようだ」

「……当時のテレーザ殿の行動は、命令によるものだと?」

 クラウディアの為人を知るヒントになると考えて、ヴァシリーは確認の言葉を口にした。

「もっと複雑らしい。本当かどうか知らねえが、テレーザは忠誠を向けた相手の心を読める。勝手に察して、勝手に行動していた部分があったみてえだ。勝手と言っても、そう思わせる何かがあるのだろうけどな」

 アルトも素直にヴァシリーに答えを返す。クラウディアの行動をけん制することがアルトには出来ない。ヴァシリーがそれをやるなら、それの手助けをしても良いと考えていた。

「……ちなみにテレーザ殿が何をしたかは?」

「それはさすがに話せねえな」

 テレーザの行動がクラウディアに唆されたものだという証拠はない。この先も出てこない。その中身を歪められて、帝国に利用されるのをアルトは恐れた。

「そうか……」

「馬鹿の思いつきなのか、計算なのかも分からねえ。だが、とにかくアレは時々、周囲が予想出来ない行動をとる。しかもどっちの味方か分からねえような行動だ」

「……確かにそうだな」

 ルースア王国はその突飛な行動によって、大陸を統べる帝国の地位を手に入れた。それを利用した張本人であるヴァシリーだが、未だに呆れる思いが消えていなかった。

「まあ、身動きできないように縛り付けるか、遠ざけるか。どちらでも良いけど、あんまり油断しないほうが良いな」

「分かっている」

 アルトは別に帝国やヴァシリーの為に忠告をしたわけではない。予測不能な行動は、策略の邪魔になると考えて、クラウディアの動きを封じ込めようとしているだけだ。
 これはヴァシリーにも分かっている。分かっているが、忠告を無視する気にはなれなかった。クラウディアの行動は全て私利私欲。そこに帝国どころか自国への思いもないことをヴァシリーは知っているのだ。
 ヴァシリーにとって、ある意味、クラウディアを内に取り込んだことへの恐怖は、カムイを帝国に取り込むことへの恐れよりも強いのかもしれない。

「……アレの周りに変なのはいないか? 何かするにしても、手足となる者が必要なはずだ」

 その手足が何故か常にいることもクラウディアの不思議の一つだ。クラウディアを利用しようと近づいた者が、結果だけを見ると、利用されたように思える。

「ディア王国では何人か新しい者を登用したようだ。抜けた穴を埋める為にと言われればそれに文句はいえない」

 さりげなくヴァシリーは嫌味を込めている。ディア王国を抜けた臣下がどこに行ったかとなると、今二人が話をしているここアンファングだ。この行動に共和国が関わっていないと思うほうがおかしい。 

「そりゃそうだ。そんなことされたら困る。内政干渉ってやつだな」

 アルトはさらりとヴァシリーの嫌味を流して、話の方向を変えてしまう。

「……内政干渉はするつもりはない。帝国の統治を乱すような真似さえしなければという条件付きだが」

 つまり帝国の大陸統治を乱す行動だと判断すれば、内政干渉も行うということだ。ちょっとした牽制のつもりだ。

「まあ、当然だな。平和を乱すような真似は良くない」

 笑みを浮かべながらアルトはヴァシリーに同意を示す。これが本心であるとは、ヴァシリーでなくても思わないだろう。

「まだ混乱は続くだろう。だが、一つずつ問題を解決していけば、大陸は争いのない、平和な土地になる」

 今のヴァシリーの目的はこれにある。思いがけず実現出来た大陸制覇。まだ途上ではあるが、確実にその完成は見えてきている。
 こうなれば、大陸の覇者としてルースア帝国は世の中に平和をもたらさなければならない。それが覇者としての使命だとヴァシリーは考えている。アレクサンドロス二世前王の影響を受けてのことだ。

「平和ね。その平和ってやつはどれだけ続くのかね?」

 ヴァシリーの言葉にアルトは疑問で返した。アルトは永遠の平和を信じていない。人族の、人間の性がそれを許さないと考えている。これは師匠であった魔族たちに、過去の、普通の人族では知ることの出来ない古い歴史を教わったことが影響している。

「……たとえ永遠でなくても、戦乱の世よりは平和な世の中のほうが良いはずだ」

「そうだとしても、所詮は仮初であるなら、その一瞬でも最高な形を目指すべきじゃねえか?」

「……何だと?」

「どうせやるなら、妥協などしないで理想を追ってみろってことだ。何か間違っているか?」

「……いや、間違いとは言えないが」

 間違いとはいえない。だが、問題はアルトのいう理想が何なのかということだ。ヴァシリーはそれを尋ねることを躊躇った。聞かなくても何となく分かる。だからこそ、それをはっきりと聞くことを恐れたのだ。
 クラウディアは私利私欲で動いている。だが、自分の理想の世界を作るというのも、ある意味では私利私欲といえるのではないかとヴァシリーは思ってしまった。
 私利私欲による行動が衝突すれば、そこには必ず争いが生まれてしまうだろう。結局、自分とアルトは、少しくらい分かり合えるようになっても、敵であることに変わりはないのだと、ヴァシリーは思った。
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