第百二十七話 決戦の前の集結その六
「どちらでもだ」
「どちらでもといいますと」
「それでは」
「触れるだけでいいのだ」
シオンはこう言うだけだった。
「それだけでいいのだ」
「触れるだけ!?」
「それだけこの扉が開くと」
「そうなると」
「そうだ、それだけだ」
シオンはだ。驚く一同にまた述べた。
「それだけでだ。この扉は開くのだ」
「あのアーレスの扉であってもですか」
「最後の扉だというのに」
「アーレスに仕える者ならばそのまま通られる」
つまりエリスや四闘神や狂闘士はというのだ。
「しかし。彼と戦うのならば」
「その場合はそうではない」
「通られないと」
「そうだ、そうではないのだ」
シオンは述べる。しかしであった。それでも彼はここでまた一同に話した。
「この扉はそもそもアーレスの意志で開閉されるものだ」
「アーレスの意志によって」
「それによってですか」
「そうだ、アーレスの力を超えるならば自然と開かれる」
その場合はというのだ。
「だが。アーレスを超えるとならばだ」
「神々だけですね」
「それもおそらくは」
そうした神というとだった。誰もが想定する対象を限られてしまった。
彼等はそれぞれだ。話すのだった。
「天帝ゼウスや海皇ポセイドン」
「それに冥皇ハーデス」
「そうした神々しか」
「最低でもだ」
シオンも彼等の言葉に応えて述べる。
「オリンポスの神々を凌駕する力がなければ」
「この扉を強引に開けない」
「そうなりますね」
「そういうことになる。だが、だ」
シオンはだ。また言うのだった。
「我等全員の力を合わせればだ」
「神々にも匹敵する」
「あのオリンポスの神々と」
「そうなる。だからだ」
シオンの言葉は続く。
「その我等全員で扉に触れればだ」
「開く」
「そうなりますか」
「そうだ、開くのだ」
その触れることによってだというのだ。そしてであった。
十二人で扉に触れる。すると。
扉は前から後ろにだ。まるで部屋の中に誘うようにだ。ゆっくりと開いた。
そこから見える部屋を見てだ。シオンは言う。そこもまた赤い床と壁だった。かなり広い部屋らしくかなり広い。そこを見たうえで、である。
「感じるな」
「ええ、挑発していますね」
「来い、と。自分から」
「言っていますね」
「神だ、それも一軍を率いるだ」
そうした神だというのだ。
「その神と戦うぞ」
「では。このまま」
「行きましょう」
「楽しいですね」
今言ったのはデスマスクである。
「もう小宇宙に吹き飛ばされそうですよ」
「全てを制圧し破壊する」
シュラも言う。
「そうした小宇宙だな」
「はい。そしてこれこそが」
アフロディーテが続く。
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