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第八十九話 地下神殿その四
「それが私のこの戦いでの役目だ」
「じゃあ俺もだ」
「貴様もだというのか」
「ベルゼブブ、手前は俺が倒す」
 まさにそうだというのである。お互いに言い合うのだった。
「それが俺の役目だな」
「ではお互いの相手は決まったな」
「その通りだな。じゃあな」
「ここで倒す」
「そうさせてもらうぜ」
 二人は拳と拳で戦っていた。そしてその横では。
 ジークが右手の剣を横薙ぎにしてきた。しかしである。
 シュラは左手のその手刀でジークの剣を受け止めた。完全にです。
「止めたか」
「前の戦いからさらに腕を上げたな」
「貴様もな」
 ジークは鋭い顔でそのシュラに言葉を返した。
「アメリカでの戦いの時よりさらに強くなっているな」
「お互いにということか」
 シュラは彼の言葉も受けて述べた。
「そういうことだな」
「しかしだ」
「しかし。何だ」
「実力が互角ならばだ」
 ジークは一旦剣を放した。そのうえで今度は突いてきた。
 その突きでシュラを貫こうとする。しかしであった。
 シュラもその右手から突きを繰り出しそれを弾き返したのだった。剣と剣がぶつかり合いそのうえで激しい衝撃音を出したのであった。
 火花さえ散る。衝撃も起こったが二人はそれからは退かなかった。そうしてそのうえで再びお互い突きを繰り出す。今度もまた火花が散った。
「面白い」
「面白いというのか」
「そうだ、カプリコーン貴様は面白い」
 シュラ自身に対して告げる。
「やはりこのジークの相手となるのに相応しい男だ」
「ではその言葉に応えてだ」
「どうだというのだ?」
「ベール、貴様はこのシュラが倒す」
 右手の手刀を輝かせての言葉である。
「そしてアーレスの復活を止める」
「ならば俺は貴様を倒しだ」
 今度は下から上に振り上げての言葉である。
「アーレス様に戻って頂く」
「そうするというのだな」
「そしてこの世にアーレス様が理想とする社会を築いて頂く」
 こうも言うジークであった。
「貴様等を倒しだ」
「ならば止めてみせよう、我等がだ」
 二人も激しい戦いを繰り広げていた。そうしてである。
 アフロディーテとミシェイルは睨み合っていた。アフロディーテの足元には紅薔薇が生じそれがミシェイルの方に広がっていく。しかしであった。
 その薔薇はそれ以上進まなかった。ミシェイルの近くで凍りそのうえで砕け散っていく。彼はそれによって薔薇の毒を止めているのであった。
 そうしてだった。ミシェイルはアフロディーテに対して告げてきた。
「しかしだ」
「しかし。何でしょうか」
「相変わらず薔薇を使うのだな」
「それが何か」
「ピスケスは薔薇か」
 彼と薔薇を重ね合わせた言葉であった。
「それがまずあるのか」
「薔薇だけだと思われるのですか」
 ここでアフロディーテの言葉は思わせぶりなものになった。
「私にあるものは」
「違うというのか?」
「それを御覧になりたければです」
 今は紅の薔薇を出すだけだった。しかしこう言ってきたのである。
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